AWSチーム社内勉強会「Gmail活用法」レポート
こんにちは、虎塚です。
10月10日(金)の夜に社内勉強会を行いましたので、前回に引き続きレポートします。秋葉原オフィス、札幌オフィスのメンバーと、東京・札幌近郊でリモートワーク中の社員10数名が、Googleハングアウトで接続して参加しました。
上の写真は、秋葉原オフィスの参加者の様子です。(レポートが遅くなったのは、11日のカプコンさん大型タイトル発売に合わせて連休をいただいていたためです。同好の方は是非一狩り行きましょう)
はじめに
今回のテーマは、Gmail活用法です。メイン講師は福田さんでした。
クラスメソッドではGmailを利用しています。AWSチームでは、毎日次のようなメールがたくさん飛び交っています。
- お客様とAWSチームメンバーのやり取り
- Amazonからの機能アップデートやメンテナンスの通知
- サーバ監視のアラート(障害時、復旧時)
- 社内のConfluence、JIRA、Backlogなどからの通知
メールチェックの上手なやり方を身につけなければ、業務が捗りません。「メールの流量が多すぎて捌けない>< コツを教えて!」と同僚に相談したところ、社内勉強会で取り上げてもらえることになりました。
このレポートでは、勉強会で特に話題になったテクニックをご紹介します。
Gmail活用の基本3原則
Gmailの利用についてはさまざまなテクニックがありますので、取捨選択して自分に合ったものを適用することになります。その際にそもそもの原則を意識しておくと、がむしゃらに導入するよりも効果があると思ったので、独断で3つにまとめました。
- メールをタスクリストとして使う
- 画面を構成する色を調整する
- ショートカットを覚える
原則1. メールをタスクリストとして使う
Gmailの有名なテクニックに、「メールを読んだらどんどんアーカイブして、受信トレイをなるべく空にしよう」というものがあります。これを実践すると、受信トレイを見れば未対応のメール=残タスクが把握できる状態になります。
このことを念頭において、アーカイブ、ラベルやスターに関するテクニックを取り入れる時は、「受信トレイを見れば必要なアクションが分かる状態」を目指すことを意識すればよいでしょう。そのために、たとえばアクションの種類に応じたラベルを付けたり、スターを付けたりします。
原則2. 画面を構成する色を調整する
大量のメールを捌く人は、受信トレイの前で結構な時間を過ごします。自分が使いやすい状態に、画面を構成する色を調整した方がよいでしょう。
参加者からはこんな意見が出ました。
あなたはどちらでしょうか? 自分に合った画面を作っていきたいですね。
原則3. ショートカットを覚える
便利なショートカットをいくつか使うだけで、作業がかなりラクになります。たくさん覚えようとする必要はありません。
Shift + ?で、キーボードショートカットの一覧が表示されます。ちなみに、私がよく使うショートカットは、次の4個です。
- Shift + { : 開いているメールをアーカイブして次のメールを開く
- Shift + * + a : 表示されているメールを全選択する
- Shift + i : 選択メールを既読にする
- e : 選択メールをアーカイブ
たとえば、Amazonで新機能のアップデートがあると、AWSチームではお客様アカウントの数だけメールが来ます。こんな時は、Subjectで検索 → 検索結果を全選択 → 一気に既読 → アーカイブで一発です。これは、能登さんが教えてくれました。
Gmail活用テクニック
話題になった個々のテクニックを簡潔にご紹介します。
1. フィルタを活用する
どのメールが重要かは、その人の業務によって違います。とはいえ、チーム全員が共通して設定した方がよいフィルタもあります。たとえば、「AWSから来るメールを迷惑メールに振り分けない」などです。
勉強会の後で、社内のWikiに皆のフィルタ設定を共有するページが、都元さんによって作成されました。こういった取り組みを組織ごとにすれば、きっとフィルタリングが捗りますね。
また、Subjectだけでメールをフィルタリングすると、そのメールへの返信が一緒にフィルタリングされることがあるので、fromアドレスもあわせて指定しよう、といったコツが共有されました。
2. ラベルを活用する
ラベルを付けるのは、分類のためというよりも、マークのためだと考えます。目的のメールを見つけるには、ラベルを辿るよりも検索する方が速いです。
植木さんが紹介された2軸のラベル活用法が印象的でした。
- 案件ラベル: 受信時にフィルタで自動的に付ける
- アクションラベル: メールを読んでから手動で付けて、タスクが完了したら手動で外す
さらに、次のような使い方が共有されました。
- ラベルの名前
