[書評] 佐久間宣行のずるい仕事術 僕はこうして会社で消耗せずにやりたいことをやってきた
データアナリティクス事業本部 サービスソリューション部 サービス開発チームのしんやです。
先日(2022年04月06日)、テレビプロデューサー、演出家、作家、ラジオパーソナリティ、YouTuberの佐久間宣行氏の著書「佐久間宣行のずるい仕事術 僕はこうして会社で消耗せずにやりたいことをやってきた」が発売されました。
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私自身、佐久間氏の番組は割と好んで観る&聴く方でしたので、その方の著書、しかもテーマが「仕事術」ということなのでこれはちょっと読んでみたいなと思い、購入して読んでみました。当エントリはその書評(感想?)と、個人的に気になった部分について書き連ねてみたいと思います。
目次
著者紹介
佐久間宣行氏の紹介・経歴についてはWikipediaをご参照ください。
執筆の経緯については、著者本人がTwitterで言及されています。集まったお悩み相談ネタを本にしよう!と思い立ち、結果半年ほど掛かって60個以上のネタを半年ほど掛けて執筆したとのこと。ちなみに執筆期間は「トークサバイバー(後述)」の仕上げ作業とぶつかっており「地獄のスケジュールだった」らしいです。
書こうと思ったきっかけは、インスタのDMに仕事の悩み相談がこの4・5年ずっときてたことです。実は結構返していたのですが、もうこの1年ほどは多過ぎて返信も無理になりました。
その多くが、組織で消耗すること、でも面白い仕事がしたいこと、など切実なものでした。
僕も、たくさん悩んだことです。— 佐久間宣行 (@nobrock) April 6, 2022
書籍は以下6つの章立てで構成されています。それぞれのトピックで10個前後のテーマについて、佐久間氏が1テーマ2〜3ページ相当のボリューム感で当時のTV or ラジオ番組に纏わる出来事などを交えて「どういう心境だったか」「どういう分析をしたか」「どうやって”術”を駆使したのか」について振り返っています。
- 第1章 仕事術編
- 第2章 人間関係編
- 第3章 チーム編
- 第4章 マネジメント編
- 第5章 企画術編
- 第6章 メンタル編
第1章 仕事術編
ここからは書籍の内容について触れていきます。
第1章は「仕事術編」。仕事を円滑に進めていく上でどのように振る舞い、どのように自らを見せて行くのかについて述べられています。
この章の中で個人的に気になったのは以下のトピック。(リモート前提の働き方で移動時間を考慮しなくても済むようになった結果、)休憩時間の合間すら無くひっきりなしに詰められるような状況になっている方も多いかと思います。そうなってくるといかに会議を効率良くスムーズに進めるかに掛かってくるわけですが、そういった状況の改善の第1歩、ヒントを得られたような気がしました。
- 会議は「事前準備で勝て」
- 会議後の「5分」で差をつけろ
- 「社内初」はローリスク・ハイリターン
第2章 人間関係編
第2章は「人間関係編」。仕事を進めていく上ではどうしても「難しい」相手とも組んで進めていく必要も出てきます。そんな可能性もありえる状況で、如何に衝突せずに、上手く立ち回れるかという点について述べられています。
この章の中で気になったのは以下のトピック。タイトルで既に強い言葉が並んでいる章ですが、中身を読んでみると「なるほど...」と思わせられる内容になっています。
- 「メンツ地雷」を踏んではいけない
- コミュニケーションは「最短距離」より「平坦な道」
- 「横柄な態度」はコストが高い
第3章 チーム編
第3性は「チーム編」。他の人と協力して物事を為していくためにどういう風に自分を見てもらえるか、また相手を見ていくのかという部分について述べられています。
この章の中で気になったのは以下のトピック。上2つについては「自分から相手に対して物事を知ってもらう」行動でもあり、このへんは弊社CLP(Classmethod Leadership Principle) にもある「やってみる」「情報発信」に通ずるものがある(=外に情報を出すことで相手に知ってもらう)なぁと思いました。
- 自分のキャラを理解する
- ビビらず「アピれ」
- 「リスク管理」をする
第4章 マネジメント編
第4章は「マネジメント」編。上司部下の関係で相手に接する際のトピックが集められています。
この章の中で気になったのは以下のトピック。正直第4章は全て外せないなーと思ったのですが...「人間関係編」と同じく相手も同じ仕事をする人間。色々な思惑や感情があって動いているのでその辺りは尊重しつつ動けるようにありたいものです。
- 「身内」にこそ気を遣う
- 「会議」ではプライドを利用する
- 「問題児」には先手を打つ
- 人を責めずに「仕組み」を変える
- 部下の仕事は「引き取らない」
第5章 企画術編
第5章は「企画術編」。この章は佐久間氏のロール(テレビプロデューサー、演出家、作家)ならではの実例を交えて「こういう風に考えて、向き合ってみてはどうだろう」という内容が展開されています。数々の有名番組、大ヒット企画の「そういう思考を経て生まれたのか...!」という経緯や理由を知ることが出来た興味深い章でした。
この章の中で気になったのは以下のトピック。2つ目の「仕組み」については読んでみて「やっべ、やろうと思ってもやれてないところだ」「やり始めてもあまり続けられてないな」と思った次第です。1日少しずつでも”強制的に”やる仕組みはやっぱり大事ですね。「インプットし続ける」についても、継続したアウトプットを続けていくのは同様にインプットも必要だ、とDevelopersIOでブログを書き続けていて実感しているので改めて、という感じですね。
- 佐久間流発想術②「掛け合わせ法」
- 企画こそ「仕組み」で作れ
- インプットし続ける
第6章 メンタル編
最後第6章は「メンタル編」。
この章の中で気になったのは以下のトピック。”「メンタル」第一、「仕事」は第二”の部分は正直この書籍の中で一番心にしみました...。私自身そういう辛い局面は前職での激務だった時代に遭遇しかけましたが、やはり「仕事を頑張れるのも心身の健康があってこそ」ですよね...
- 「メンタル」第一、「仕事」は第二
- 悩みは「因数分解」で考える
- 「運」を味方につける
まとめ
というわけで、書籍「佐久間宣行のずるい仕事術」の書評(というか感想?)エントリでした。
書籍の内容としては全編とても読みやすく、また読み進めていくうちに「あー、こんな局面あったな〜...」と自らに置き換えて考えたり振り返ったりすることもあった内容でポイントポイントで「刺さりました」。当書籍に興味を持った方々も何かしらグッとくる、刺さるトピックがあるかと思います。そんな部分を見つけて、自身の仕事(の進め方)に活かしてみてはいかがでしょうか。
おまけ
これは書籍ではないのですが、佐久間氏が企画・プロデューサーを務められた「トークサバイバー」とても面白かったです。毎話笑わせてもらいました。オススメです。
あと、これは既に配信自体は終わってしまったのですが、オールナイトニッポン55周年記念公演 生配信舞台演劇ドラマ「あの夜を覚えてる」もとても良かったですね。舞台を生配信するんだ?というのもすごかったですが、お話的に泣けました。こちらもオススメです(メディア展開など、改めて観る機会がありましたら是非)。