【レポート】AWS Direct Connectを活用した ハイブリッドネットワークを構築して 開発環境を整える #CUS-22 #AWSSummit

2021.05.21

どうも、コンサルティング部の後藤です。

本記事はAWS Summit Online 2021のガンホー様事例セッション『AWS Direct Connectを活用した ハイブリッドネットワークを構築して 開発環境を整える』のレポートになります。

セッション情報

タイトル

AWS Direct Connectを活用したハイブリッドネットワークを構築して開発環境を整える

概要

"昨年対戦ニンジャガムアクションゲーム『ニンジャラ』をリリース、そのリモートゲーム開発を支えたAWS活用ノウハウを今回ちょっぴり教えて頂きます" 弊社では、データーセンターをクロージングする前から、AWSを様々な場面で活用してきましたが、 その中でも社内サーバーとゲーム開発環境を如何にして最適するか考え、実現してきました。 今回、その一部ですが、昨今のリモート開発事例を踏まえながら少しだけお話いたします。

スピーカー

ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社 CTO 菊池 貴則 氏

セッションレポート

本事例のゲームタイトル

今回のセッションで挙げられていたゲームタイトルは昨年リリースした「ニンジャラ」になります。ニンジャラは世界累計ダウンロード数600万を達成しており、国内最大規模でGameLiftを採用しているタイトルだそうです。GameLiftの国内事例はまだまだ少ないため、もし機会があれば是非GameLiftの事例セッションも聴いてみたいですね。

クラウド化の取り組み

ガンホー様では2011年よりAWS等様々なクラウドサービスの活用を始めたそうです。その後、他クラウドサービスと比較してAWSに統一、2019年にはデータセンタークロージングまで行っています。

今回の事例セッションではこのデータセンタークロージングの取り組みについてお話をされています。

2018年以前、オフィスIPに絞ってAWS環境やデータセンターに接続出来るようにしていたそうです。しかし、このVPN環境ではオフィスで停電、障害が起きると一切メンテナンスが出来なくなり、ゲームタイトルでは緊急メンテナンスの対応が必要だったそうです。

この問題点に対する改善策として以下の前提条件の元、AWSへVPN接続を行うことを検討。

・開発は行わない ・ユーザがわかりやすい仕組み作り ・社員アカウント統合 ・ID/PWだけのセキュリティも向上

そして2019年、AWS上にFortigateのVPN環境を作成、DirectConnectでオフィス、データセンターに接続したそうです。

開発チームのテレワーク化

2021年の流行り病によりオフィスに出社することが困難になり、リモートワークの開発を余儀なくされたそうです。上記VPN環境によって基本的なメンテナンス対応は出来ていたそうが、ゲーム開発には影響が出たそうです。ニンジャラはリリースが控えており、開発を止めることも出来なかったためテレワークで開発を続行したとのこと。

テレワークでのゲーム開発の課題として、オフィス環境と自宅環境で遜色ない開発環境とすること。

2020年6月頃では開発チーム毎にVPN環境を用意。ニンジャラの開発チームではPerforceもAWSに移行したそうです。また、AWSとオフィスと繋ぐDirectConnectも追加で10Gbpsの回線を用意し、既存回線と冗長構成を組んでいました。

この段階で一度テレワークによる開発を試みたそうですが、ビルド実行で問題が発生したとのこと。

ニンジャラの開発ではビルドサーバとしてIncrediBuildを活用されていたそうですが、当時はIncrediBuildのAgent、Coordinatorが社内に存在したため、自宅のネットワーク環境によっては分散ビルドがうまく機能しない問題点があったそうです。

そこで、ニンジャラの開発チームではIncrediBuild AgentをAWS上に作成し、ビルドサーバを20台程用意。テレワークしているチームはAWSのIncrediBuild環境、オフィスに出社しているチームはオフィスのIncrediBuild環境を利用することでビルド時間を1/10に短縮出来たそうです。

セキュリティの向上

ガンホー様ではオフィスネットワークの場合、ファイアウォールにて振る舞い検知やフィッシングサイト等へのアクセス不可などを取り入れていましたが、VPN経由ではオフィスのファイアウォールを経由しないため、オフィスと自宅でセキュリティに差が出ていたそうです。

そこで、AWSとオフィスのハイブリットネットワーク化を検討。

AWSとオフィスはDirectConnectで接続しているため、AWSのルーティングでオフィスのPaloaltoを経由してインターネットに接続できるよう改善。オフィス側のPaloaltoへの経路障害、または端末障害が発生した場合はAWS上に構築したPaloaltoを経由することでオフィスと同等のセキュリティを担保されたそうです。

今後について

今後はオフィスに存在するリリースビルド用Mac miniをAWSのEC2 Macインスタンスに置き換えていきたいとのことです。

所感

今、様々なゲーム開発会社でテレワーク化が進んでおりますが、やはりテレワークをした際にオフィスにあるビルドサーバが利用出来なくなったり、ネットワークの問題でビルド時間をペインポイントとして挙げられる方が多いと思います。今回のガンホー様のセッションではIncrediBuild Cloudを活用されてビルド時間の短縮をされている点も紹介されていて非常に良かったです。本記事ではセッション内で紹介されていたネットワークの構成図等は取り上げておりませんが、気になる方は是非セッションを確認してみてください!