[アップデート] CloudWatch Database Insights が Aurora 以外の各種エンジンもサポートしました
いわさです。
データベース周りのパフォーマンス分析といえば Performace Insights が従来から利用出来たのですが、昨年の AWS re:Invent 2024 のタイミングで CloudWatch Database Insights が登場しました。
CloudWatch Database Insights は Performance Insights とも統合されているのですが、その他にも Applications Signals や各種 CloudWatch の機能と統合されており、従来よりも包括的なインサイトを得ることができる機能です。
この機能はローンチ当初から先日まで Amazon Aurora (PostgreSQL & MySQL) でのみサポートされていたのですが、今回 Amazon RDS の各種エンジンでも利用できるようになりました。
利用できるのは RDS for Db2 以外です。(Db2 は Performance Insights もまだサポートしていない)
今回 RDS for SQL Server (Express Edition) で機能を有効化したのでその様子を紹介します。
有効化の様子
SQL Server の場合ある程度のエディションじゃないとダメかな?と予想していたのですが今回 Express Edition で試してみました。結果としては Express Edition でも問題なく利用できそうでした。
エンジンバージョンも 2019 を使用。
モニタリングにてデータベースインサイトの有効化が可能です。
スタンダードとアドバンストの違いは後述しますが、注意点として従来の CloudWatch Database Insights Advanced でサポートされていた全ての機能が全エンジンでサポートされているわけではありません。
有効化後、Performance Insights の画面を確認してみると、CloudWatch Database Insights 画面へ移動するバナーが表示されています。前にも消した記憶があるのですが、今回また出てきたのかな。それともデータベースインスタンスごとに出てくるのか。
こちらが CloudWatch Database Insight コンソールです。
最初は Database Insigths Standard で作成していたので、Advanced にオンボーディングされていない旨がバナー表示されています。
Database Insights Advanced に変更してみます。
変更後のコンソールがこちらです。
Advanced で利用可能なパフォーマンス分析タブが「サポートされていません」と表示されていますね。データが存在しない場合は本来は以下のように表示されるはずです。
Aurora PostgreSQL で CloudWatch Database Insight Advanced を有効化したときのパフォーマンス分析タブ
これは...
すべての Adnvaced 機能がサポートされているわけではない
従来の Advanced 機能も、一部 Aurora PostgreSQL でのみサポートされているなど、データベースエンジンによる差が少しありました。
今回 RDS の各種エンジンがサポートされたことによって以下のあたりがエンジンごとにサポート状況が異なります。
CloudWatch Database Insights - Amazon CloudWatch より
15ヶ月の SQL ロック & 実行計画分析はは従来 Aurora PostgreSQL でのみサポートされていましたが、SQL ロック分析は引き続き Aurora PostgreSQL のみ、 SQL 実行プラン分析 は Aurora PostgreSQL に加えて Oracle & SQL Server でもサポートしています。
サポートしていますというか、Oracle と SQL Server は Performance Insights で確認できていたので統合されたという感じだろうか。
また、先程のパフォーマンス分析機能ですが、SQL Server はサポート外のようで、従来の Aurora PostgreSQL & MySQL に加えて RDS for PostgreSQL のみサポート対象に追加されたようです。
全体的に PostgreSQL 優遇されている感覚があります。
さいごに
本日は CloudWatch Database Insights が Aurora 以外の各種エンジンもサポートしたので SQL Server エンジンで試してみました。
まず、Advanced 機能は vCPU ごとに追加料金が発生し[1]、Performance Insights の保存期間も 15 ヶ月固定となります。料金周りに注意しましょう。
さらに、Advanced を有効した場合でもリージョンやエンジンによってサポートされる機能に差がありますので運用環境で適用する前には期待した機能が利用できるかどうか十分評価するようにしてください。