【レポート】 AWSとフレッツ直接接続による高画質映像配信 #AWSメディア業界シンポジウム #AWSSummit
はじめに
清水です。2017/05/30(火)に行われましたAWS Summit Tokyo 2017 Day1 Dive Deep Day AWSメディア業界シンポジウム「AWSとフレッツ直接接続による高画質映像配信」のセッションレポートになります。
スピーカーは里見 宗律 氏(東日本電信電話株式会社 ビジネス開発本部 第二部門 課長)です。
昨年もフレッツ・キャストを使ってAWS Summit会場で4K配信を行っていました。フレッツ・キャスト自体は既存のフレッツ光回線が利用できるサービスでとても便利なものでしたが、現在はさらにコスト面も抑えたクラウドゲートウェイというサービスで、より手軽に4K配信を行う環境が整っているとのことです。
そして今年もAWS Summit Tokyo会場にて4Kライブ配信を行うそうです! 必見ですね。
レポート
NTT東日本の映像配信ソリューション
3つのラインナップ。すべてAWSからの映像配信が可能。
- スマートビデオ
- クラウドゲートウェイ
- フレッツキャスト
それぞれカバーしている範囲が異なる。マルチキャストの可否や導入コストなど。
AWS Summitでの4Kライブ配信
- 明日(2017/05/31(水))から基調講演と一部のセッションを会場内6ヶ所に4K映像で配信します!
- 昨年(AWS Summit Tokyo 2016)もやっていました
- 今年はマルチキャストで4K映像配信
構成
- 4Kカメラから、HEVCエンコーダ(HC-1100E)
- エンコーダからRF→IP変換をMVE500で実施
- IP専用線(ビジネスイーサワイド)でNTT東日本ネットワークを経由してAWSへ
- AWS環境のOKI MEDIA SERVERへ映像を伝送
- 配信はIPv6マルチキャスト
- AWSではマルチキャストに対応していない
- NTT東日本ネットワーク内でIPIPトンネルを張り、トンネル内でIPv4でIPv6をカプセル化
- フレッツ光NEXT回線で会場内6箇所の4K TVへ配信
配信フォーマットなど
- ビットレート 30Mbps
- コーデック H.265
- プロトコル RTP
- 解像度 4K
- フレームレート 59.97fps
サーバーの構築は、1日2日ぐらい。短期間構築。クラウドのメリット。
本日お伝えしたいこと
4K配信がとても身近になった
これまでの4K映像配信の課題
コスト面が商用サービスの障壁
- 課題1 4K対応の高価な映像配信サーバを用意する必要がある
- 課題2 インターネットで4Kを流すのは困難。専用線の値段が高い。
4K配信の最適ソリューション
「AWS+フレッツ光」なら簡単に4Kができる
- 解決1 AWSなら必要なときに必要なだけサーバを調達可能
- 解決2 クラウドゲートウェイなら従量課金により安価に配信ができる
どれだけ簡単に4K配信ができるか
- 必要なものはAWSアカウント、クラウドゲートウェイ、フレッツ光回線の3つだけ
フレッツ光とAWS
- インターネット経由でのAWSへのアクセス
- AWS上のサーバ <-> インターネットサービスプロバイダ <-> NTT東日本ネットワーク 、の3つの層
- フレッツ光経由でのAWSアクセス
- AWS上のサーバ <-> NTT東日本ネットワーク 、の2つの層だけ
- AWSとNTT東日本ネットワークはクラウドゲートウェイで結ばれる
- プロバイダが不要
クラウドゲートウェイ アプリパッケージ
- ネットワークとクラウドのセットサービス
- フレッツキャスト + AWS
- 従量制でさらに安価に利用可能
- 同様のサービスとしてフレッツキャスト
- エンタープライズ、大規模利用向け。手軽感はない
- クラウドゲートウェイによるネットワークの民主化
- 安く使える
- 45,000円から。従量課金。
- すぐに使える
- 申し込みして、短期間で利用開始に。(2,3週間ぐらい)
- 使いたいときだけ使える
- 世界最高水準のエリアカバー率 9割以上
- 事例
- 土浦花火大会 4Kライブ配信
クラウドゲートウェイアプリパッケージとAWS
- インターネット経由では4k配信はできない。クラウドゲートウェイアプリパッケージとAWSなら簡単に可能
- フレッツ回線とAWSの利用で地方でのイベントを簡単に4K配信
- クラウドゲートウェイアプリパッケージもAWSも、早期開通、短期利用が可能
感想
昨年フレッツ・キャストのサービスを知ったとき、フレッツ光回線という普及率の高い回線がそのまま利用できるということでとても驚きました。
今回のセッションで紹介されていたクラウドゲートウェイはコスト面もより抑えているということで、これを利用して4K配信がますます身近になるのではないでしょうか。なによりフレッツ光回線を引き続きそのまま利用できることが大きいかと考えます。事例にもありました地方でのイベントなど、専用線を引くのにコストがかかったり、イベントとしてすぐに撤収してしまうので専用線をわざわざ引くのも… という場合に最適かと思います。
なお、セッション内でも紹介いただきましたが、弊社サービスフートコネクト IPv6ダイレクトにてクラウドゲートウェイ アプリパッケージを扱っておりますので、ご興味のあるかたは下記リンクからご参照いただければと思います。