Hpc8a が東京リージョンに追加され x86_64 の HPC インスタンスが日本ではじめて使えるようになりました
はじめに
2026 年 3 月 13 日、Hpc8a インスタンスが東京リージョンと AWS GovCloud(米国西部)リージョンで利用可能になりました。東京リージョンに x86_64 ベースの HPC インスタンスが追加されたのははじめてです。 東京で使えるならと個人的に確認したかったことをまとめました。
東京リージョンで HPC インスタンスが使えるのは Hpc7g に続き 2 つ目です。HPC インスタンス自体が限られたリージョンでしか提供されていないため、東京リージョンへの追加は珍しいアップデートでした。Hpc8a インスタンスについては過去記事で紹介しています。
確認結果
- Hpc8a の東京リージョン価格は $10.23/時間で、オハイオ比で約 29% 高い
- 東京で同じ 192 vCPU の m8a.48xlarge($15.09/時間)と比べると約 32% 安価
- 東京リージョンで起動できる AZ はゾーン ID
apne1-az4のみ - GovCloud(米国西部)は今回の追加で全 HPC インスタンスに対応し、もっとも充実したリージョンとなった
Hpc8a の価格比較
Hpc8a のリージョン別オンデマンド価格です。料金は 2026 年 3 月 13 日時点の Linux オンデマンド価格です。
| リージョン | 料金(USD/時間) | オハイオとの差 |
|---|---|---|
| 米国東部(オハイオ) | $7.92 | - |
| 欧州(ストックホルム) | $8.50 | +7.3% |
| AWS GovCloud(米国西部) | $9.53 | +20.3% |
| アジアパシフィック(東京) | $10.23 | +29.2% |
東京リージョンはオハイオと比べて約 29% のコスト増になります。HPC インスタンスは Savings Plans 以外の割引(スポット、リザーブド)に対応していません。リージョン選択がそのままコストに直結するため、オハイオを選ぶだけで約 3 割のコスト削減になります。
一方で、日本国内にデータを留める必要がある場合は、今回の東京リージョン追加は有力な選択肢となりました。
起動できる AZ
東京リージョンで Hpc8a を起動できるのはゾーン ID apne1-az4 のみです。ゾーン ID とアベイラビリティーゾーン名のマッピングはアカウントごとに異なります。確認方法は以下の記事を参照してください。
m8a.48xlarge と価格比較
東京リージョンで同じ AMD EPYC(Zen 5)プロセッサを搭載する m8a.48xlarge(192 vCPU)と比較してみます。
| インスタンス | vCPU | 料金(USD/時間) | EFA |
|---|---|---|---|
| hpc8a.96xlarge | 192 | $10.23 | 300 Gbps |
| m8a.48xlarge | 192 | $15.09 | 非対応 |
同じ vCPU 数で比較すると、Hpc8a は m8a.48xlarge より約 32% 安価です。さらに Hpc8a は 300 Gbps の EFA に対応しており、ノード間通信が求められる HPC ワークロードではさらにコストパフォーマンスに優れています。
リージョン別 HPC インスタンス対応状況
HPC インスタンスが利用可能なリージョンの一覧です。
| リージョン | Hpc6a | Hpc6id | Hpc7a | Hpc7g | Hpc8a |
|---|---|---|---|---|---|
| 米国東部(バージニア北部) | - | - | - | ○ | - |
| 米国東部(オハイオ) | ○ | ○ | ○ | - | ○ |
| 欧州(アイルランド) | - | - | ○ | ○ | - |
| 欧州(パリ) | - | ○ | ○ | - | - |
| 欧州(ストックホルム) | ○ | ○ | ○ | - | ○ |
| アジアパシフィック(シンガポール) | ○ | - | - | - | - |
| アジアパシフィック(シドニー) | ○ | - | - | - | - |
| アジアパシフィック(東京) | - | - | - | ○ | ○ ★NEW |
| GovCloud(米国西部) | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ ★NEW |
| GovCloud(米国東部) | ○ | - | - | - | - |
オハイオとストックホルムがもっとも充実しており、Hpc6a / Hpc6id / Hpc7a / Hpc8a の 4 種類に対応しています。AMD と Intel の x86_64 アーキテクチャを網羅しています。
意外とGovCloud(米国西部)が全 5 種類対応です。今回の Hpc8a 追加により、唯一全ファミリーが揃ったリージョンとなりました。
オハイオで唯一使えないのは Hpc7g(Graviton3E)です。Hpc7g は ARM ベースのインスタンスで、バージニア北部、東京、アイルランド、GovCloud(米国西部)の 4 リージョンで提供されています。
まとめ
Hpc8a インスタンスが東京リージョンで利用可能になりました。オハイオと比べて約 29% のコスト増ですが、同じ CPU で似たスペックの m8a.48xlarge より約 32% 安価で EFA にも対応しています。日本国内にデータを留める必要がある HPC ワークロードには有力な選択肢となりました。
起動できる AZ がゾーン ID apne1-az4 のみである点と、割引は Savings Plans のみ対応である点に注意してください。






