【レポート】Amazon QuickSight によるデータのビジネス活用 #AWSSummit
こんにちは。サービスグループの武田です。
AWS Summitで公開されたセッションについて視聴しましたのでレポートします。
セッション概要
- スピーカー
- 宮﨑 太郎(アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社)
- タイトル
- Amazon QuickSight によるデータのビジネス活用
- AWS-38
IT のビジネス活用および昨今の DX の推進により、 企業活動で生成されるデータはますます増加しています。 データを活用している企業では、 データの可視化のみならず、 機械学習などを利用した洞察を得ていたり、 蓄積したデータや得られた洞察そのものをビジネス化する動きがみられます。 一方、多くの企業にはデータが存在するものの、それぞれが部門や個人レベルでサイロ化しており、組織で活用できる状態ではありません。また、機械学習による分析を試してみようとしても社内に専門家がいないため、ビジネスユーザーがデータから洞察を得ることが難しい状況にあります。本セッションおいては、データのビジネス活用の進め方に課題をお持ちのビジネスユーザー・技術者の方を対象に、クラウド BI Amazon QuickSight を使用した「データの可視化」「機械学習を利用した洞察」「データと洞察のビジネス化」といった一連の流れをご紹介します。
セッション動画および資料はこちらのURLで公開されています。
Amazon QuickSight によるデータのビジネス活用(AWS-38)
データのビジネス活用について
- 企業活動は非常に多くのデータを生成
- 組織内に散財する未活用データも多い
- データをインサイトにすることでビジネスに活用
- データを意味のある形にまとめる必要がある
- 個人単位で持っていたデータをまとめることでビジネス横断での分析が可能になる
- データの可視化、活用だけでなく機械学習などを利用した高度な洞察なども可能になる
- データをビジネスで活用するメリット
- オペレーションの効率性改善
- 情報に基づく意思決定
- イノベーションの加速
- ビジネスにおけるデータ活用のパターン
- データ活用の基盤構築
- データに基づく社内オペレーション高度化
- データ/分析ノウハウのマネタイズ
Amazon QuickSightによるデータ活用パターン
BIツール導入:データ活用の基盤構築
- 売上実績やログ確認の共通基盤化
- Before:都度CSVファイルを出力して表計算ソフトで集計
- 作業の属人化やセキュリティに懸念
- After:ダッシュボード化して全社員が同じ最新データを確認
- 最新データが自動的に反映。よりセキュアに
- Before:都度CSVファイルを出力して表計算ソフトで集計
- グローバルホテルチェーンの事例
- データソースをRedshift、BIツールをQuickSightに移行
- BIコストを50%削減
- レポート性能がSPICEにより改善
- Amazon QuickSightはクラウドネイティブなBIツール
- スケーラブルな料金体系
- オートスケール&サーバーレス
- AWSサービスとのフルインテグレーション
- 開発者支援
- 機械学習
- QuickSightの特徴
- ダッシュボード提供
- 最新データを自動的に反映
- 高速な集計と探索的分析
- 操作はブラウザ上で完結
- QuickSight利用イメージ
- 管理者/Author
- Quick Sightアカウントを管理
- データソースを定義
- 分析用のデータセットを準備
- 作成者/Author
- データセットから分析を作成
- ダッシュボードとして共有
- 閲覧者/Reader
- ダッシュボードをブラウザやスマホから閲覧
- 管理者/Author
- QuickSightの料金体系
- Author
- $18 / ユーザー / 月
- Reader
- $0.30 / セッション(1セッション=ログインから30分間)
- 最大で$5 / ユーザー / 月
- $0.30 / セッション(1セッション=ログインから30分間)
- Author
機械学習機能:社内オペレーション高度化
- マーケティング施策の効果をアドホックに分析、機械学習を用いたインサイトを獲得
- Before:複数のシステムからCSVファイルを出力。バラバラのデータを個別に集計
- データ出力の申請の都度時間がかかる。そもそもデータが見つからない
- ドリルダウンや軸の切り替えなど探索的分析に時間がかかる
- After:必要な時に大量データを自由に分析・可視化。機械学習でデータに基づく追加のインサイト
- 事前に必要なデータセットをBI上に登録しておくことでタイムリーに分析
- ML機能を使うことで予測・異常検知など追加のインサイトを獲得
- Before:複数のシステムからCSVファイルを出力。バラバラのデータを個別に集計
- 株式会社リコーの事例
- ML Insightをスマートデバイス群のモニタリングに利用
- 利用状況の確認、異常検知やトレンド表示など
- ML Insightをスマートデバイス群のモニタリングに利用
- 株式会社大創産業の事例
- ML Insightにより予期しないトレンドの変化を素早く特定
- 異常値を発見し在庫最適化に活用
- QuickSightでは専門家不要で使えるML機能を提供している
- 異常検知
- 予測
- 自動ナラティブ
- ML予測連携
- QuickSight Q
埋込機能:データビジネス化
- 社内で培ったデータ、データドリブンの手法をデータビジネスとしてマネタイズ
- Before:蓄積されたデータや分析手法を社内で活用
- After:データや分析手法をビジネス化
- グループ展開あるいは外販
- マルチテナント対応、インフラ管理不要で展開後も機能が継続的に最新化
- ソフトブレーン株式会社の事例
- QuickSight埋め込み機能を使用し、自社SFA/CRMサービスに組み込みオプションを提供
- NFL 米国アメリカンフットボールの事例
- NFL Next Gen Statsポータルに埋め込み、配信パートナーにリアルタイム分析を届けている
- QuickSightの埋め込み機能群
- インタラクティブダッシュボード
- パーソナライズE-MAILレポート
- セルフサービス編集機能
- 自然言語問い合わせ with Q
まとめ
QuickSightを利用したデータ活用パターンを紹介しました。データを「組織の資産」に変え、容易にアクセス可能な状態し、データドリブンの文化作りを支援するサービスです。
感想
データの活用方法として3パターン紹介し、Amazon QuickSightがそれぞれどのように利用できるのかを事例を交えて紹介されていました。なんとなくダッシュボードを作れることは知っていても、より突っ込んだ使い方を知らない方も多いのではないでしょうか。セッションを視聴することで、自社のサービス等で活用できないか考えるきっかけになるのではと思いました。