「ストーリーで学ぶ!AWS提案の教科書」を読んで、提案の相談に乗ってくれる生成AIのプロンプトを作ってみた!

「ストーリーで学ぶ!AWS提案の教科書」を読んで、提案の相談に乗ってくれる生成AIのプロンプトを作ってみた!

2025.12.29

こんにちは!営業統括本部公共営業部の深田です。
本日は冬休みの積本消化期間の第一弾として「AWSもクラウドも分からない IT営業のための入門書 ストーリーで学ぶ!AWS提案の教科書」を読んでみました。
さらに、この本で学んだフレームワークを活用し、生成AIに提案の相談をするためのプロンプトを書いてみました。

読んでみた背景と感想

想定対象読者と思われる「AWSもクラウドも分からないIT営業」の分類に自分が入るのか判断がつかなかったのですが、社内でオススメされていたこと、自身の課題感(提案力をあげたい)に直結する可能性を信じてまずは読んでみようと思いました。

私の経歴とIT/AWS知識

経歴
私はIT営業7年目、そのうちAWS営業2年目です。あまり技術的な知識には自信がなく、最近は提案力の強化をしたいなあとぼんやり考えていました。
生成AIはあまり使いこなせておらず、要約や誤字脱字チェック、技術用語の説明程度の活用で留まっており、これも私の一つの課題です。(この本を読み始めた際は、生成AIの話が出てくると思っていなかったので一石二鳥でした。)

IT/AWS知識(資格)
AWS資格 6冠(CLF,AIF,SAA,SOA,DEA,MLA)
IPA資格 情報処理安全確保支援士 合格(ITパスポート、情報セキュリティマネジメント、基本情報、応用情報も取得しています。)

著者について

まず、この本は2025年11月に初版が発行されており
著者はAmazon Web Service Japan合同会社 パートナービジネス推進担当部長 中野裕介氏です。
最近書かれていることや、AWSの方が書いているとのことでリアリティのある情報をゲットできるのではないかと
読む前からワクワクしました。

読んでみた感想

すごい!!!

この一言に尽きます。
まず、この本は提案フレームワークの解説の章と、AWSを提案する営業 湊太を主人公とするストーリーの章が順番に書かれています。
解説されたフレームワークの内容を読みながら、「これができるようになったら次これができないとな~」と思っていたら
まさに、次の章で湊太がその壁にぶつかるのです。
つまり、これまで経験で何となく理解してきた(人が多いであろう)営業のノウハウが全て言語化されているのです。

本書の項立て

第1章 はじまりの一歩 ークラウドって何ですか?
第2章 【解説】クラウドって何?営業視点で理解する
第3章 AWS営業セミナーを受けてみよう
第4章 【解説】オンプレミスと比べて、なぜAWSなのか?
第5章 AWSって売れるの? ー営業のリアルな壁を超える
第6章 【解説】伝わらないAWS提案からの脱却 ー営業の"型"を手に入れる
第7章 自社の強み×AI活用=差別化された提案力
第8章 【解説】自社の強み×AI活用=差別化された提案力
第9章 AWS提案、決着のとき
第10章 【解説】総まとめ ーAWS営業として成長するための道

各章の感想

第1章 はじまりの一歩 ークラウドって何ですか?
第2章 【解説】クラウドって何?営業視点で理解する
→【感想】最初の2章はクラウドの理解、IT営業の基本的なマインドセットが中心です。
時間をおいてこの章を何度も読むと感じ方が変わるんじゃないかなあと想像します。

第3章 AWS営業セミナーを受けてみよう
第4章 【解説】オンプレミスと比べて、なぜAWSなのか?
→【感想】AWSの基本的な考え方を理解する章です。ここでまで読んで私は「この内容を理解しているつもりだけど、どれくらい私は言語化できていて、とっさに説明できるかなあ?」と想像しました。

第5章 AWSって売れるの? ー営業のリアルな壁を超える
第6章 【解説】伝わらないAWS提案からの脱却 ー営業の"型"を手に入れる
→【感想】伏線回収です。湊太も言語化に苦戦し、提案に失敗します。
この章は文字通り営業の"型"を説明します。※この章に書いてある事を後のプロンプトに活用しました。
この章を読んで、型の言語化をしてくださっているのであれば生成AIが使えそうだなあと感じました。

第7章 自社の強み×AI活用=差別化された提案力
第8章 【解説】自社の強み×AI活用=差別化された提案力
→【感想】生成AIを活用していきます!
湊太が生成AIを使いこなせるようになっていく様子はもちろん、夜遅い残業で周りに相談する人がいないときも生成AIが寄り添って一緒に提案を考えてくれる様子が分かります。
この章では、生成AIをより使いこなしていくためのユースケースやプロンプトの書き方が説明されています。

