2022 年度新卒研修で「フィードバック研修」を担当しました

目的:「フィードバック」はよいもの、成長できるもの!  受ければ受けるほど、味方も増える! ことの共有
2022.10.13

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フィードバックって

ティーチングとコーチングを使って、ときに相手にとってちょっぴり耳のいたいことでも、相手の状態をみながらしっかり伝え、 相手の成長を立て直すことにあります。

クラスメソッドのCLPの1つに、フィードバックがあります。

「お客様やチームからのフィードバックを大切にします。相手にフィードバックを求め、内容を前向きに捉えて高速に改善を繰り返します。 相手にフィードバックする際には、具体的な行動につながるように分かりやすく伝えます」というものです。まとめると・・・

  •  より良くするため、第3者の視点を積極的に求めましょう!
  •  より具体的に、次の行動につながるように
  •  信頼関係のない段階でフィードバックをしても、じつは伝わりにくいんです

その前に

クラスメソッドもそうですが、テキスト文化におけるフィードバックは特徴があるため、その背景を知っておきましょう。 例えば、オフラインにおいては、ハイコンテクスト(空気を読む)文化が存在して、オンラインにおいては、ローコンテクスト(言語依存のコミュニケーション)文化が背景にあります。

 

そのため、チャットでオープンにフィードバックするクラスメソッドのような文化においては、以下の点を気にかけておきましょう!

  •  テキストにおいても信頼関係は必要、オープンに何でも伝えているように見えるけれど
  •  当人同士の背景やストーリーがある(そこを想像しないで伝えるのは、あまりよろしくない)

フィードバックの種類と受け取り方

主に以下2つの種類があり、状況と相手に応じて使うことが大事です。

  •  問題点を指摘し改善をうながす、ネガティブ・フィードバック
  •  前向きな言葉で自発的な成長をうながす、ポジティブ・フィードバック

前者はマネージャーがメンバーの更なる成長を促すときなどに使いますが、相手の状態や伝える言葉を間違えると、逆効果になってしまうことがあります。 後者を効果的に使うことで、相手の自己肯定感を更にUPさせ、モチベーションを上げることもできます。

その使い分けも大事ですが、同時に受け取り方も大事です。なぜ、同じことを伝えても、主旨を受け取れたり、逆に受け入れてもらえない場合があるのでしょう。そこには、自分や相手にとって、意外と認識しにくいもの・・・自己肯定感が作用している場合があります。 自己肯定感については、別の機会にお話ししていきたいと思います。

フィードバックの受け取り方として大切なことは、受け取り方を客観視できるようになることです。 「自分は今、言われたことをこのように感じているのだな」と言葉を受けている自分を客観的に自覚できるようになると、人の言動を必要以上にマイナスに受け取ったり、深く揺さぶられなくなります。(深く理解することは大事です) そうなることで、更に「フィードバックはよいもの、成長できるもの!」と実感できるようにもなります。

フィードバックの種類

フィードバックには主に3つの種類があります。

① サンドイッチ型 ② SBI型 ③ ペンドルトン型

基本的なものは①サンドイッチ型です。こちらは改善点をポジティブな会話で包んで会話をするため、受け手がモチベーションを維持しやすい特徴があります。続いて、②SBI型です。こちらは、Situation(状況)→ Behavior(行動)→ Impact(影響)の順番に行えるため、受け手が全体の状況から理解できるという特徴があります。受け手が自分の置かれている状況を理解した上でフィードバックを受けられるというものです。最後は③ペンドルトン型です。こちらは受け手が一方的にフィードバックを受けるのではなく、受け手の内省、かつ主体性ありきの型であるため、マネージャーたる上司と受け手はコミュニケーションを取りながらフィードバックできうる特徴があります。

フィードバックの基本

フィードバックを成功させる基本の3ステップは、どの種類においても同じプロセスです。

ステップ① 信頼感の確保

When?(相手の繁忙期ではないか等)/ Where?(2人の空間〇、みんなの前NG)/ How?(雑談〇、腕組みNG)

ステップ② 事実の通知(フィードバック)

ステップ③ 期待の通知

まず、ステップ①の信頼感の確保において、上記のような場の雰囲気づくりも含まれます。他にも、受け手との継続的な信頼関係があったか、日々のコミュニケーションで理解し合っているか、というお互いの関係性の土台があるかを確認しましょう。そのうえで、ステップ②の事実の通知が意味のあるものになります。 最後に、ステップ③として、フィードバックをする側は期待の通知をお伝えしましょう。期待を伝えることで、受け手のモチベーションは上がり、期待通知の内容次第で、受け手の自己肯定感にも良い影響を及ぼすことができるでしょう。

良いフィードバックは、フィードバック前後の配慮(ステップ①、ステップ③)が行き届いており、悪いフィードバックは、事実の通知だけ行って、前後の配慮がないものをいいます。フィードバックをするだけでは実は足りないということです。

信頼感の確保と期待通知までを含めた、フィードバックの基本サイクルを大事にしていきましょう。