![[レポート]高可用性/セキュリティを実現する、金融機関/FintechにおけるAWS活用の実際と構成パターン #AWSSummit](https://devio2023-media.developers.io/wp-content/uploads/2016/06/aws-summit-tokyo-2016.png)
[レポート]高可用性/セキュリティを実現する、金融機関/FintechにおけるAWS活用の実際と構成パターン #AWSSummit
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こんにちは、城内です。
今回は、 AWS Summit Tokyo 2016の6/2(木) P3C1620セッションのレポートです。
セッション情報
- セッション名:高可用性 / セキュリティを実現する、金融機関 / Fintech における AWS 活用の実際と構成パターン
 - ホストスピーカー:瀧澤 与一氏(アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社 技術本部 エンタープライズソリューション部 部長/シニアソリューションアーキテクト)
 - ゲストスピーカー:藤井 達人氏(株式会社三菱東京UFJ銀行 デジタルイノベーション推進部 シニアアナリスト)
 - ゲストスピーカー:宮本 昌明氏(株式会社ジャパンネット銀行 IT本部 開発二部 副部長/基盤開発第一グループ長)
 - ゲストスピーカー:加藤 智氏(クォンツ・リサーチ株式会社 アプリケーション開発部 上級アプリケーションエンジニア )
 
セッション内容
概要
グローバルでの金融機関におけるAWSの利用が広がっている。
グローバルの事例
- Capital One
 - NASDAQ ...など
 
国内の事例
- ソニー銀行
- すでにAWSを利用している
 - 今後も順次システムを移行していくことが決定していり
 
 
イノベージョン
- 加速する機能拡張・改善のスピード
- セキュリティに対するサービスも増えている
 
 - AWSの拠点が広がっている(AZ:33、リージョン:12、エッジロケーション:54)
 - サービスの数も70以上
 
AWSを利用することで以下のようなメリットを得られる。
- AWSを利用すると自組織のDCを拡張できる
 - 閉域網を構成することも可能
 - リソースの増減に対して柔軟性がある
 
高可用性
障害発生時の対応・体制
- お客様の運用管理システム
 - Service Health Dashboard
 - AWSサポート、SA
 
AutoScaling、自動化
- 性能不足による障害に自動で対応できる
 
AWSを利用したシステムの特徴
- Design for Failure
 - 伸縮自在性を実装
 - 疎結合なシステムを実現可能
 
顧客事例
Quants Research
リアルタイム時価情報サービスプラットフォーム
- 自社でファシリティを持っていない
- FISCに準拠するパブリッククラウドとしてAWSを選択
 
 - リアルタイム性と高可用性を実現
- 完全二重化構成(DX、VPCのMulti-AZ)
 
 - トラフィック量が変動する(9時~10時)
- AutoScalingで対応、必要な時間帯のみ必要なリソースを確保
 
 
QRサーチコンシェルジュ
- Elastic Beanstalkを利用
 
セキュリティ
FISCの安全対策基準(2015年6月リリース)、システム監査指針(2016年5月リリース)にクラウドに関する項目が追加された。
クラウド利用に関する有識者検討会にAWSも参加。
事業者の選定
- 外部の監査人の審査
 - 取得した認定の公開
 
データの所在
- Tokyoリージョン
 
データの暗号化
- クラウドHSM、KMSなど
 - データの所有権はお客様、AWSはデータには触れない
 
立ち入り監査
- AWSにおけるデータセンターの場所は公開していないが、第三者監査にて代替可能
 
責任共有モデルにて、責任範囲を明確化している(サーバにログインすることはない)。
顧客事例
ジャパンネット銀行
OAシステムをAWSに全面移行
- 基幹システムはオンプレ
 - DXとVPNを利用
 - Multi-AZを利用
- システムのクリティカル度によってアクティブ/アクティブか、アクティブ/スタンバイを使い分け
 
 - Panzura(キャッシュ製品)+S3で、EC2+EBSのNFSを代用
- 通常のNFSだとCIFSの通信が多く、レスポンスが悪かった
 
 
FISCの第8版でAWSを評価した結果、適合していると判断。
クラウド化の流れはとまらない
基幹系もクラウドへの移行を検討している。
FinTech
顧客事例
三菱東京UFJ銀行
2つの大きな波
- モバイルの普及
 - 新規参入の増加
 
競争のスピードが上がってきているため、自社だけで対応するには難しい。
FinTechとは
- キーテクノロジー
- ビッグデータ、AI、IoTなど
 
 - スタートアップ企業
- 既存銀行ではカバーできていない顧客の不満を解消するようなサービスを展開
 
 
ビッグデータとAIはキラーコンテンツ
- オンプレで大量のデータを保持するのには限界がある
 - AIはクラウドのAPI公開という形式が増えている
 
感想
FinTechというキーワードは聞いたことあるくらいのレベルの私でしたので、金融業界のITに対する意識の高さにはとても驚きました。
新しいテクノロジーを使用して、どんどん新しいサービスを生み出そうとしているんだなと感じました。
安定志向の堅いイメージだった金融系のイメージが、ガラリと変わったセッションでした。










