
これであなたも即戦力!GeminiとNotebookLMを駆使した「爆速プロジェクト・キャッチアップ」術
※本記事で紹介する手法は、組織で契約しているGoogle Workspace(Gemini Business/Enterprise等)の利用を想定して書いています。入力データがモデルの学習に利用されない、セキュアな環境であることを確認した上で実施しています。機密情報の取り扱いには十分ご注意ください。
こんにちは。製造ビジネステクノロジー部のnaoです。入社して早いもので2週間が経ちました。
1日も早く製造業のお客様を盛り上げたい!という気持ちは山々なのですが、現場のリアルな課題やプロジェクトの背景を深く理解しないまま、闇雲に突き進むわけにはいきません。
幸い、クラスメソッドには充実したオンボーディングプログラムがあり、周囲のサポートも手厚いのですが、「さらに爆速で立ち上がりたい」と考えた私は、生成AIを強力な相棒として活用することにしました。
今回は、私が新天地で実践している、GeminiとNotebookLMを使い分けた「爆速キャッチアップ術」をご紹介します。
STEP 1:Geminiで広範なデータ収集と業界トレンドの把握
まずは、Geminiを使って対象業界(今回は製造業)の大きなトレンドやマクロな課題を把握します。
経済産業省など公的な統計データを取得したいのですが、該当するデータの在り処が通常のウェブ検索では上手く探し出せない、あるいは膨大すぎて読み解くのに時間がかかる場合があります。
そんなときは、Geminiの「Deep Research(ディープリサーチ)」機能を使うのがおすすめです。
例:製造業におけるIT・AI推進の課題を知りたい
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プロンプト例:
経済産業省などが公開している「ものづくり白書」や関連する最新の統計データを用いて、日本の製造業における「IT・AI導入の障壁・課題」のトップ3を抽出してください。 回答には、それぞれの課題の背景、具体的な事例、および参考にした情報源(URLや文書名)を含めてください。
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ポイント: ただ「課題を教えて」と聞くのではなく、「公的なデータに基づいて」「情報源のURLを含めて」と指定することで、後から自分で一次情報にあたる(ファクトチェックする)のが圧倒的に楽になります。

STEP 2:NotebookLMで「業界の常識」を自分専用にカスタマイズ
広範な知識を得たら、次はNotebookLMの出番です。 NotebookLMの最大の強みは「自分がアップロードしたソース(PDFやGoogleドキュメントなど)のみをベースに回答する」こと。つまり、ハルシネーション(もっともらしい嘘)を抑えつつ、特定のドメインに特化したAIを作れる点です。
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アクション: STEP 1で見つけた白書のPDFや、社内に転がっている「専門用語集」「過去の類似プロジェクトの概要資料」などをNotebookLMにアップロード(またはGoogleドライブからインポート)し、自分専用の「製造業ノウハウ特化型AI」を作成します。
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活用プロンプト例:
- 「業界分類コード別に、最新年までの売上と伸び率、その分類の特性を表にまとめてください」
- 「このソースの中で頻出する業界特有の用語を10個ピックアップし、ITエンジニア向けに分かりやすく解説してください」
- 「この業界でよくあるシステム導入の失敗パターンと、資料内で推奨されている対策をまとめてください」
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気づき: 数百ページある分厚い資料を隅から隅まで読む前に、AIと「壁打ち」しながら全体像を掴むことができるため、インプットの効率が跳ね上がります。 とはいえ、私自身は未だに「1次データを直接確認したい」タイプです。
NotebookLMは回答の根拠となるソースの該当箇所(引用元)をピンポイントで示してくれるため、結局は元のPDFを見に行くのですが、「膨大な資料のどこを読めばいいか」のインデックス(目次)として非常に重宝しています。 -
ちょっとした失敗談とTips: 表形式で出力してもらったデータをスプレッドシートにコピペして分析しようとした際、AIが親切に「〇〇億円」「〇〇%」と単位付きで出力してくれたため、そのままでは数値として計算できず手直しが発生する…というプチ失敗がありました(笑)。 後でスプレッドシートで集計したい場合は、プロンプトに「数値は単位(億円や%など)を含めず、数字のみで出力してください」と一言添えるのがおすすめです!

STEP 3:Google ドライブ上のGeminiで「プロジェクトの今」を掘り起こす
業界の一般的な知識が入ったら、いよいよ自分の担当するプロジェクトのキャッチアップです。ここが今回のハイライトです!
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アクション: Google ドライブの案件フォルダを開き、右側のサイドパネルからGeminiを起動します。
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活用プロンプト例:
「このフォルダ内の議事録と提案書を読み込んで、プロジェクトの主要な登場人物とその役割、これまでの重要な決定事項を時系列で表形式にまとめてください」
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気づき: まだ100%完璧ではない部分もありますが、フォルダ内に点在するバラバラのドキュメント(ドキュメント、スプレッドシート、スライドなど)を「一本の線」で繋いでくれる快感は癖になりそうです。
組織のGoogle Workspace環境であれば、自分がアクセス権を持つファイルのみをセキュアに横断検索してくれるため、情報漏洩の心配なく業務データを扱えるのも大きなメリットです。

STEP 4:AIの回答を「叩き台」にして担当者にぶつける
AIを使って予習した後は、必ず「人間」とのコミュニケーションに繋げます。
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ここからが人間力: 本当は「自力でここまで調べました!(ドヤ)」とAIの存在を隠し玉にして、「おっ、キャッチアップ早いね!」と思われたい下心もあるのですが(笑)、ここは盛大にネタバレしていくスタイルがおすすめです。先輩社員に対して、「AIがこう言ってたのでこれが正解ですよね?」と丸呑みして聞くのではなく、
「AIを活用して過去資料を予習した結果、ここまでは理解しました。ただ、〇〇の背景について少し認識に自信がないのですが、この理解で合っていますか?」と聞いていくステップに入れます。予習もしているので社内用語や業界用語・背景などもすんなりと入ってきますね。 -
効果: 「1から10まで教えてください」というスタンスから脱却できるため、教える側の負担が劇的に下がります。担当者も「お、自走できる人だな(教えるのが楽だな)」と思ってくれるはず(!?)ですし、何より的を絞った質の高い質問ができるようになります。
おわりに
生成AIは、単なる「検索ツール」や「文章作成ツール」ではなく、新しい環境や未知のプロジェクトに飛び込む際の「強力なブースター」になります。
ツールに全部を丸投げするのではなく、AIによって浮いた時間を使って、「人間にしかできない深い思考」や「お客様・チームメンバーとのコミュニケーション」に注力していくことが重要だと感じています。1日でも早く製造業の皆様に貢献できるよう、これからもAIを相棒に駆け抜けます!







