Gemini Storybook で 「ALB 502 エラーの仕組み」をアメコミ風のわかりやすい絵本にしてみた
はじめに
アノテーションの Shimizu です。
AWS テクニカルサポート業務で、ALB(Application Load Balancer)の 502 Bad Gateway エラーに関するお問い合わせをよくいただきます。
しかしながら ALB が 502 エラーを返す仕組みは難解で、筆者もこれまでに幾つかの解説記事を書きましたが(*3 *4) うまく説明するのが難しいと常々感じています。
そこで今回は Gemini の新機能「Storybook」を利用して、ALB の 502 エラーをわかりやすく解説するアメコミ風の絵本にしてみました!
以下に、その手順と内容をご紹介します。
Gemini の Storybook 機能とは
生成 AI を利用して、自分だけのオリジナル絵本を作成できる Gemini の新機能です。
※ 記事の執筆時点(2025年9月)では試験運用版として提供されています。
下記画面のユースケースのように、伝えたいテーマとアートスタイル(絵のタッチ)をプロンプトに入力するだけで、デジタル絵本が生成されます。まさに「難しい事柄をわかりやすく伝える」というタスクに特化した機能と言えそうです。
やってみた
手順
まずは Gemini のWebアプリにブラウザでアクセスし、左側の Gem メニューより
「Storybook( https://gemini.google.com/gem/storybook) 」を開きます。
あとは作成したい絵本の内容を、プロンプトで指示するだけです。
筆者が今回入力したプロンプトは以下になります。
アメリカンヒーローコミック風のアートスタイルで、
AWS の Application Load Balancer が 502 エラーを出す仕組みを、
技術知識がなくても理解しやすいように storybook で作成してください。
すると、しばらく時間がかかりましたが「キャプテン・ロードバランサーと502番ゲートの謎」という10ページの Storybook が生成されました。
作成した Storybook は Gemini のブラウザ画面上で電子書籍のようにページをめくって読むことができ、音声読み上げ機能もあります。
ただし、残念ながら現時点では Storybook をローカルにダウンロードしたり、URLで共有するといった機能は無いようです。
今回生成してみた絵本は ALB の特徴がうまく擬人化されてアメコミ風のストーリーになっており、非常にわかりやすく面白い内容でした。
これを自分だけで楽しむのはもったいないと感じたため、以下に絵本の全ページ内容を掲載します!
絵本 「キャプテン・ロードバランサーと502番ゲートの謎」
※ 絵本の内容は AWS の厳密な仕様に基づいたものではないため、あくまでも ALB の大まかな仕組みを理解する参考としてご覧ください。
絵本の内容は以上です。
さいごに
いかがでしたでしょうか。
今回は簡易なプロンプトを試しただけにも関わらず、AI がロードバランサーの特性をしっかりと取り入れてアメコミヒーローの物語に仕上げているのは驚きました。
ターゲットの EC2 や ECS を思わせるヒーローが登場したり、502 Bad Gateway エラーを悪役に見立てるなどユーモアのセンスも感じられ、大変面白く読めました。
試用版でこのクォリティなので、正式版のリリースが楽しみです。
これからも生成 AI を活用し、説明が難しい仕組みをわかりやすく変換して、理解の助けにできればと思います。
この記事がお役に立てば幸いです!
参考資料
- *1 Google Gemini
- *2 Gemini Storybook — for the stories only you could imagine
- *3 ALB のメトリクス “ELB 5XXs” は、ロードバランサー側の不具合を示していますか? | DevelopersIO
- *4 ALB 502 エラーの原因切り分け Yes/No 診断を作ってみた | DevelopersIO
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