「ARカップ麺タイマー」からはじまるxRプロジェクト
あと数時間で40代が終わってしまうCX事業本部所属の champlasonic こと吉崎です。
この業界ではおじいちゃんかもしれませんがワクワクウズウズしている領域があります。
その領域のとっかかり、先週末に静かにリリースしたiPhoneアプリ「ARカップ麺タイマー」を紹介させてください。
ARカップ麺タイマーとは
カップ麺にお湯をそそいで出来上がるまでの時間をARで知ることができるiOSアプリです。
カップ麺のフタを認識して複数個のカップ麺を同時に使うことができます。(※同じカップ麺は同時に使えません。)
おなかがすいてて「あと何分?」と気になったらスマホをかざしてください。
初めて使うカップ麺にはフタのデザインを認識させて登録し調理時間の設定が必要です。
一度登録すると、次回からフタにアプリをかざすだけで調理時間がセットされます。
使用履歴が残るのでカップ麺ログにもなりますよ。
コロナで「ニューノーマル」と言われながらも社会は元に戻りつつあります。
我が家も妻は物理的に出勤し子供たちは小学校に通うようになりました。
一方で現在リモートワーク(テレワーク、在宅勤務、WFH)である私は毎日ひとりで自宅で仕事をし、当然ランチもひとりです。
かつてのように外に食べに出かけることは減りました。
そんな身にカップ麺は安く手短かにサッさとすませられる強い味方です。
ここ数年、カップ麺を作るときはAlexaを使っていました。
お湯を注いだらキッチンにあるAlexaに「アレクサ、3分たったら教えて!」と伝えていました。
出来上がりの時間になるとAlexaが教えてくれます。
「これは便利だ」ということで、ある日家族みんなでカップ麺を食べるときに使ってみました。
家族4人分4種類のカップ麺に順番にお湯を注ぎ、ひとつずつAlexaに呼びかけタイマーを設定していきます。
しかしひとりの時とは違いました。
カップ麺の調理時間には3分間のものもあれば5分間のものもあります。
つまりお湯を注いだ順番に出来上がらないのです。
「それなら複数のカップ麺の出来上がりを管理できるアプリを作ろう!」ということでできたのがこの「ARカップ麺タイマー」です。
ふやけてしまったカップ麺を食べながら描いたこの絵がすべてのはじまりでした。
なぜこんなアプリを作っているのか?
私たちクラスメソッドは企業のお客さまに高い技術と知識でより良い品質のソリューションを提供しています。
そんなクラスメソッドがなぜこんなアプリを作っているのかを弁解させてください。
社内でAR (Augmented Reality : 拡張現実)、VR(Virtual Reality : 仮想現実)、MR(Mixed Reality : 複合現実)に関心を持つエンジニアとデザイナー有志によるあつまり「xRプロジェクト」がスタートでした。
このプロジェクトに関わる私自身もこの領域はこの先の社会を大きく変えると信じています。
30年前にMosaicでホワイトハウスのホームページを見たことがインターネットの入り口でした。
その後、様々なイノベーションがありましたが、昨年10月に世界同時発売されたOculus Quest 2を購入してからの体験はとても大きな衝撃でした。
1980年代にLucasfilmがCommodore 64で出していたHabitatにあこがれ、そして2003年にはじまったSecond Lifeにもハマりました。
現在はOculusでVRChatに入り浸っています。
メタバースにはもともと興味がありましたがVRで実現した仮想空間はこれまでのものとまったく違いました。
まだHMD(ヘッドマウントディスプレイ)の重さは気になりますが、この没入感はこれまでにないもので、ハードウェアのイノベーションはあっというまに進んでいくと考えます。
このバーチャルとリアルの境界線はきっとなくなっていき、拡張現実の未来を描いた藤井大洋の小説「Gene Mapper」に描かれた世界はすぐにやってくるでしょう。
コロナでディスプレイを通じて同僚やお客さまと業務を進める時代になったことでその日の到来はさらに近くなりました。
来る6月に開催されるAppleのWWDC21ではこの文脈が語られることが予想されています。
私たちのお客さまからいますぐ「xRを使いたい」という相談はまだないかもしれません。
それでも私たちxRプロジェクトは、未来を見つめ、さらに進んだ技術の研究、調査、習得を進め、xRでの課題解決を構想し提案していきたいと思います。
最初の一歩はこのカップ麺タイマーです。
ここからすでに先を見通した活動を進めています。
次の展開をおたのしみに!