【レポート】AWS Summit Tokyo 2019:中部電力(株)におけるAWS IoT を活用した工場向け生産性向上ソリューションへの取り組み #AWSSummit
当エントリでは2019年06月12日に行われた『中部電力(株)におけるAWS IoT を活用した工場向け生産性向上ソリューションへの取り組み』に関する内容をレポートしたいと思います。
当エントリでは2019年06月12日に行われた『中部電力(株)におけるAWS IoT を活用した工場向け生産性向上ソリューションへの取り組み』に関する内容をレポートしたいと思います。
セッション概要
当セッションの登壇者及び概要は以下の通りです。
スピーカー:
中部電力株式会社
販売カンパニー 法人営業部 エンジニアリンググループ
部長代理(エンジニアリング)
中村 剛 様セッション概要:
中部電力の販売部門として中部エリアで長年培ったお客さまへの設備省エネ・運用改善提案のノウハウと、IoT・クラウドなどのICT技術とを融合した新たなソリューションサービスを、お客さま工場の生産性向上に向けて積極展開しています。AWS IoT を中心としたサービス提供の具体的な事例とともに、国内にとどまらず、グローバル展開を見据え当社が目指すプラットフォーム化とサービスの姿をご紹介します。
セッションレポート
以下、セッションレポートです。
背景
- 会社概要
- (主に)中部エリアで(主に)電気を販売
- 電力販売競争の加速
- 東京エリア電力販売
- 関西エリア電力販売
- 中部エリアガス小売
- →選ばれなければ生き残れないサバイバル時代
- 組織概要図
- 情報システム部門
- ソリューション(技術営業)部門 ※中村様の所属
- 「究極のコモディティ商品」販売差別化
- 商品そのもの(電力)では差別化できない
- 売り方や付加価値で差別化が必要
- 法人向けサービス
- エネルギーコンサル提案
- 設備更新ではなく主に運用改善の提案をしている
- 開発一体型ソリューション
- 赤外線ヒーター式金型鐘つき
- 超高速昇温コンパクト炉
- →従来生産方式を代替する技術開発により省エネだけでなく処理時間、工程の短縮などに貢献
- 海外省エネサポートサービス
- 国内で培ったエネルギーコンサル提案のノウハウを活用し、お客様の海外工場の省エネを支援
- IoT活用ソリューションサービス
- 梅プロジェクト
- IoT設備最適運用サービス
- IoT設備最適運用サービスとは
- 目的
- エネルギーコンサル知見+IoT
- 例
- コンプレッサIoT最適運用サービス
- IoTによる見える化だけではなく、設備運用の最適化
AWS活用ソリューション事例
- IoT設備最適運用サービスプラットフォーム要件
- 多様な計測種類
- 精緻なデータ粒度
- リアルタイム性
- 迅速なカスタマイズ
- →既存製品・サービスでは対応できない
- 新たなプラットフォーム開発への挑戦
- 汎用IoTデバイス
- Raspberry Pi
- Beaglebone
- クラウド
- AWS
- OSS
- Linux
- python
- javascript
- システム開発のハードル低下
- →誰でも手軽にプロトタイピング型開発が可能
- プラットフォーム構成
- 計測
- センサ
- 計測
- ローカル通信
- ゲートウェイデバイス機能
- 集約+演算+記録
- 広域通信
- 閉域LTE網
- クラウド(AWS)
- データ演算
- データ表示
- 通知
- データ収集ゲートウェイ
- 独自開発
- →有り物&クラウド活用で短期間でのプラットフォーム内政開発を実現
- クラウド要件
- 利便性
- セキュリティ
- AWS責任共有モデルに基づき、運用ポリシーに基づくシステム設計・構築・運用・監視
- →ハイレベルな機能と信頼性を自社の責任サービスとして提供可能
- IoT設備最適運用サービスラインナップ
- コンプレッサ最適運用サービス
- ボイラ最適運用サービス
- 燃焼設備最適運用サービス
- 熱源最適運用サービス
- 重要設備監視サービス
- ライン原単位改善サービス
- 事例1
- 自動車部品製造工場
- コンプレッサ設備からデータ収集ゲートウェイに集約してクラウドにデータ転送
- クラウドデータ分析・設定変更により設備の電力削減・安定化を実現
- インバータ期のシワ取りにより消費電力を削減
- 圧力変動も安定化
- →1秒単位のデータを可視化できたことがポイント
- 事例2
- 電子部品製造工場
- コンプレッサ設備からデータ収集ゲートウェイに集約してクラウドにデータ転送
- 設備監視、警報メール
- 事例3
- 医薬品製造工場
- 上記ボイラ設備からデータ収集ゲートウェイに集約してクラウドにデータ転送
- データ分析・設定変更→運用改善
- 燃料消費量を削減
- 季節や気温によっても変動するので長期にトレンド監視が必要
- 事例4
- 自動車部品製造工場
- アルミ溶解保持炉からデータ収集ゲートウェイに集約してクラウドにデータ転送
- リアルタイムデータ表示に基づく空気費の調整により、ガス消費量を削減
今後の展望
- IoT設備最適運用サービスの進化の方向性
- サービスの高度化
- 面的拡大
- 面的拡大
- 海外展開
- 東南アジアでサービス提供開始
- サービス高度化
- 生産性向上ソリューション
- 省エネだけでない工場ニーズに応えていく
- ライン原単位改善サービスの事例
- 生産工程単位での可視化によるライン運用最適化
- 進化系
- GEMS[Global Energy Management Service]=クラウドによって世界と結ばれるエネルギーサービスのネットワーク
- クラウドサービスの効用
- ソリューションサービスの進化
- システム部門との円満な関係
まとめ
サービス作りの中で、様々な技術がどのように活用されているかがよくわかるセッションでした。技術の民主化がいろいろなところで進んでいるので、1つの技術を極めること以上に、様々な技術を組み合わせて業務に活かしていくことが求められる時代になっていることを実感しました。引き続き、現場からのレポートを続けたいと思います。