クラスメソッド データアナリティクス通信(AWSデータ分析編) – 2026年1月号

クラスメソッド データアナリティクス通信(AWSデータ分析編) – 2026年1月号

2026.01.26

クラウド事業本部コンサルティング部の石川です。昨年12月は、re:Invent 2025の後にも関わらず、AWSから多くのアップデートが発表されました。Amazon RedshiftのmacOS用ODBC 2.xドライバ提供や、OpenSearch Serviceでの自動セマンティックエンリッチメント、さらにはSageMaker CatalogでのAIエージェントによる自動データ分類など、AIをフル活用して「運用の手間を減らし、分析の質を上げる」機能がリリースされました。

Amazon QuickSight

新機能・アップデート

APIの変更点

2025/12/11 - Amazon QuickSight - 1 new 12 updated methods

https://awsapichanges.com/archive/changes/517a89-quicksight.html

新しい GetIdentityContext API、テーブルとピボットテーブルのダッシュボードカスタマイズオプション、ビジュアルスタイルオプション(枠線とデカル)、地図の GeocodingPreferences、DataSourceCredentials の KeyPairCredentials を追加しました。Snapshot API は登録済みユーザーをサポートするようになりました。パラメーター上限が 400 に増加しました。

2025/12/29 - Amazon QuickSight - 4 new 4 updated methods

https://awsapichanges.com/archive/changes/c8f4f6-quicksight.html

ユーザーが独自にロールをアップグレードできるようにするサポートを追加しました。さらに、管理者がこの機能を管理者または自動承認にすることができ、新しい自己アップグレード機能を追加できるようになり、管理者によって制限できるようになりました。

Amazon Quick Suite

新機能・アップデート

2025/12/08 - Amazon Quick Suite integrates Quick Research with Quick Flows for report automation

https://aws.amazon.com/about-aws/whats-new/2025/12/amazon-quick-suite-research-flows-report-automation

Amazon Quick Suite は、Quick Flows 内のステップとして Quick Research を含むようになりました。この統合により、チームは自動化されたマルチステップワークフローの一部として包括的なリサーチレポートを生成でき、リサーチプロジェクトを組織全体で共有できる再利用可能なワークフローに変換します。

https://dev.classmethod.jp/articles/quick-suite-research-flows-report-automation/

Amazon Redshift

新機能・アップデート

2025/12/19 - Amazon Redshift ODBC 2.x Driver now supports Apple macOS

https://aws.amazon.com/about-aws/whats-new/2025/12/redshift-odbc-2-x-driver-apple-macos/

Amazon Redshiftは、Apple macOS をサポートしたODBC 2.x ドライバーが提供されました。Amazon Redshift ODBC 2.x ネイティブドライバーサポートにより、データ共有書き込み機能やAmazon IAM Identity Center 統合など、Amazon Redshift ドライバー経由でのみ利用できる Amazon Redshift 機能にアクセスできます。

APIの変更点

2025/12/08 - Redshift Serverless - 1 new methods

https://awsapichanges.com/archive/changes/23cd56-redshift-serverless.html

Identity Center に統合されたサーバーレスワークグループの暗号化された認証トークンを取得するための GetIdentityCenterAuthToken API を追加しました。この API により、サポートされているすべての SDK 言語にわたって、適切なエラーハンドリングとパラメータ検証を備えた安全な Identity Center トークンへのプログラミングアクセスが可能になります。

AWS Glue

新機能・アップデート

2025/12/19 - Zero-ETL for self-managed Database Sources now available in 7 new regions

https://aws.amazon.com/about-aws/whats-new/2025/12/zero-etl-for-self-managed-databases-in-additional-regions/

AWS Glueのzero-ETL機能がセルフマネージドデータベース向けに7つの新リージョンで利用可能になりました。この機能は、オンプレミスまたはEC2上のOracle、SQL Server、MySQL、PostgreSQLからAmazon Redshiftへのデータレプリケーションを、複雑な設定なしにノーコードで実現します。

特に東京リージョン対応により、日本国内のオンプレミスDBからRedshiftへのリアルタイムデータ連携が容易になり、データ分析基盤の構築がより手軽になりました。

APIの変更点

2025/12/01 - AWS Glue - 8 updated methods

https://awsapichanges.com/archive/changes/5f1773-glue.html

Glue Data Catalog での Iceberg マテリアライズドビューのサポートを追加しました。マテリアライズドビューをサポートするための更新された CreateTable API、およびマテリアライズドビューのデータ更新を管理するための新しい API が含まれます。Iceberg テーブル暗号化キーと構造体フィールドのデフォルトのサポートを追加しました。

Amazon SageMaker Catalog

新機能・アップデート

2025/12/30 - Amazon SageMaker Catalog provides automatic data classification using AI agents

https://aws.amazon.com/about-aws/whats-new/2025/11/amazon-sagemaker-catalog-automatic-data-classification-ai-agents

