AWS Cloud9 が使えないアカウントを紐づけた Amazon CodeCatalyst で Cloud9 が起動できるのか試してみた

AWS Cloud9 が使えないアカウントを紐づけた Amazon CodeCatalyst で Cloud9 が起動できるのか試してみた

Clock Icon2025.07.16

いわさです。

AWS Cloud9 みなさん使ってますか?
あの大人気だった AWS Cloud9 ですが、約 1 年前の 2024 年 7 月 25 日に新規利用者は利用ができなくなりました。
現在は、既存で Cloud9 を使っていたユーザーは継続して使うことは出来ています。

https://aws.amazon.com/jp/blogs/news/how-to-migrate-from-aws-cloud9-to-aws-ide-toolkits-or-aws-cloudshell/

先日、Cloud9 の代替機能をどうしようかなと考える機会がありました。
Web IDE の代替案のひとつとしては code-server を使う方法があり、弊社のブログでも紹介されています。

https://dev.classmethod.jp/articles/use-code-server-as-temporary-cloud9-alternative/

ただその時に、Amazon CodeCatalyst も Cloud9 が使えたなと思い出したんです。
もうこのブログ 2 年以上前に書いたのかと驚きましたが、Amazon CodeCatalyst というのは AWS re:Invent 2022 で登場した AWS の統合開発環境です。

https://dev.classmethod.jp/articles/try-amazon-codecatalyst/

Cloud9 が新規利用者が利用できなくなった今でも、CodeCatalyst 経由であれば使えるのか、確認してみました。

AWS Cloud9 を使えないアカウントを用意

いくつか所有してる AWS アカウントのうち、Cloud9 が利用できないアカウントを使います。
今更ながら、Cloud9 が利用できないアカウントってこんな表示になってるんですね。

F485B96E-1851-447D-A0F4-25CB04882212.png

ちなみに同一 Organizaitons の他のメンバーアカウントでは利用が出来る状態でした。
利用実績のある組織の新規メンバーアカウントも引き続き利用できるのかなと思ったのですが、そうではないんですね。組織内での利用実績は関係ないみたいです。

A4D662BF-2F05-4A48-B2CF-E0A9F9586F48.png

Amazon CodeCatalyst

そして、新規 CodeCatalyst 環境を用意します。
CodeCatalyst は IAM Identity Center と AWS Builder ID に対応していますが、今回はお手軽に後者の AWS Builder ID を使ってみます。
以下からサインアップしましょう。

https://codecatalyst.aws/explore

ひとつ重要な点なのですが、Amazon CodeCatalyst は本日時点でオレゴンリージョンと、アイルランドリージョンのみをサポートしています。
そのため、日本国内で Cloud9 や AWS マネージドな Git サービスを使いたいというユースケースでは CodeCatalyst は利用できませんので、リージョンだけご注意を。

E2D541A3-518C-4F1E-B2E4-9896FDFBDB6E.png

セットアップの中で、先程の Cloud9 が利用できなかった AWS アカウント ID を入力します。
VPC を統合したり、あるいは請求情報の紐づけを行うアカウントです(別のアカウントに請求させることも可能)
AWS アカウント ID 入力後に「Go to the AWS console to verify」ボタンを押しましょう。

630960CA-ECAD-4EA8-B4E6-EBE3BBD6344D.png

そうすると対象 AWS アカウント上で CodeCatalyst とのリンクを承認することが出来ます。

38341410-B213-43DE-921A-FE18577461F1.png

リンクした後はワークスペースやプロジェクトを作成します。
プロジェクト作成前に請求情報の設定が必要だったのでそこだけ対応しました。

さて、プロジェクトが作成出来ました。
左のサイドメニューの Code から Dev Environments を開きましょう。ここが開発環境を作成できる画面です。
ちなみに CodeCatalyst は日本語をサポートしていないので、英語で利用する形になります。

5C081C18-79BB-4373-8EF1-EB92C2C9BEE2.png

Create Dev Environment を開いてみると...

22E395CA-D906-4488-B7B8-10052A66DCDB.png

AWS Cloud9 の文字がありますね。ありますよ。
ここから環境を作成してみます。

クローンするリポジトリやブランチ、開発環境のスペックを指定します。

B8A08454-07D3-44A8-AFC3-EAF61A11512E.png

外部リポジトリを使いたい場合は事前にリポジトリのリンクを行っておきましょう。

https://dev.classmethod.jp/articles/codecatalyst-dev-environments-github/

また、CodeCatalyst 自体は無料で利用を始めることが出来るのですが、選択した料金プランによって作成できる環境のスペックなどが変わってきます。詳細は以下の料金ページも確認してください。

https://codecatalyst.aws/explore/pricing

Cloud9 環境を作成すると、懐かしい画面が表示されます。Cloud9 の起動中です。

A5545D4F-CBA8-4B1E-A828-A42B9B9C61E2.png

そして Web IDE 上の Cloud9 にアクセスすることが出来ました。

92F5ED2F-3642-49F6-BCA2-4B8AF751DB92.png

さいごに

本日は AWS Cloud9 が使えないアカウントを紐づけた Amazon CodeCatalyst で Cloud9 が起動できるのか試してみました。

AWS Cloud9 自体は新規受付を終了していましたが、CodeCatalyst 経由であれば引き続き利用が出来ることが確認出来ましたね。
本日時点では日本語が使えず、東京リージョンもサポートされていませんが、「どうしても Cloud9 じゃないとダメだ。あの頃は良かった」という方は一度試してみてください。

Share this article

facebook logohatena logotwitter logo

© Classmethod, Inc. All rights reserved.