【イベントレポート】京セラロボティックサービスの魅力に迫る!~ものづくりワールド九州2024~
はじめに
製造ビジネステクノロジー部のこがです。
先日の「ものづくりワールド九州2024」にて、弊社が長年ご支援させていただいている京セラ株式会社様の「京セラロボティックサービス」ブースを訪問しました。
本ブログでは、その魅力的な出展内容についてレポートいたします。
京セラロボティックサービスとは
AIと3Dビジョンで協働ロボットを知能化するサービスです。
製造現場において協働ロボットを知能化することで、多品種少量生産の効率化を実現し、労働力不足の解消に貢献します。
特に、ばら積みピッキングやトレーtoトレー整列配膳のような作業において、京セラ社のAIと3Dビジョン技術を活用し、柔軟かつ高精度な作業が実現可能です。
特徴は以下の3つです。
1. 段取り替え作業の短縮
類似ワーク(部品)であれば、追加ワークの登録不要で段取り替え作業を短縮することが可能です。
2. 高精度のピック&プレース
ワーク登録不要(疑似ワークの場合)で高精度(1mm程度)のピック&プレースが可能です。
3. 知能化ロボットの運用を支援
ロボットは常時クラウド接続により品質維持・最適化され、安心して継続的に使用できるよう、以下の5つの運用支援サポートがあります。
- 継続学習サービス
- ティーチング・サービス
- 品質管理(フリート・マネージメント)
- マスタ・データ管理(ジョブ・マネージメント)
- セキュアな環境
導入までの流れに関しては、現場のアセスメントから導入時のティーチングまでを京セラ社のエンジニアが行います。
ロボットアーム、カメラ、メーカー製のコントローラなどのハードウェアを購入いただければ、サブスクリプションで簡単にご利用いただけます。
詳細に関しては以下のリンクをご参照ください。
出展内容についてのレポート: 私が感じた3つの魅力
私は12月12日、開催期間の中日にものづくりワールド九州2024を訪問しました。
会場のマリンメッセ福岡は想像していた3倍の来場者で、歩くのも大変なほどの盛況ぶりでした。
京セラ様のブースでは担当の方に様々なお話を伺うことができました。以下、「京セラロボティックサービス」の魅力を3つの観点でまとめます。
1. 協働ロボット
私自身、動いているところを実際に見るのは初めてでしたが、やはりロボットや機械は男心をくすぐりますね。
協働ロボットは思ったより威圧感がないというか、可愛らしい印象で、近くにいても安心して作業できそうだと思いました。
展示会なので甘めの設定になっているそうですが、人が近づくとセンサーが反応し動作を停止するなど、安全対策も実施されています。
ロボットアームの先端は吸着装置になっており、金属、樹脂、電子基板などさまざまな素材を掴むことができます。
3Dカメラはロボットアームとトレイの横の2箇所に設置されており、立体的な認識を可能にしているそうです。
ロボットアームの制御には2種類のコントローラが使用されています。
1つは制御指示や AI 推論を行う、サブスクで貸与されるAIコントローラ。
もう1つはロボットアームと一緒になっているメーカー製のコントローラです。
前者から後者へ通信して制御が実現しているそうです。
ロボットアーム、カメラ、メーカー製のコントローラなどのハードウェアは、要件に合えば既存のハードウェアをそのまま利用することも可能だと伺いました。
2. AIと3Dカメラによる高度な認識技術
作業を構成する動作の過程で、部品の検出(物体認識)や、対象物に対してロボットが掴む位置や傾きの検出、表裏の判定など、複数のAIによる推論が組み合わせられていると説明を受けました。
部品を1つ掴むとトレイ内の部品の状況が変化するため、その都度再推論が行われているそうです。
この写真の画面では4つの推論状況が表示されています(弊社のロゴも載せていただき感激でした)
この高度な認識技術により、比較的安価なカメラでも精密な物体認識が可能になっています。
認識さえできれば応用範囲は広く、ファクトリーオートメーション以外の分野への展開も将来的な構想として検討されているとのことでした。
3. シンプルな導入プロセスと継続的な運用支援
導入プロセスは非常にシンプルで、部品を京セラ社に送付するだけでAIモデルを作成していただけます。
その後、導入現場でのアセスメントで得られた情報をもとにバーチャル空間での3Dデモが作成され、実際の設置面積や作業速度などを事前にシミュレーションすることが可能になります。
導入後もAIの推論モデルは継続的な学習とメンテナンスにより性能が向上し続けます。
実際に、展示されているデモ機も展示会を重ねるごとに精度が高くなり動作速度も速くなっているそうです。
また協働ロボットを制御するサブスク貸与の AI コントローラはインターネットを通じてクラウドシステムに接続されており、ロボットの稼働状況や作業結果は常時モニタリングされています。
対応部品を追加する際も、京セラ社に新たな部品を送付するだけでAIモデルがアップデートされ、クラウド経由でロボットにインストールできます。
興味深い例として、通常は認識できていた部品が昼休みの消灯で突然暗くなり認識できなくなった場合なども対応が可能だそうです。
認識性能が低下した状態の画像を用いてAIモデルを再学習し、アップデートされたモデルをクラウド経由でインストールすることで、認識精度を改善し、元の性能に戻すことができます。
おわりに
今回、京セラ様のブースを訪問させていただき、私の日々の仕事が「京セラロボティックサービス」を通じて社会に貢献していることを改めて実感できる貴重な機会となりました。
実際に導入されたお客様の人手不足が解消された事例も多数あり、すでに多くのポジティブなフィードバックを受けているとのことです。
このブログを読んで興味を持っていただいた方は、ぜひ「京セラロボティックサービス」の公式サイトもご覧ください。
さらに詳細な情報や最新の事例をご覧いただけます。
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以前、京セラ社の巽様に弊社オンラインイベントにて登壇いただいた際のセッションレポートです。主にマルチテナント戦略についてお話いただいています。
こちらはAWS Summit Japan 2024にて登壇いただいた際のセッションレポートです。クラウド基盤の開発ストーリーについてお話いただいています。
弊社サイトの、京セラ様事例ページです。AWSに加えてGoogle Cloud分野でのご支援についてもお話いただいています。