Deadline Cloud レンダリングデータのS3保存先と動作の仕組み
こんにちは、ゲームソリューション部の出村です。
Deadline Cloudで実行したレンダリング結果となるファイルはS3に保存されます。そして、それらファイルはPCよりダウンロードすることができます。
ここでは、Deadline Cloudにおけるレンダリング結果がS3に対してどのように保存されるのかや、複数のジョブを投入した際の動作について解説します。
例えば、同じデータを2回レンダリングした場合は、1回目のレンダリング結果は2回目のレンダリング結果に上書きされてしまう、といったことが発生してしまうのでしょうか?
そのような疑問にこたえるべく挙動について解説をしています。
複数のジョブを投げた時の動作とファイルの保存
Deadline Cloudに複数のジョブを投入した場合、それぞれのジョブは個別に実行されます。
レンダリングにより生成されたファイルはS3に保存されます。そして、ファイル名はハッシュ化されます。
ファイル名の例:01232ab042d1faba618ee8a34f278981.xxh128
このハッシュ化されたファイル名は、ジョブ投入時のファイル名に依存しないため、同一ジョブを複数回実行しても、異なる名称のファイル名となります。そのため、以前生成したファイルが、それ以降のジョブによって上書きされることはありません。以前実施したレンダリング結果であってもS3に残っている限りダウンロードすることができます。
マルチパスレンダリング時の出力先設定について
DCCツールにてレンダリングを実施した場合、複数の素材を生成するマルチパスレンダリングを行うことがあります。この場合でのDeadlineCloudでの挙動について解説します。
Deadline Cloudでは、レンダリング結果の出力先フォルダを指定できます。ただ、その出力先として選択できるフォルダは1つのみです。そして、その出力先のフォルダに、フォルダとファイルで構成されたいわゆるツリー構造でファイルが保存されることがあります。このようなツリー構造でファイルを出力するかどうかは、DCCツールの設定次第となります。
レンダリングサーバー(Worker)で生成されたS3データの詳細
では、実際にどのようなファイルがS3のなかに保存されているのか、それについてみていきます。
レンダリング完了後、S3には主に2種類のファイルが生成されます。
- データファイル(レンダリング結果の本体)
これはレンダリング結果の実際のファイルです。
- 保存先:
<Deadline Cloudで指定したバケット>/Data/フォルダ - ファイル名: 自動的にハッシュ化されます。(例:
01182ab042d1faba618ee8a34f278981.xxh128)
実際のレンダリングデータについては、何も処理しない限りずっと保存されます。定期的に削除する際には、こちらのフォルダにS3のライフサイクルポリシーを適用してコスト最適化をおこなってください。
- マニフェストファイル(管理ファイル)
レンダリング結果のファイル情報(元のファイル名、サイズなど)を記録した管理ファイルです。レンダリングした結果がそのまま保持されている訳ではありません。
- 保存先:
<Deadline Cloudで指定したバケット>/Manifest/<ファームID>/<キューID>/<ジョブID>/<ステップID>/<タスクID>/<セッションID>/という階層的なパスに保存されます。 - 用途: このファイルを参照することで、ハッシュ化されたデータファイルが元のどのようなファイル名であったかを確認できます。
まとめ
Deadline CloudでレンダリングデータをS3に保存する際の重要なポイントは以下の通りです。
- 複数のジョブは個別に実行され、出力ファイルは自動的にハッシュ化されるため、上書きの心配はありません。
- マルチパスレンダリングのフォルダ構成は、Deadline CloudではなくDCCツール側で設定が必要です。
- S3にはデータファイル(
Data/フォルダに保存、ハッシュ化された名前)とマニフェストファイル(Manifest/パスに保存、元のファイル等の情報を記録)の2種類が生成されます。 - これらS3のフォルダに対してライフサイクルポリシーを設定することでコストの最適化を図ることができます。







