他者への改善提案の裏で起こること
こんにちわ。従業員体験( EX ) の向上がミッションのエンジニアリング統括室に所属しているてぃーびーです。
業務改善の提案を自分以外の担当者や部門に対してしたことはありますか?
改善提案をする場合の影響について考えてみます。
改善提案から起こること
改善提案を伝えられた担当者にはどのようなことが起こるでしょうか?
- 改善提案時に問題が明示してあるか、問題が自明ではない場合、問題の確認が必要になる
- 改善提案はあくまで問題を解決するための「 How 」の1例である
- 問題の確認をするために提案内容を正確に解釈し、不明点を質問する
- 質問の結果、問題の内容が把握できるまで質問を繰り返す
- 問題の取り扱いを検討する
- 必須で対応する必要があるか?
- 他の優先業務の優先度を下げてでも先に対応する必要があるか?
- 対応する必要があると判断した場合、改善提案の内容が問題に対する解決策として適当か判断する
- 適当ではなかった場合、別の解決策を検討する
- 解決策を実施することで別の影響があれば、影響範囲への対応を検討する
- 解決策を実施する
- 必要に応じて影響範囲への対応をする
- 問題が解決されたことを確認する
- 影響範囲への対応が想定通りだったか確認する
- 問題を解決したことを報告する
これぐらいのことが起こることになります。
即対応しない場合はタスク管理をする、などのステップもありそうですね。
提案者の提案内容がわかりにくかったり、背景にある問題の情報が不足していたりすると、その把握に必要な時間が増大します。
第三者からみたら実施にさほど手間がかからなそうな内容でも、実担当者からみると実際はもっと大きな手間がかかることもあるでしょう。システム開発をしていない方から開発者への開発要望でもありがちな話です。
一つの業務に関して多数の改善提案が一気に発生するとそのすべてを正しく把握し、妥当性を検討し、すべてに返答するコストも発生します。また、改善提案は基本イレギュラー対応です。通常の業務があった上で優先順位を踏まえてあとで対応する場合もありますが、急ぎで即対応する場合は既存の業務も追加で上乗せで対応することになります。他に納期のある業務を抱えている場合は残業でリカバーすることになりがちです。
このため、誰かに何かの改善提案をする際は
- 不足なく情報を伝える
- 一方で相手の対応時間への配慮を込めて簡潔に伝える
- 改善提案そのものが妥当でも優先順の関係で着手されないこともある
- イレギュラーで基本業務に追加での対応を求める上での配慮を持って伝える
などを踏まえたやりとりが必要になります。
また、改善提案の解決策が本当に妥当と言い切れる状況でなければ問題の部分だけを伝えたり、あくまで提案は解決策の一案で解決されるなら他の方法でも問題ありません、など補足するのも無難です。
まとめ
自分が仕事をしているときは、問題を明確にした上で、次に解決策を検討する。
複数のタスクは優先順を踏まえて対応する。
仕事をするには時間が必要で、無限には対応できない。
自分には感情がある。
自分自身の仕事については、これらを常に考慮している人も多いかと思います。
そこで他者に改善提案をする場合にこれらの前提を思い返すとができるとよりよい提案になります。
他者に何かを求めるときに「仮に自分が担当者で、この改善提案を受けたらそのあとどうなるか?」の視点を持てると好ましいでしょう。なお、構えすぎて改善提案や問題提起をしないのももったいないので、提案自体はしていきましょう。