第9章 AWS提案、決着のとき
第10章 【解説】総まとめ ーAWS営業として成長するための道
→【感想】本書のまとめです。
営業として持つべき心構え、姿勢、発揮するべき営業の介在価値について触れられておりとても共感しました。

全体の感想

「なんとなく感覚でやっていること」をとにかく言語化してくれる本でした。読んだ後とてもすっきりした気持ちになりました。
私が本書に期待していた「提案力の向上」に繋がる情報が、「営業の"型"」という形でまとまっており、2026年はこれまで以上の提案ができそうと感じています。
また思いがけず生成AI活用のヒントが書かれていたのも収穫でした。

提案の相談に乗ってくれる生成AIのプロンプト作り

今回、AI-Starterを使います。※AI-Starterはクラスメソッドが開発する生成AIパッケージです。

image (1)

私が何度か試行錯誤して作ったシステムプロンプトはこちらです↓

システムプロンプト

あなたは私と一緒にAWSの提案を考えてくれる営業です。私が顧客からヒアリングしてくる現状をもとに提案を考えてください。
以下の4つの項目にまとめて回答してください
1お客様の課題
2AWSでの対応策
3導入後の効果
4AsisとTobeの整理
顧客が地方自治体の場合、三層分離を踏まえたネットワークの制限がある場合は述べてください。
また、提案の内容がインターネット系なのかLGWAN系なのか、個人番号系なのかについても触れてください。
各項目は2行程度でまずはアウトプットしてください。

もっと書き方を工夫していく事もやってみようかと考えたのですが
想像以上に良いアウトプットを出してくれたのでこれを一旦使ってみます。
※私が入力している内容は架空の顧客課題です。記号で置き換えている箇所は実際には仮設定したシチュエーションを入力しています。

【注意】今回作成したプロンプトは、「ストーリーで学ぶ!AWS提案の教科書」に書いてある型と、自身が取り入れたいポイント、担当している顧客の特徴を全て取り入れられるように作成しました。本書で書かれている型そのままではありません。

私の質問

顧客は地方自治体の○○市です。オンプレミスシステムのマイグレーションに悩んでいます。
クラウドリフトをするだけでは費用対効果がでないと考えているのですが、
シフトするにも何をしたらいいか悩んでいます。対象は△△のシステムです。

生成AIの回答

# ○○市様 △△システムクラウド移行提案
## 1.お客様の課題
オンプレミスの△△システムについて、単純なリフト(クラウドリフト)では費用対効果が見込めず、
クラウドシフトによる業務改善を実現したいが、具体的な方向性が定まっていない状況です。
△△システムは住民サービスに関わるため、**LGWAN系**での運用が想定され、三層分離における
マイナンバー利用事務系との連携も考慮が必要です。

## 2.AWSでの対応策
**LGWAN接続環境**でAWS活用し、段階的モダナイゼーションを推進します。まずEC2/RDSへのリフト後、
API Gateway + Lambdaでサーバーレス化、Amazon Connectで問合せ対応自動化、
Amazon Comprehendで記録のテキスト分析など、AWSマネージドサービスを活用した業務効率化を実現します。

## 3.導入後の効果
運用コスト30-40%削減に加え、事務作業時間を週5時間削減し、××の時間を創出します。
また、AIによる××支援やニーズ予測により、住民サービスの質が向上し、
自治体DXの先進事例として他システムへの展開基盤となります。

## 4.AsisとTobeの整理
**【Asis】**
- オンプレミスサーバーでの△△システム運用(LGWAN接続)
- 手動での記録管理、××業務
- 固定的なインフラコストと属人的な運用保守

**【Tobe】**
- AWS上でのマネージドサービス活用(LGWAN経由接続)
- サーバーレスアーキテクチャによる柔軟なスケーリング
- AI/機械学習による業務自動化・意思決定支援の実現

結論

かなりよい!!!!

イメージに近い情報を分かりやすくまとめて回答してくれました。課題解決のポイントやAsisTobeについてもまとまっています。
生成AIの使い方としてはかなり初歩的な使い方ですが、これまで自分が営業の型を言語化できていなかったことから、本書を読んでプロンプトの作成ができました。
2026年に入って営業活動を行いながら、より良いものに改善していきます。

まとめ

「ストーリーで学ぶ!AWS提案の教科書」を読んでみてよかったです!
読んでみるか悩んでいる人、自身が想定読者かどうかが分からない人も
自身の営業力(提案力、心構え、介在価値)について何かしら伸ばしたいと感じている人はまずは読んでみる事をお勧めします。

この記事をシェアする

FacebookHatena blogX

関連記事