Amazon Connectの問い合わせ追跡レコード(Contact Trace Record)のデータ項目の説明

2018.06.07

事業開発部の酒匂です。
先日は問い合わせ追跡レコード(Contact Trace Record)とエージェントイベントストリーム(Agent Event Stream)のデータ連携手順についてブログ記事に書きましたので、今回は問い合わせ追跡レコードの各データ項目を1つ1つ見ていきたいと思います。

問い合わせ追跡レコード(Contact Trace Record)のデータ項目

問い合わせ追跡レコードは、従来のコールセンターシステムで言うところのCMS(=Call Managent System)に保存されているコールレポート情報のようなものです。

Endpoint

呼の宛先に該当するものを指します。コールセンターから見た場合は、顧客の電話番号(ANI)、顧客から見た場合は、コールセンターの電話番号(DNIS)を指します。

項目名 説明
Type Endpointのタイプですが、今のところは電話番号しかない無いです。値は、TELEPHONE_NUMBER です。
Address 今のところは、EndpointのタイプがTELEPHONE_NUMBERのみなので、E.164形式の電話番号です。

AgentHierarchyGroup

エージェントが所属する階層グループに関する情報です。

項目名 説明
ARN グループのAmazon Resource Name (ARN)
GroupName グループの名称

AgentHierarchyGroups

エージェント階層グループそのものに関する情報です。

項目名 説明
Level1 エージェント階層レベル1のグループ
Level2 エージェント階層レベル2のグループ
Level3 エージェント階層レベル3のグループ
Level4 エージェント階層レベル4のグループ
Level5 エージェント階層レベル5のグループ

QueueInfo

呼に紐づくキューの情報です。

項目名 説明
ARN キューのAmazon Resource Name (ARN)
Name キューの名称
EnqueueTimestamp キューに呼が入った日時。yyyy-mm-ddThh:mm:ssZ形式
DequeueTimestamp 呼がキューから出た日時。顧客(発信者)側が呼を切断したタイミング、または、呼がエージェントに着信したタイミング
Duration EnqueueTimestampとDequeueTimestampの差(秒)

Durationを見れば待ち呼時間が分かりますが、放棄呼なのかどうかは判断つきません。ただ、Duration情報を蓄積していけば、時間帯ごとの予測待ち時間を算出することができます。

RoutingProfile

エージェントに紐づいているルーティングプロファイルに関する情報

項目名 説明
ARN ルーティングプロファイルのAmazon Resource Name (ARN)
Name ルーティングプロファイルの名称

RecordingInfo

呼の録音情報

項目名 説明
Type 録音のタイプ。現在は、AUDIOのみ。
GroupName 録音の状態。AVAILABLE(有効)または、DELETED(削除)のどちらかの値
Location 録音データのS3上での場所
DeletionReason (録音データが削除された場合)削除理由

録音データに関する情報は、この後に出てくる呼の情報(ContactId)と紐づけて管理することで、コンタクト内容と録音情報を紐づけることができます。更にコンタクト情報に付与されるContactIdは転送呼が発生した場合は、別の項目でユニーバーサルなContactIdを保持しているので、以下のようなコンタクトを串刺しで管理できます。

