(小ネタ)EFS のスループットモードがプロビジョンドに設定されているのにも関わらず、クレジットバランスが付与されている
こんにちは。
モットーは なんでもかんでも ゼロショット
オペレーション部のかわいです。
先日「EFS でプロビジョンドスループットを使用しているのにも関わらず、同ファイルシステムにクレジットが付与されている」という質問があり、バーストスループットに設定されていないのにおかしいなぁ~と思ったので調べてみました。
本記事では、バーストで設定してないのにクレジットが付与されているのはなぜか?についてと、事象を回避するための tips について解説します。
クレジットが付与されている理由
結論から言うと、ファイルシステムの ベースラインスループットがプロビジョンドスループットを超える場合、ファイルシステムには自動的にバーストスループットが適用 [1]されます。
[1] https://repost.aws/ja/knowledge-center/efs-burst-credits
ファイルシステムの計測サイズが、プロビジョニングしたスループットよりもベースラインレートが高い場合、ファイルシステムはデフォルトでバーストスループットモードになります。
上記からも、プロビジョニングスループット設定値が実際のワークロードに対し低い場合、意図せずバーストスループットモードに切り替わってしまうことがあります。
そのまま気づかずにいるとクレジットが枯渇し、EFS のパフォーマンスに影響が出てしまいます。
意図しないモード変更を回避するには?
この状況を回避するためには、事前に適切なスループット値を設定する必要があります。
ベースラインレートを算出する場合、まずは以下の仕様に従い値を求めます。
基本スループットは標準ストレージクラスのファイルシステムのサイズに比例し、ストレージ 1 GiB あたり 50 KiBps の割合で計算されます。
ここで注意が必要なのは、全体の容量や IA サイズではなく「標準ストレージクラス」で使用されている数値が適用される点です。
計算式としては以下で、使用サイズに対し GiB ごとに 50KiB を掛けます↓
(50 GiB 使用している場合)
50 GiB("標準のサイズ"で使用しているサイズ) × 50 KiB/秒 = 2,500 KiB/秒 ≒ 2.5 MiB/秒
となり、1,024 KiB(= 1MiB)で割ると「2,500 KiB/秒 ÷ 1,024 = 2.44 MiB/秒」と算出できます。
まとめ的な
ここまで簡易的ですが、バーストスループットモードに自動的に切り替わってしまうケースの対処法について紹介しました。
EFS を快適に利用するには、前述のようなベースラインレートの算出→プロビジョニングされたスループット値の変更や、一時的な利用過多が見込まれる場合はバーストスループットモードへの変更が検討できると思います。
またワークロードが不明な場合においては、エラスティックスループットの利用も選択肢に入ります。
完






