【セッションレポート】再エネ時代のエネルギーシフトに向けたエネルギー基盤を支える AWS サービスの活用(AWS-21) #AWSSummit

【セッションレポート】再エネ時代のエネルギーシフトに向けたエネルギー基盤を支える AWS サービスの活用(AWS-21) #AWSSummit

Clock Icon2024.06.22 11:10

こんにちは。
モダンアプリコンサル部の坂本です。
今回はAWS Summit Japan 2024に参加してきたので、 再エネ時代のエネルギーシフトに向けたエネルギー基盤を支える AWS サービスの活用 のレポートを書いていきます。

登壇者、セッション概要

登壇者

岩下 高志朗

アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社 技術統括本部 エネルギー&ユーティリティ部 ソリューションアーキテクト

セッション概要

グローバルウォーミング、カーボンニュートラルは世界中の国々、企業が取り組んでいる社会テーマとなっております。この来るべき再エネ時代は小規模の分散電源が大量に配置されるため、再エネ発電設備の最適化、電力需要供給のバランス調整、送配電設備の拡充計画などが重要となってきます。このようなニーズに対して、必要な業務機能群を整理し、そのような領域で活用できるAWSサービスの紹介と活用例を紹介します。

セッションレポート

再生可能エネルギー(再エネ)割合の増加

カーボンニュートラルの取り組みの施策として、エネルギーの比率のうち再エネの比率を拡大することが定められている。
2030年には36〜38%へ。
火力発電などと比較し、天候などの影響を受けやすく敷地あたりの発電量が高くないので、分散型のエネルギーリソースとしての活用を見込まれている。
これらの分散型のエネルギーリソースを扱うために登場するのがVPPとマイクログリッド。

  • VPP(バーチャルパワープラント)
    分散する複数のエネルギーリソースを遠隔で統合および制御することで、一つの発電所のように機能する仮想発電所
  • マイクログリッド
    地域ごとに小規模な発電施設を構築し、地産地消を行うための仕組み

再エネを活用するためにはVPPやマイクログリッドを構築したい。

VPP、マイクログリッド活用における技術的課題

VPP、マイクログリッドを実現するには以下のような技術的課題があり、それぞれにアプローチしていく必要がある。

  • 大量のデータを扱うインフラ基盤の確保
  • DERのメンテナンスコスト
  • 技術の不足
    • モニタリング、予測技術
    • DERデバイスの制御技術

これらの課題に対し、クラウドでは以下のようなポイントで貢献できる。

  • デバイス管理
  • 大量データの収集と保存
  • データ可視化
  • データ分析/予測

上記のポイントに対し、AWSでは以下の領域に分けてサービスを活用できる。

  • IoTの領域
    設備やエッジデバイスとクラウドを接続し、制御する部分
  • データレイク
    エッジデバイスから収集した大量の生データを保存する部分
  • データ分析、可視化、AI/ML
    生データから分析、予測して表示する部分
  • データベース
    アプリの要件に合わせてETLされたデータを保存する部分
  • 連携サービス
    データベースを用いた連携サービス

AWSでのアプローチ

  • IoT
    • AWS IoT サービス
      インターネットを介し、大量の設備(デバイス)をセキュアにデータ連携、制御を実施できる
      デバイスの認証、監視、メッセージのやり取りなど
      AWSのさまざまなサービスと連携し、高度な制御を実施できる
    • AWS IoT Greengrass
      エッジデバイスにインストールするソフトウェア
      ローカルのデバイスに蓄積されたデータをクラウドに送信したり、クラウドからの制御などを受け付ける
  • データレイク
    • 多様なデータを一元的に管理する場所
    • データレイクを中心としたデータのアーキテクチャ=モダンデータアーキテクチャ
    • S3の活用
      イレブンナインの耐久性のストレージを上限なく利用可能
  • データ分析
    • ETL
      データを分析の前処理としての抽出、変換、読み込み
      AWS Glue
      AWS Glue DataBrew
    • データカタログ
      データの一元管理
      AWS Glue
      AWS DataZone
    • クエリ、モデリング
      データ分析の実行
      Amazon Athena
      Amazon Redshift
      Amazon EMR
    • 可視化
      分析したデータを視覚化
      Amazon QuickSight
      Amazon OpenSearch Service
  • AWSでのAI/ML スタック
    • AWSでは30種類以上のサービスを提供
    • AIサービス
      データのインプットのみで深い知識なしで使える
    • MLサービス
      機械学習エンジニアの効率的なモデル開発支援
    • MLフレームワークとインフラストラクチャ
      機械学習の環境を自在に構築可能
    • 活用することで需要や、価格、故障の予兆などの検知などが可能に
  • データベース
    • AWS pupose-built databases
      AWSは多様な用途に合わせて様々なデータベースサービス提供している
      ワークロードに合わせて適切に選択することで効率的に利用することができる
    • Amazon Timestream
      時系列データを扱うのに適したデータベース
      時系列データは時間と共に変化するデータ
      デバイスの状態、電力量など
  • コンピューティングサービス
    • エッジコンピューティングサービス
      DER制御のリアルタイム化やリアルタイム監視のためのサービス
      AWS Wavelength
      AWS Outposts
    • HPCクラスター
      大規模なデータの分析やシミュレーションを実施するために使用
      AWS ParallelCluster
      HPC用EC2インスタンス

まとめ

VPPやマイクログリッドの実現にAWSを利用するとどうなるか。

  • 大量のデータを扱うインフラ基盤の確保

AWSを用いることであらゆる規模のデータ処理を実現することができる。

  • DERのメンテナンスコスト

IoT サービスでの遠隔監視、故障前の予兆検知対策によってコスト最適化できる。

  • 技術の不足
    • モニタリング、予測技術
    • DERデバイスの制御技術

AWSによる200を超えるマネージドサービスを組み合わせることで実現できる。

最後に

再生可能エネルギーの取り組みなどは知っている部分もありましたが、再生可能エネルギーを推進していくために必要な仕組みや課題については知りませんでした。
課題を認識し、貢献できるポイントを抽出、適切なサービスの選択というのは普段の業務でも必要なプロセスですが、知識の乏しい領域だと課題の認識がまず難しかったりするので、そういった意味でも有意義なセッションだったと思いました。
登場していたサービス群は他のIoTソリューションでも登場するものも多いので、今回のセッションから他のIoTソリューションへの転用もしていけるようにしたいと思います。

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