Amazon SageMaker Catalog は、データ公開時にビジネス用語集の用語を自動的に提案し、手動タグ付けの作業を削減し、組織全体のメタデータの一貫性を向上させる自動化されたデータ分類機能を提供するようになりました。この機能は、Amazon Bedrockの言語モデルを使用してテーブルメタデータとスキーマ情報を分析し、組織のビジネス用語集から関連する用語を推奨します。データプロデューサーは、自分の用語集で定義されたビジネス用語に対してAIが生成した提案を受け取ります。

Amazon DataZone

新機能・アップデート

2025/12/02 - Amazon DataZone - 2 new 3 updated methods

https://awsapichanges.com/archive/changes/dd227d-datazone.html

Amazon DataZone は、カタログデータセットを Amazon S3 テーブルとしてエクスポートできるようになり、データアセットに対する自動ビジネス用語集用語の提案機能を提供するようになりました。

Amazon OpenSearch Service

新機能・アップデート

2025/12/05 - Amazon OpenSearch Service now supports automatic semantic enrichment

https://aws.amazon.com/about-aws/whats-new/2025/12/opensearch-service-automatic-semantic-enrichment/

Amazon OpenSearch Service は、今年初めに OpenSearch Serverless向けにリリースした機能と同等の、自動セマンティックエンリッチメント機能が利用可能になりました。 従来のキーワード検索は完全一致のみでしたが、この機能はコンテキストと意味を理解し、より関連性の高い結果を返します。

例えば「eco-friendly transportation options」で検索すると、その語句が含まれていなくても「electric vehicles」や「public transportation」に関するドキュメントがヒットします。
MLモデルの管理は不要で、英語専用と15言語対応(日本語含む)のマルチリンガル版が利用できます。課金はデータ取り込み時のOCU(Semantic Search)単位の従量制です。

2025/12/17 - Amazon OpenSearch Service announces new OI2 instances

https://aws.amazon.com/about-aws/whats-new/2025/12/amazon-opensearch-service-oi2-instances/

Amazon OpenSearch Serviceにおいて、最新のAWS Graviton4プロセッサを搭載した次世代のストレージ最適化インスタンス「oi2」が発表されました。大規模なデータセットを扱うログ分析やリアルタイムの監視業務に最適化されおり、従来のoi1インスタンスと比較して、価格パフォーマンスが最大40%向上し、検索スループットは最大2倍に高速化されています。また、高速なローカルNVMeストレージを搭載しており、高い入出力性能が必要なワークロードで真価を発揮します。

APIの変更点

2025/12/02 - Amazon OpenSearch Service - 7 updated methods

https://awsapichanges.com/archive/changes/dd227d-es.html

GPU アクセラレーションにより、大規模なベクトルデータベースをより高速かつ効率的に構築できます。新しい OpenSearch ドメインと OpenSearch Serverless コレクションでこの機能を有効にできます。この機能は GPU アクセラレーションを使用して、データをベクトルインデックスにインデックスするのに必要な時間を削減します。

2025/12/10 - Amazon OpenSearch Service - 2 updated methods

https://awsapichanges.com/archive/changes/a9d520-es.html

CreateApplication API は、顧客が CMK のアプリケーション暗号化を指定できるようにするためのオプションの kms key arn パラメーターをサポートするようになりました。

2025/12/18 - Amazon OpenSearch Service - 1 updated methods

https://awsapichanges.com/archive/changes/d7832c-es.html

Amazon OpenSearch Service は、新しいマルチティアアーキテクチャを可能にするウォームノードのサポートを追加しました。

Amazon OpenSearch Serverless

新機能・アップデート

APIの変更点

2025/12/02 - OpenSearch Service Serverless - 2 updated methods

https://awsapichanges.com/archive/changes/dd227d-aoss.html

GPU アクセラレーションにより、大規模なベクトルデータベースをより高速かつ効率的に構築できます。新しい OpenSearch ドメインと OpenSearch Serverless コレクションでこの機能を有効にできます。この機能は GPU アクセラレーションを使用して、データをベクトルインデックスにインデックスするのに必要な時間を削減します。

AWS Clean Rooms

新機能・アップデート

2025/12/16 - AWS Clean Rooms publishes events for member invitations and table readiness to EventBridge

https://aws.amazon.com/about-aws/whats-new/2025/12/clean-rooms-events-member-invitations-table-readiness/

AWS Clean Roomsにおいて、運用管理の効率を高める3つの新機能が追加されました。

Amazon EventBridgeとの統合により、メンバーの参加状態やテーブル設定の変更をイベントとして検知可能になりました。これにより、構成変更に応じたワークフローの自動化が容易になります。