- 重要なラベル名はアンダーバー(_)から始めると、ラベル列の先頭に表示されます。数字から始まる名前にすると、ソートして表示されます。英数字を使うようにすると、手動で付ける時にタイピングがラクです。
- ラベルの表示設定
- ラベルには「表示」「未読の場合は表示」「表示しない」という設定があります。「未読の場合は表示」にすると、そのラベルが付いたメールに未読がある時にだけ、画面の左側にラベルが表示されます。
- ラベルの階層化
- ラベルは他のラベルのサブラベルにすることができます。たとえば、完了した案件用のラベルは、目立たない色に変更した上で「完了案件」ラベルのサブラベルにする、といった運用が考えられます。こうすることで、アクティブな案件のラベルを相対的に目立たせることができます。
3. スターをTODOマークとして活用する
自分がやるべきタスクとしてのメールにスターをつけておき、作業が終わったらスターを外すという運用が、福田さんから紹介されました。
ときどき画面左側のメニュー(ラベル)から「スター付き」を確認して、なるべく空の状態を保てているかをチェックします。
4. スターを見やすい色に変更する
スターはデフォルトで黄色ですが、色を変えることができます。別の色のスターを追加で使えることは知っていたのですが、デフォルトの色を変えるという発想がなかったので、個人的に目から鱗でしたので、やり方を紹介します。
設定画面で、デフォルトでは次のようになっています。
これを次のように変更すれば、デフォルトのスターが赤になります。
白背景のテーマを使っている時にスターが黄色だと、背景になじみすぎて目立ちません。黒背景のテーマを使うか、スターを白背景でも目立つ色に変更するとよいですね。
5. 重要マークを調教する
Gmailには、Gmailが重要と判断したメールに対して、自動的にマークを付けてくれる機能があります。この設定は、設定画面からON/OFFできます。
都元さんから、メールが重要かそうでないかの判断をGmailに教え込むことができる、という話がありました。公式情報によると、次のとおりです。
特定の種類のメールが正しく振り分けられない場合は、Gmail でより正確にメールが振り分けられるようにします。マークを付けると、メールが適切なセクションに移動します。これにより、どのようなメールが重要かを Gmail に学習させることができます。
(略)
特定の送信者やメーリング リストに重要マークを付ける(または外す)のを繰り返すと、その送信者に必ず重要マークを付ける(または付けない)ように Gmail が約 1 日で調整されます。
重要マークが付いて欲しかったメールには手動で付け、どうでもいい情報に重要マークが付いていたら手動で外し、という作業を繰り返すうちに、振り分けの判断が自分用にカスタマイズされていくようです。
#. (オマケ)スレッド集約の誤検知をSubjectの工夫で回避する
これはGmailの非公開な仕様を推測しつつの運用となるので、バッドノウハウだと思います。しかし、参加者の反応が一番良かったトピックなので紹介します。こちらも都元さんからの情報です。
Gmailをスレッド形式で使っている時、本来なら別のスレッドにして欲しいメールを、1つのスレッドにまとめられてしまうことがあります。この原因の1つとして、Subject先頭の[foo]や【bar】がスレッド分けの際に無視されてしまうらしいことが挙げられます。
たとえば、お客さまに一斉送信するメールを、次のようなSubjectにすると、1つのスレッドにまとめられてしまいます。
- [A社様]XXXアップデートに伴うYYY対応のお知らせ
- [B社様]XXXアップデートに伴うYYY対応のお知らせ
- [C社様]XXXアップデートに伴うYYY対応のお知らせ
このことの何が問題かというと、A社さまとB社さまのご担当から個別に返信が来たとき、それらのメールが両方1つのスレッドにまとめられてしまい、やり取りを追いかけづらくなります。
これを避けるためには、次のようなSubjectにすればよいそうです。
- XXXアップデートに伴うYYY対応のお知らせ[A社様]
- XXXアップデートに伴うYYY対応のお知らせ[B社様]
- XXXアップデートに伴うYYY対応のお知らせ[C社様]
[]や【】を末尾にすることで、別スレッドとして扱ってくれるそうです。
ただし、上記は公開されている仕様ではないと思いますので、いつ変更されるかは分かりません。とても便利ですが、ご注意ください。
おわりに
Gmailも仕事道具の1つだからでしょうか、予想以上に白熱した会になりました。
勉強会の後、覚えたテクニックを早速活用しており、メールを捌く時間が短縮されたと実感しています。この調子でメールをバシバシ捌いていきたいと思います。
この記事を読んでくださった方にも、何か参考になるテクニックがあれば幸いです。
それでは、また。