EventBridge と Lambda 関数を利用して、EC2 の停止/削除時に EBS スナップショットを自動取得してみた

EventBridge と Lambda 関数を利用して、EC2 の停止/削除時に EBS スナップショットを自動取得してみた

Clock Icon2024.09.10

はじめに

テクニカルサポートの 片方 です。
EC2 インスタンスを意図せず「削除」又は「停止」していた際に、自動で EC2 インスタンスにアタッチしていた EBS(ルートボリューム含む)のスナップショットを取得するカスタムソリューションを実装してみました。
大まかな流れは以下です。

  1. EventBridge で EC2 インスタンスの状態変化を監視します。
  2. "stopping" 又は、"shutting-down" 状態になった場合、Lambda 関数を呼び出します。
  3. 全ての EBS のスナップショットを取得します。

なお、Lambda 関数を実装せずとも、オートメーションランブックの "AWS-CreateSnapshot" を呼び出せばよいのではと思うかもしれません。
しかしながら、当該ランブックでは複数の EBS を対象に実行できないため、複数の EBS に対応可能な(スナップショット取得) Lambda 関数を作成しました。

実装してみた

以下の順番で実装します。

  • 実行ロール
  • Lambda 関数
  • EventBridge

実行ロール

※ 信頼関係

{
    "Version": "2012-10-17",
    "Statement": [
        {
            "Effect": "Allow",
            "Principal": {
                "Service": "lambda.amazonaws.com"
            },
            "Action": "sts:AssumeRole"
        }
    ]
}

アタッチするポリシー例

{
    "Version": "2012-10-17",
    "Statement": [
        {
            "Effect": "Allow",
            "Action": [
                "ec2:DescribeInstances",
                "ec2:DescribeSnapshots",
                "ec2:DescribeVolumes",
                "ec2:CreateSnapshot",
                "ec2:CreateVolume",
                "ec2:AttachVolume",
                "ec2:DetachVolume",
                "ec2:DeleteVolume"
            ],
            "Resource": "*"
        },
        {
            "Effect": "Allow",
            "Action": "logs:CreateLogGroup",
            "Resource": "arn:aws:logs:<region>:<account-id>:*"
        },
        {
            "Effect": "Allow",
            "Action": [
                "logs:CreateLogStream",
                "logs:PutLogEvents"
            ],
            "Resource": [
                "arn:aws:logs:<region>:<account-id>:log-group:/aws/lambda/<function-name>:*"
            ]
        }
    ]
}

※ 適宜修正してください。

Lambada 関数

Python 3.12 で作成しました。
実行ロールでは、既存のロールを使用するを選択し、先ほど作成したロールを指定します。

実装する Lambda 関数例
import boto3

ec2 = boto3.client('ec2')

def lambda_handler(event, context):
    # イベントの内容に基づいて、EC2インスタンスIDを取得
    instance_id = event['detail']['instance-id']
    print(f"EC2 Instance ID: {instance_id} is stopping. Creating snapshots...")

    # EC2インスタンスにアタッチされているEBSボリュームを取得
    volumes = ec2.describe_volumes(
        Filters=[{
            'Name': 'attachment.instance-id',
            'Values': [instance_id]
        }]
    )

    # それぞれのボリュームのスナップショットを作成
    for volume in volumes['Volumes']:
        volume_id = volume['VolumeId']
        print(f"Creating snapshot for Volume ID: {volume_id}")

        snapshot = ec2.create_snapshot(
            VolumeId=volume_id,
            Description=f"Snapshot of {volume_id} from instance {instance_id}"
        )
        print(f"Snapshot created: {snapshot['SnapshotId']}")

    return {
        'statusCode': 200,
        'body': 'Snapshots created successfully.'
    }

※ 適宜修正してください。

EventBridge

EventBridge のマネジメントコンソール画面より、左ペインのルールを選択し、「ルールを作成」をクリックします。

01

EventBridge の名前を入力し、「イベントパターンを持つルール」を選択します。

02

下部へスクロールを行い、作成のメソッドを「パターンフォームを使用する」を選択します。

03

04

イベントパターンのセクションで、以下の設定を行います。

  • イベントソース: AWS のサービス
  • AWS のサービス: EC2
  • イベントタイプ: EC2 Instance State-change Notification
  • イベントタイプの仕様 1: 特定の状態
  • 特定の状態: shutting-down , stopping

https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/eventbridge/latest/userguide/eb-event-patterns.html

https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/AWSEC2/latest/UserGuide/ec2-instance-lifecycle.html

無題

05

ターゲットを選択において、以下の設定を行います。

  • ターゲットタイプ: AWS のサービス
  • ターゲットを選択: Lambda 関数
  • 関数: 前途で作成した Lambda 関数を指定

06

後は、そのまま進めて「ルールの作成」を行えば全ての実装は終了です。

検証してみた

EC2 インスタンスを起動させて適当な EBS を複数アタッチします。

07

停止させます。

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09

インスタンスの状態が「停止済み」になったら、スナップショットが取得されているか確認します。

10

問題なく全ての EBS のスナップショットが取得されていました。

11

今度は、削除して取得されるか確認します。

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13

インスタンスの状態が「停止済み」になったら、スナップショットが取得されているか確認します。
14

こちらも、取得できました
成功です!

15

まとめ

本ブログが誰かの参考になれば幸いです。

参考資料

アノテーション株式会社について

アノテーション株式会社は、クラスメソッド社のグループ企業として「オペレーション・エクセレンス」を担える企業を目指してチャレンジを続けています。「らしく働く、らしく生きる」のスローガンを掲げ、様々な背景をもつ多様なメンバーが自由度の高い働き方を通してお客様へサービスを提供し続けてきました。現在当社では一緒に会社を盛り上げていただけるメンバーを募集中です。少しでもご興味あれば、アノテーション株式会社WEBサイトをご覧ください。

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