招待ステータスの可視化です。コラボレーション作成者が、招待した各メンバーの承諾状況を直接確認できるようになり、進行管理がスムーズになります。

テーブル準備完了チェック機能です。クエリ実行前に、基盤となるS3やGlueの設定・権限が正しいかを自動検証し、構成エラーによる失敗を未然に防ぎます。

APIの変更点

2025/12/01 - AWS Clean Rooms Service - 13 updated methods

https://awsapichanges.com/archive/changes/5f1773-cleanrooms.html

AWS Clean Rooms はカスタム ML トレーニング用のプライバシー保護型合成データセット生成をサポートするようになりました。

2025/12/01 - AWS Clean Rooms ML - 2 updated methods

https://awsapichanges.com/archive/changes/5f1773-cleanrooms-ml.html

AWS Clean Rooms ML はカスタム ML トレーニング用のプライバシー保護型合成データセット生成をサポートするようになりました。

2025/12/18 - AWS Clean Rooms Service - 1 new 6 updated methods

https://awsapichanges.com/archive/changes/d7832c-cleanrooms.html

承認ワークフローが必要なコラボレーション変更リクエストのサポートを追加しました。結果受信者の機能の付与または取り消しを行う変更リクエストのサポート、および既存のコラボレーション内の自動承認変更タイプの変更を追加しました。

Amazon MSK

新機能・アップデート

2025/12/18 - Amazon MSK introduces KRaft support for Express Brokers with Apache Kafka v3.9

https://aws.amazon.com/about-aws/whats-new/2025/12/aws-msk-express-brokers-support-kraft/

Amazon Managed Streaming for Apache Kafka(MSK)は、Express Brokers 向けに Apache Kafka バージョン 3.9 をサポートするようになりました。KRaft(Kafka Raft)のサポートが導入されることにより、Apache Kafka の新しいコンセンサスプロトコルで、メタデータ管理の Apache ZooKeeper への依存がなくなります。

2025/12/18 - Amazon MSK Connect now supports dual-stack (IPv4 and IPv6) connectivity for new connectors

https://aws.amazon.com/about-aws/whats-new/2025/12/amazon-msk-connect-dual-stack-ipv-and-ipv/

Amazon Managed Streaming for Apache Kafka(Amazon MSK)は、Amazon MSK Connect の新しいコネクターの双方向スタック接続(IPv4 および IPv6)をサポートするようになりました。この機能により、顧客は既存の IPv4 のみのオプションに加えて、IPv4 と IPv6 の両方のプロトコルを使用して MSK Connect 上にコネクターを作成できるようになります。

APIの変更点

2025/12/17 - Managed Streaming for Kafka Connect - 3 updated methods

https://awsapichanges.com/archive/changes/76d67d-kafkaconnect.html

NetworkType フィールドを介してコネクターの双方向スタックネットワーク接続をサポートします。

Amazon EMR

新機能・アップデート

2025/12/02 - Announcing the Apache Spark upgrade agent for Amazon EMR

https://aws.amazon.com/about-aws/whats-new/2025/12/apache-spark-upgrade-agent-amazon-emr

AWS は、Amazon EMR on EC2 および EMR Serverless の Apache Spark バージョンアップグレードを加速する新しい機能である Apache Spark アップグレードエージェントを発表しました。このエージェントは、自動コード分析および変換を通じて、通常数ヶ月かかる複雑なアップグレードプロセスを数週間のプロジェクトに変換します。

APIの変更点

2025/12/19 - EMR Serverless - 3 updated methods

https://awsapichanges.com/archive/changes/970b99-emr-serverless.html

EMR Serverless の料金をより詳細に把握できるようにするために、ジョブレベルでのコスト割り当てレポートを有効にするための JobLevelCostAllocationConfiguration フィールドを追加しました。

Amazon S3 Vectors

APIの変更点

2025/12/02 - Amazon S3 Vectors - 3 new 3 updated methods

https://awsapichanges.com/archive/changes/dd227d-s3vectors.html

Amazon S3 Vectors は、意味的意味と類似性に基づいたクエリを実行するための、費用効率の良い、弾力的で耐久性のあるベクトルストレージを提供します。

Amazon S3 Tables

APIの変更点

2025/12/02 - Amazon S3 Tables - 13 new 4 updated methods

https://awsapichanges.com/archive/changes/dd227d-s3tables.html

S3 テーブルにストレージクラス、レプリケーション、テーブルレコード有効期限機能を追加しました。

最後に

12月のアップデートは、OpenSearchやSageMaker Catalogに見られる「AIによる自動化・ナレッジ化」が一段と加速している印象があります。特にAWS GlueのZero-ETL機能が東京リージョンに対応し、東京リージョンのセルフマネージドデータベースからのリアルタイム連携が容易になりました。

データ基盤は今、「作る」段階から、AIを相棒に「賢く育てる」段階へとシフトしています。2026年もAWSの進化は止まりそうにありません。本年も「クラスメソッド データアナリティクス通信」をどうぞよろしくお願いいたします!

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