AWS ML Immersion Days Tokyo for Partnersの参加レポート(2日目)
11月14・15日にAPN(AWS パートナーネットワーク)のパートナーを対象としたイベント、AWS ML Immersion Days Tokyo for Partnersがありました。
今回はその2日目の内容をお伝えしたいと思います。
AWS ML Immersion Days Tokyo for Partners
本イベントはAPN パートナー限定で実施されたイベントで、「機械学習に必要となる基礎知識やデータサイエンスのプロセス、機械学習のアルゴリズムやAWSの機械学習サービスの実践的なハンズオンを含むプレゼンテーションとワークショップ」です。
AWSのグローバル機械学習チームが来日し、「AWSにおける機械学習サービスの活用」についてプレゼンして下さりました。
スケジュール
- 9:00AM–9:30AM 受付
- 9:30AM–10:00AM 昨日のおさらい
- 10:00AM–10:30AM アマゾンにおけるリコメンデーションの活用
- 10:30AM–11:15AM Amazon SageMaker ハンズオン(Built-in algorithm): XGBoost
- 11:15AM–12:00PM 休憩・ランチ
- 12:00PM–1:00PM Amazon SageMaker ハンズオン: Built-in algorithm のレビュー
- 1:00PM–2:00PM ハンズオン: TensorFlow on SageMaker
- 2:00PM–2:15PM 休憩
- 2:15PM–3:15PM Amazon SageMaker で作成したモデルのDevOps と運用化について
- 3:15PM–3:30PM 休憩
- 3:30PM–4:15PM Amazon SageMaker の他ソフトウェアへのインテグレーション
- 4:15PM–5:00PM ディスカッション: 機械学習のユースケースをどう作るか?
- 5:00PM–5:15PM 全体を通じたQ&A
- ハッピーアワー
昨日のおさらい
Jose Noriegaさんより、1日目の各セッションの内容について要点の解説がありました。1日目の内容が濃厚でインプット量が多かったので、個人的には非常に助かりました。
アマゾンにおけるリコメンデーションの活用
アマゾンにおけるリコメンデーションを始めとした機械学習の活用に関するセッションでした。 アルゴリズムに関してはネットワークに関する紹介まで含まれており、非常に興味深い内容でした。
- Amazonでの機械学習の活用
- 検索ランキング、リコメンデーション、クラスタリング、異常検知など色々なところで使われている
- Amazon’s Machine Learning University(MLU)
- 内部向けの機械学習に関する講義を行う大学がアマゾン内にある
- Global Expansion Opportunities
- Amazonの販売者向けのリコメンデーションシステム
- 各製品がどの国でどれだけ売れるかを推定し、売れる国をリコメンドする
- Any2Vec(Product2Vec)
- 製品データを始めとしたあらゆるデータをベクトル化でき、そのベクトルはデータ同士の関係性を表す。(Word2Vecの一般化)
Amazon SageMaker ハンズオン(Built-in algorithm): XGBoost
- XGBoostの解説
- サンプルノートブック「xgboost_direct_marketing_sagemaker」のハンズオン
- 顧客へのダイレクトマーケティング後に、その顧客が銀行の定期預金会員に登録するかどうかを予測する
Amazon SageMaker ハンズオン: Built-in algorithm のレビュー
Amazon SageMakerでどういったことができるのか、組み込みアルゴリズムにはどういったものがあり、何が出来るのかといったことに関する内容でした。
- SageMakerの概要
- 機械学習のタイプ
- SageMakerの各組み込みアルゴリズム(Built-in algorithm)について解説
- サンプルノートブック「gluon_recommender_system」のハンズオン
- Gluonを使って顧客への製品のリコメンデーションを試す
ハンズオン: TensorFlow on SageMaker
- 午前中にやったXGBoostのハンズオンの内容の解説
- ハイパーパラメータチューニングに関する説明
- サンプルノートブック「tensorflow_resnet_cifar10_with_tensorboard 」のハンズオン
- CIFAR-10の画像をTensorFlowを使って分類する
Amazon SageMaker で作成したモデルのDevOps と運用化について
SageMakerを利用した開発から運用の流れと注意点に関する内容でした。
- データサイエンスは試行錯誤がより必要となる点が一般的なソフトウェア開発と異なる
- 他のステークホルダーのことを忘れてしまいがち
- データサイエンスリーダー、ビジネスリーダー、データサイエンティスト、ITリーダーそれぞれ考えている、見ていることが違う
- AWSでのDev Ops
- CIとデプロイについて
- SageMakerを利用したアーキテクトについて
- Greengrassのデモ
- Raspberry Piとwebカメラで作ったDeepLensのようなもの
Amazon SageMaker の他ソフトウェアへのインテグレーション
機械学習の定義付けから始まり、ビジネス化への流れ、実際の事例紹介と非常に参考になる内容でした。
- 機械学習とは
- 機械学習と経済学
- 機械学習をビジネスに展開する際の目的は大きく3つに分けられる
- 数値の予測、グループの予測、グループの発見
- 機械学習のワークフロー
- データ前処理
- SageMakerの事例紹介
ディスカッション: 機械学習のユースケースをどう作るか?
1チーム5人前後で8つのチームに分かれて、各チームごとに「機械学習のユースケース」について二段階に分けて話し合い発表しました。こういった機会はなかなか無いので、個人的には新鮮で面白かったです。
- 最初の1時間
- どのようなユースケースで、どのようなインダストリーに対して、どのようなビジネス課題を解決するか?ということについて決める
- 概要の発表
- 次の30分
- アーキテクチャー等を考えたり、よりブラッシュアップ
- 発表
ハッピーアワー
場所を移して、ハッピーアワーと題された懇親会が行われました。 お洒落な場所に軽食とお酒が用意されており、参加者同士お酒を飲みながら談笑しました。こういう時はどうするかみたいな情報共有も出来て楽しい時間でした。
さいごに
今回はAPNのパートナーを対象としたイベント、AWS ML Immersion Days Tokyo for Partnersの2日目の内容についてご紹介しました。2日目も1日目に引き続き非常に濃厚な1日でした。こういったイベントに参加出来るのはAPNパートナーのメリットの一つですね。
最後までお読みくださりありがとうございました〜!