(例) 1. 顧客からエージェントに着信があった 2. エージェントから別のエージェントグループへ転送した 3. 顧客と転送先のエージェントで通話し、完了

この1から3の呼情報を紐づけて管理することができます。

ユニーバーサルなContactIdについては下記の記事を参考にしてください。

Amazon Connectの通話録音機能について

Agent

呼に対応したエージェントに関する情報

項目名 説明
ARN エージェントのAmazon Resource Name (ARN)
Username エージェントのユーザー名
HierarchyGroups エージェントが所属しているエージェント階層グループ
RoutingProfile エージェントに紐づいているルーティングプロファイル
ConnectedToAgentTimestamp 呼がエージェントに接続された時間。yyyy-mm-ddThh:mm:ssZ形式。
AgentInteractionDuration 呼の通話時間(秒)
CustomerHoldDuration 呼の保留時間(秒)
NumberOfHolds 呼の保留回数
LongestHoldDuration 呼において保留が複数回あった場合、一番長かった保留時間(秒)
AfterContactWorkStartTimestamp 呼が切断され、後処理モードが開始された日時。yyyy-mm-ddThh:mm:ssZ形式。
AfterContactWorkEndTimestamp 後処理モードが終了した日時。yyyy-mm-ddThh:mm:ssZ形式。
AfterContactWorkDuration AfterContactWorkStartTimestampとAfterContactWorkEndTimestampの差(秒)

ContactTraceRecord

呼に関する情報です。

項目名 説明
AWSContactTraceRecordFormatVersion レコードのフォーマットバージョン
AWSAccountId 呼の所有者のAWSアカウントID。つまりはAmazon Connectインスタンスを立ち上げたAWSアカウントID
InstanceARN Amazon ConnectインスタンスのAmazon Resource Name (ARN)
ContactId 呼のID
InitialContactId 呼が(転送などで)他の呼と紐づいている場合、一番最初に発生した呼のID
PreviousContactId 呼が(転送などで)他の呼と紐づいている場合で、この呼が一番最初に発生している呼ではない場合、この呼からみた1つ前に発生した呼
NextContactId 呼が(転送などで)他の呼と紐づいている場合で、この呼が一番最初または最後に発生している呼ではない場合、この呼からみた1つ後に発生した呼
Channel 呼のチャネル。現在は、VOICEのみ。
InitiationMethod 呼がどのように生成されたかどうか。現在は、INBOUND | OUTBOUND | TRANSFER | CALLBACK | APIのいずれかの値
InitiationTimestamp 呼が生成された日時。yyyy-mm-ddThh:mm:ssZ形式。インバウンド呼の場合は、呼が着信した日時のこと。アウトバウンド呼またはコールバック呼の場合は、エージェントが発信した日時のこと。API呼の場合は、APIのリクエストを受付した日時のこと。
ConnectedToSystemTimestamp 発信者側(customer endpoint)がAmazon Connectに接続した日時。インバウンド呼の場合は、InitiationTimestampとイコールになります。アウトバウンド呼、コールバック呼、API呼の場合は、発信先(customer endpoint)が応答した日時のこと。いずれもyyyy-mm-ddThh:mm:ssZ形式。
TransferCompletedTimestamp Amazon Connect以外に転送される呼の場合、転送先に接続した日時。yyyy-mm-ddThh:mm:ssZ形式。
TransferredToEndpoint Amazon Connect以外に転送される呼の場合、転送先のエンドポイント(転送先の電話番号)
DisconnectTimestamp 発信者側(customer endpoint)がAmazon Connectから切断した日時。yyyy-mm-ddThh:mm:ssZ形式。
CustomerEndpoint システムエンドポイントに対してカスタマーエンドポイント。つまり発信者番号(ANI)のこと。
SystemEndpoint システムエンドポイント。インバウンド呼の場合、発信者側が架電した電話番号のこと。つまり着信番号(DNIS)のこと。アウトバウンド呼の場合、発信者側の電話番号のこと。つまり発信者番号(ANI)のこと。
Queue この呼がキューに入った場合、キューの情報
AgentConnectionAttempts Amazon Connect側の処理でエージェントにこの呼を接続しようとした回数
Agent この呼が正常にエージェントに接続されている場合、この呼に対応したエージェントの情報
Recording 録音を有効にしている場合、録音に関する情報
Attributes コンタクト属性情報。keyとvalue型で、AttributeName, AttributeValueというフィールドを持つデータ構造になっている。
LastUpdateTimestamp 呼が最後に更新された日時。yyyy-mm-ddThh:mm:ssZ形式。

Channelというデータ項目があり、現在はVOICEということから、今後Amazon Connectで扱えるチャネルが音声、チャット(Lex)以外も増える可能性がありそうですね。

参考