[アップデート] Amazon EFS エラスティックスループットモードの最大スループットが向上しました、遂に東京リージョンも対象に
いわさです。
Amazon EFS にはいくつかのスループットモードがあります。
このスループットモードごとに最大スループットが決まっているのですが、今朝エラスティックスループットモードの最大スループットが向上したとアナウンスがありました。
今回はこれまで対象外だった東京リージョンも対象
読み込みスループットと書き込みスループットがそれぞれ別で定義されており、今回のアップデートによって読み込みスループットが 20 GiB/s に、書き込みスループットが 5 GiB/s に変更されました。
1 年近く前に同様のアップデートがあり、エラスティックスループットモードの最大スループットが約 3 倍になりました。今回のアップデートでさらに 2 倍になったことになります。
EFS では一部のリージョンでのみ高スループットが提供されており、スループットモードによって対象リージョンが異なっています。
これまで高スループット周りは日本のリージョンは対象外になりがちで前回のアップデートでも東京リージョンは対象外でした。
しかし、なんと今回のエラスティックスループットモードのスループット向上は東京リージョンも対象です!(大阪リージョンは対象外)
今回のアップデートで東京リージョンの最大スループットは次のようになりました。
比較のために各スループットモードにおける最大と、変更前後の値をまとめてみます。
変更前
スループットモード | 読み込みスループット | 書き込みスループット |
---|---|---|
エラスティック | 3 GiB/s | 1 GiB/s |
プロビジョンド | 3 GiB/s | 1 GiB/s |
バースト | 3 GiB/s | 1 GiB/s |
変更後
スループットモード | 読み込みスループット | 書き込みスループット |
---|---|---|
エラスティック | 20 GiB/s | 5 GiB/s |
プロビジョンド | 3 GiB/s | 1 GiB/s |
バースト | 3 GiB/s | 1 GiB/s |
東京リージョンの場合は実質 5 ~ 6 倍ですね。
前回もアップデート対象だったバージニア北部などから見ると次のような感じで約 2 倍です。
変更前
スループットモード | 読み込みスループット | 書き込みスループット |
---|---|---|
エラスティック | 10 GiB/s | 3 GiB/s |
プロビジョンド | 10 GiB/s | 3.33 GiB/s |
バースト | 5 GiB/s | 3 GiB/s |
変更後
スループットモード | 読み込みスループット | 書き込みスループット |
---|---|---|
エラスティック | 20 GiB/s | 5 GiB/s |
プロビジョンド | 10 GiB/s | 3.33 GiB/s |
バースト | 5 GiB/s | 3 GiB/s |
なお、プロビジョンドとバーストは変更なしです。
確認してみた
一応確認してみましょう。
冒頭の大村さんの記事にも記載がありますが、最大書き込みスループットは CloudWatch メトリクスでPermittedThroughput
からすぐに確認が出来ます。
最大読み込みスループットについてはメトリクスからの確認は出来ません。
なので今回は最大書き込みスループットのみを確認してみます。
東京リージョンと大阪リージョンでエラスティック(伸縮自在)スループットモードでファイルシステムを作成します。
あとは CloudWatch メトリクスから確認するだけです。
ギガバイトにすると大阪リージョンが約 1.07 GB/s、東京リージョンが約 5.37 GB/s と期待どおりの最大書き込みスループットが設定されていることが確認出来ました。
さいごに
本日は Amazon EFS エラスティックスループットモードの最大スループットが、遂に東京リージョンも対象となって向上したので確認してみました。
EFS スループット系のアップデートはこれまで東京リージョンは対象外で参考程度に見ておく人が多かったと思いますが、今回遂に東京リージョンも対象となりました。
東京リージョンの場合はこれまで最大スループットの観点からは各スループットモードで同じ感じだったのですが今回のアップデートでエラスティックスループットモードが抜き出た感じです。