
2026 年 1~3 月のクラスメソッドグループ社員による OSS コントリビュートについてご紹介します
はじめに
四半期ごとの恒例となりました、クラスメソッドグループ社員による OSS コントリビューション紹介です。
今回は製造ビジネステクノロジー部の森茂から 2026 年 1~3 月の実績についてご紹介させていただきます。
※前回のコントリビューション紹介記事はこちら
OSS コントリビューション実績一覧
今四半期は 9 件のコントリビューションがありました。バックエンドへの機能追加から、長く使っているほど踏みそうなバグの修正、運用のなかで見つけたドキュメント不備の指摘まで、日々の開発や検証のなかから還元された内容が並んでいます。
aws-vault と keyring に 1Password Desktop バックエンドを追加
新井 成一さんが、AWS クレデンシャルを安全に扱うための定番ツール aws-vault に、1Password Desktop をバックエンドとして利用できる機能を追加しています。aws-vault 本体だけでなく、クレデンシャル管理を担う依存モジュールの keyring 側にも実装が入っており、1Password Desktop を経由したクレデンシャル保管が可能になりました。普段から 1Password に集約している方にとっては、だいぶ扱いやすい構成になったのではないでしょうか。
Rancher Desktop の起動 257 回目以降で docker が使えなくなる問題を修正
岩田 智哉さんが、Rancher Desktop の起動回数が 257 回に達すると、VM 起動直後の update-ca-certificates が失敗し、以後 docker コマンドが受け付けられなくなるという問題を修正しています。毎日使っているほど踏みやすい、地味に影響の大きいバグで、原因特定から修正までの経緯は本人のブログでも紹介されています。
graphiti の FalkorDB 利用時に単一 group_id 検索が 0 件になる問題を報告
森茂 洋が、LLM 連携でナレッジグラフを扱える graphiti について、FalkorDB をバックエンドに利用した際のバグを報告しています。単一の group_id を指定して検索をかけると、デコレータ側の条件が > 1 で判定されておりドライバーが対象のグラフに切り替わらず、結果が 0 件になってしまうというものでした。挙動が分かりづらい部分なので、同じ構成を検討している方の手戻り防止に繋がりそうです。
NVIDIA NeMo Evaluator の DGX Spark 運用で見つけた改善点をまとめて報告・修正
森茂 洋が、NVIDIA が公開している LLM 評価基盤「NeMo Evaluator」を DGX Spark 上で動かすなかで見つけた改善点を、Issue とプルリクエストの形でまとめて報告・修正しています。設定ファイルの扱い、テンプレート周り、null 値の取り回し、UX 面の細かな引っかかりなど、実際に動かしてみないと気付きにくいポイントが中心です。SKILL.md の CLI フラグ表記修正と、ARM64 などの非標準 GPU 環境向けに NGC の vLLM イメージ利用を推奨するガイダンス追加も合わせて取り込まれています。
orval の自動生成コード末尾に空白が追加される挙動を修正
金谷 政大さんが、OpenAPI 仕様から TypeScript クライアントコードを自動生成する orval について、生成結果の末尾に余分な空白が混入する挙動を修正しています。コード生成ツールの出力は差分に出やすい部分なので、CI での diff ノイズが減る地味に嬉しい改善ですね。
tflint-ruleset-aws で Lambda の非推奨ランタイムに関するルール不備を指摘
中山 順博さんが、Terraform の Linter である tflint の AWS ルールセットに対し、AWS Lambda の非推奨ランタイム検出に関するルール不備を指摘しています。IaC のレビューを自動化するうえで Lambda のランタイム鮮度チェックは頻繁に参照されるところなので、こうした指摘が入っていくと後続のユーザーも恩恵を受けやすくなりそうです。
さいごに
今回は以上となります。
今四半期は、機能追加、バグ修正、ドキュメント改善、Issue レポートと、さまざまな形で日々利用している OSS へのフィードバックが行われました。特に、業務や検証のなかで「ちょっと困った」を見つけたら、そのまま手元で直して還元する動きが多かったのが印象的です。
次回の紹介記事もお楽しみに。








