停滞するキャリア=「キャリアプラトー」。その原因と対策は?

2023.01.25

この記事は公開されてから1年以上経過しています。情報が古い可能性がありますので、ご注意ください。

こんにちわ。従業員体験( EX )の向上がミッションのエンジニアリング統括室に所属しているてぃーびーです。
キャリアの停滞を経験したことはありますか?
私はあります。キャリアの停滞期のことを「キャリアプラトー」と呼びます。
プラトーは高原の意味で、キャリアの山を登っている途中に成長の停滞期として高原が現れた状態を意図しています。
今回は、キャリアプラトーの原因と対策についてまとめます。

キャリアプラトーの要因

キャリアプラトーには2種類の要因があります。
  1. 内部要因
  2. 外部要因

内部要因

内部要因はキャリアプラトーに陥っている本人に関わる要因です。

能力の伸び悩み

ある程度簡単に習得できる基本的なスキルの習得を終えた後、さらなるレベルのスキルの習得ができていない状態です。
  • 自分がどこまで習得できているのか、現状がわからない
  • 現状はわかるが、次に習得すべきスキルそのものが何かわからない
  • 次の習得対象はわかるが、その身につけ方がわからない
などがありえます。
特に、ある程度レイヤーがあがってくると、仕事で必要となる成果は個人からチーム、チームから部門、部門から全社など範囲が広がっていきます。この際に技術的スキルだけではなくソフトスキルも必要となってきます。この場合、技術スキルとは異なる習得難度に停滞することはありえるでしょう。
例えば
  • 関係者をリードする
  • 関係者を巻き込む
  • 合意形成をする
などが必要になります。これは、マネジメント系のキャリアでもスペシャリスト系のキャリアでも同様です。
業務の内容としても「依頼された業務の遂行」から「問題の解決」へ。
さらに「問題の解決」から「問題の発見や選定」などより根本から取り組むことが必要になってきます。

自信過剰

自分はすでに十分な能力があり、もうこれ以上自分の成長に関わる努力をする必要がない、という状態になっていると伸び止まります。
実際はどんな仕事でも大抵上は青天井であり、伸ばす余地はいつまでも存在します。

自信不足

自信が不足して、物事への取り組みが消極的になり、結果として能力の伸びが伴いにくい状態です。
仕事上の能力は実践の中で磨かれる部分があり、新たな挑戦に踏み出していないと能力も伸びにくくなります。

外部要因

外部要因はキャリアプラトーに陥っている本人以外の外部の要因です。

昇進パスの枯渇

マネジメントキャリアであれば、上のマネジメントポジションが埋まっていて、昇進する余地が無い状態です。
スペシャリストキャリアであれば、専門領域をリードするポジションが埋まっていて、昇進する余地が無い状態です。

挑戦機会が枯渇

一通りの業務をこなし、今の環境で習得可能なスキルを一通り身につけてしまった状態です。

キャリアプラトーの対策

内部要因

能力の伸び悩み対策

  • 自分の現状を把握する
  • 次に身につける対象を把握する
  • 順次新たなスキルを身につける
という対応が基本になります。
これらを自分で整理するのが難しい場合、自分と同一領域で先に進んでいる人に壁打ちをしてもらいましょう。
仮に組織内に該当する人がいない場合、社外のコミュニティ・勉強会などで頼りになる人をみつけることになります。

自信過剰

客観的に自己を把握することです。
そのために、信頼できる第三者の助言を得るとよいでしょう。
※とはいったものの難しい

自信不足

客観的に自己を把握することです。
解釈ではなく、事実として自分ができること、できないことを整理し、一つずつ着実に新たな事を身に着け、実践で活用し続けることで成功体験を通して自信を育みます。また、できるようになったことをフィードバックしてくれる上司、同僚がいるとなおよいでしょう。
※とはいったものの難しい

外部要因

外部要因に関して、「昇進パスの枯渇」「挑戦機会が枯渇」のどちらに関しても基本的な方針は同じです。
まず、自分の所属部門外に異動することで環境の前提を変えることができるかどうか確認することです。
社内の選択肢が視界に入っていないだけで、実は求める昇進・挑戦機会は社内に転がっていることがあります。
特にポイントとなるのは、どの環境においても機会を得るためには成果を生むことで得た信頼貯金が必要となることです。
社内で転機を得る場合、信頼貯金をそのまま活用できる利点があります。逆に、自分が機会を得ることができなかった理由が信頼の不足だった場合、環境を変えても解決できません。
仮に社内の選択肢を確認したが、その上で機会がない場合、いよいよ社外に機会を求めていくことになります。
社内で機会を求める場合との対比としては、信頼貯金がゼロの状態から再スタートになることです。
一方で、信頼貯金を貯める事自体に長けている方や、社外信頼が高い状態からスタートできる人は前提が異なるでしょう。
ちなみに私が経験したキャリアプラトーも、外部要因が停滞期の理由でした。
粛々と同じ仕事をすることになりがちで、常に忙しい環境だったため、日々の業務から新たな経験を得にくく、自発的に学習する時間も制限されがちでした。挑戦機会が多くあり、挑戦が奨励され、学習余力もある環境に移ったことでキャリアプラトーを抜け出ることができました。

まとめ

キャリアの停滞期であるキャリアプラトーについてまとめました。
キャリアの停滞感を感じている場合、まず内部要因なのか、外部要因なのか、複合要因なのかを整理しましょう。
その上で当てはまる要因に応じた対策を講じましょう。

関連情報