
【アップデート】Cloud Load Balancingにコンポーネント中心のモダナイズされた新 UI がPreviewとして登場しました
はじめに
こんにちは。
クラウド事業本部コンサルティング部の渡邉です。
2026年6月1日、Cloud Load Balancing にコンポーネント中心のモダナイズされた新 UI が Preview として登場しました。
Cloud Load Balancing はフォワーディングルール・ターゲットプロキシ・URL マップ・バックエンドサービスなど、複数のリソースが連携して 1 つのロードバランサーを構成します。
今回のアップデートで、ロードバランサーの各コンポーネントごとにリソースを確認できるようになり、追加で3つの主要機能が使えるようになりました。
Cloud Load Balancing のリソース構成をおさらい
Cloud Load Balancing には「ロードバランサーリソース」という単一のオブジェクトは存在せず、複数のコンポーネントが組み合わさって 1 つのロードバランサーを構成します。
Application Load Balancer の場合、各コンポーネントの関係は次のようになります。
従来の UI ではどうだったか
まず、従来の UI を振り返ります。「ロードバランサ」タブには urlmap-service-a のような URL マップ名が並び、ロードバランサーの種類・アクセスタイプ・プロトコルは確認できるものの、実際にどのバックエンドに繋がっているかはここだけでは分かりません。

従来UI ロードバランサ一覧
バックエンドサービスを確認したい場合は「バックエンド」タブへ切り替える必要があります。bs-service-a / bs-service-b / bs-service-c がそれぞれ独立したエントリとして並んでいますが、これらがどの転送ルールに紐づいているかはこの画面からは追えません。

従来UI バックエンドタブ
転送ルール(フロントエンド)を確認するには、さらに「フロントエンド」タブへ移動する必要があります。fr-service-a / b / c の IP アドレスやプロトコルが確認できますが、バックエンドとの対応関係を把握するには複数の画面を行き来しなければなりません。

従来UI フロントエンドタブ
新 UI の 3 つの主要機能
今回のアップデートにより、以下の3つの機能がフォーカスされていました。
1. 包括的なリソースインベントリ
まずは、フォワーディングルール・ターゲットプロキシ・TLSRoute などのロードバランサーのコンポーネントを一元的に検索・ソート可能な管理画面です。
従来の「ロードバランサ」一覧画面には、画面下部に新コンポーネントページへの誘導バナーが表示されるようになっています。既存の UI から自然に移行できるようなっています。

新UIへの誘導バナー
新 UI では「ロードバランシングのコンポーネント」という専用ページが用意されており、転送ルール・ターゲットプロキシ・ルート・バックエンドサービスといったリソースの種別ごとにタブで切り替えて確認できます。転送ルール一覧では fr-service-a / b / c が並び、それぞれが参照しているターゲット(proxy-service-a など)も同一画面で確認できます。

新UI コンポーネント画面 - 転送ルール一覧
これまではリソースの種類ごとに別々の画面を確認する必要がありましたが、新 UI では横断的に一覧表示できます。リソースのステータスや相互依存関係の把握が容易になります。
2. インタラクティブなリソーストポロジー
フォワーディングルールからプロキシ、バックエンドまでのトラフィックフローをグラフィカルに可視化するツールです。
転送ルールの詳細画面を開くと「リソースビュー」タブが追加されており、クリックするだけでトポロジーグラフが表示されます。下図では fr-service-a を起点に、proxy-service-a → urlmap-service-a → bs-service-a → neg-service-a という接続の全体像が一目で確認できます。

リソースビュータブ - インタラクティブトポロジー
インシデント対応時に「どの経路でトラフィックが流れているか」を素早く把握できます。複数のバックエンドサービスが絡む構成でも、依存関係を視覚的に追跡でき、問題箇所の特定に役に立つと思います。
活用場面のイメージ
504 Gateway Timeoutが発生したとき、どのバックエンドサービスに問題があるかを素早く特定- リファクタリング前に既存リソースの接続関係を確認
- 新メンバーへのアーキテクチャ説明資料として活用
3. 統合された監査ログ
コンソール内に監査ログが埋め込まれ、設定変更の履歴を一画面で確認できます。
これまでは Cloud Audit Logs を別途 Logs Explorer で検索する必要がありましたが、新 UI では LB コンソール内から直接アクセスできます。「いつ・誰が・何を変えたか」の追跡が手軽になります。
| 従来 | 新 UI |
|---|---|
Logs Explorer で resource.type="gce_forwarding_rule" などを検索 |
LB コンソール画面内から直接参照 |
| ロードバランサーと監査ログの行き来が必要 | 1 画面で設定と変更履歴を並べて確認 |
転送ルールの詳細画面右上に 「Audit log」 ボタンが追加されており、クリックするだけでそのリソースの変更履歴パネルが開きます。

転送ルール詳細 - 右上のAudit logボタン
初回利用時は、監査ログの基盤となる _Required ログバケットのアップグレードが必要です。画面内の 「Upgrade the bucket」 ボタンをクリックするだけで有効化でき、追加料金はかかりません。

リソース履歴 - バケットアップグレードの案内
アップグレード処理中は「The bucket is currently updating. Please check back later.」と表示されます。数分ほど待てば利用可能になります。

バケットアップグレード中の状態
アップグレード完了後は、対象リソース(ここでは bs-service-a)の変更履歴がタイムライン形式で表示されます。「いつ・誰が・どのメソッドで・何を変更したか」が JSON 形式の詳細とともに確認できます。

リソース履歴 - 変更タイムラインと詳細JSON
さらに、変更内容の JSON を AI が自然言語で解説してくれる機能も備わっています。balancingMode や localityLbPolicy など、設定値の意味をその場で確認できるため、レビューや監査対応の効率が大きく上がります。

AI による変更内容の自然言語解説
まとめ
2026年6月1日、Cloud Load Balancing のコンポーネント中心 UI が Preview として利用可能になりました。
新 UI では、フォワーディングルール・ターゲットプロキシ・TLSRoute といったロードバランサーのコンポーネントをリソースインベントリで横断的に検索・管理できます。また、インタラクティブトポロジーによってトラフィックフローを視覚的に追跡できるため、インシデント発生時に問題箇所を素早く特定することができると思います。さらに、統合監査ログによってコンソール内から直接設定変更履歴を確認できるようになり、「いつ・誰が・何を変えたか」を別画面に移動することなく把握できます。
複数の ロードバランサーのリソースが絡み合う大規模な構成を運用している方や、インシデント対応に時間がかかっていると感じている方は、ぜひコンソールで触ってみてください。
この記事が誰かの助けになれば幸いです。
以上、クラウド事業本部コンサルティング部の渡邉でした!







