今から始める Amazon Connect 入門 #12

今から始める Amazon Connect 入門 #12

Clock Icon2024.03.27

こんにちは。アノテーションの中村 (誠) です。
今から始める Amazon Connect 入門シリーズの 12 回目です。

各回については以下のリンクからご覧ください。

  1. 今から始める Amazon Connect 入門 Hands-on for Beginners 編
  2. 今から始める Amazon Connect 入門 CCP Log Parser 編
  3. 今から始める Amazon Connect 入門 #8
  4. 今から始める Amazon Connect 入門 #9
  5. 今から始める Amazon Connect 入門 #10
  6. 今から始める Amazon Connect 入門 #11

前回は Contact Lens for Amazon Connect の以下の内容を実施しました。

  • 4.Contact Lens のルール設定
    • 4.1 Contact Lens 通話後ルールの追加
    • 4.2 Contact Lens 通話後ルールのテスト

今回は以下の内容を実施します。

  • 4.Contact Lens のルール設定
    • 4.3. Contact Lensリアルタイム分析ルールの追加
    • 4.4. Contact Lensリアルタイムルールのテスト
  • 5.Contact Lens による通話内容の要約
  • 6.クリーンアップ

4.3. Contact Lensリアルタイム分析ルールの追加

前回までは「通話後ルール」の検証を実施していましたが、今回は「リアルタイム分析ルール」を作成していきます。
リアルタイムルールを作成することで、通話後ではなく通話中に特定のワードなどを検出することが可能となります。

前回同様管理者権限でログインルールを作成するところから開始します。

「ルールを作成」 > 「会話分析」の順にクリックします。

次の場合から「Contact Lens リアルタイム分析が利用可能」を選択します。

「条件を追加」>「単語またはフレーズ - 完全一致」の順に選択します。

単語またはフレーズ - 完全一致で、「顧客」が「全部」の期間中に「がメンションされました」と設定します。

「キーワードまたはフレーズを入力」の欄に以下のテキストを入力して、「追加」をクリックします。

この取引を認識していません,この商品を購入していません,この店で買い物をしたことがありません

「キーワードまたはフレーズ」に登録されたことを確認して、「次へ」をクリックします。

カテゴリ名に「Fraud」と入力して、「アクションを追加」をクリックします。

「タスクを作成」を選択します。

説明に「Fraudulent Call」と入力、コンタクトフローを選択で「Tasks_QueueFlow」を選択して、「次へ」をクリックします。

設定を確認して「保存して公開」をクリックします。

これでルールの作成は完了です。

4.4. Contact Lensリアルタイムルールのテスト

今回のテストには以下の 3 役が必要です。

  • エージェント
  • 顧客
  • スーパーバイザー

役割分担できそうな場合は分担してください。
今回は以前のテスト同様に 1 人でブラウザのユーザーを分けて実施します。

まず、スーパーバイザー役のブラウザでログインし、「リアルタイムメトリクス」>「エージェント」の順にクリックして、リアルタイムメトリクスの画面を表示しておきます。
テスト中には「チャネル」の部分に注目します。

リアルタイムメトリクスの画面を表示しつつ、CCP を起動してステータスを Available にしておきます。

続いてエージェント役のブラウザでログインし、CCP を起動してステータスを Available にしておきます。

顧客役はスーパーバイザーとは別の管理者権限でログインし、CCP から架電します。

架電後、前回同様の英語のガイダンスに従って DTMF オプションを順番に選択します。
1 を押すタイミングは「プレス 1」というフレーズが聞こえた後ぐらいです。

  • 1を押して、エージェントと顧客の通話録音を有効化します。
  • 1を押して、エージェントの待ち行列に入ります。
  • 1を押して、キューの先頭に移動します。
  • 1を押して、キューに入ります。

顧客とエージェントの通話が確立したら以下のスクリプトをそれぞれの役割に沿って読み上げます。
この時、スーパーバイザー役のリアルタイムメトリクスの音声に赤い円と Fraud が表示されるまでは通話を終了しないよう注意してください。
また、テストの間スーパーバイザーは CCP でタスクを受け取りますので、CCP に着信があったら「タスクの受諾」をクリックしてください。

エージェント:
サンプルサービスにお電話いただきありがとうございます。[エージェント名]がお伺いします。

顧客:
私は[顧客名]です。今日は、私の利用明細書に不明な項目があったので電話しました。私はこの商品を購入していませんし、この店で買い物をしたことがありません。不正利用されていないか心配しています。

エージェント:
[顧客名]様、お問い合わせありがとうございます。お問い合わせのお取引の日付についてお知らせください。

顧客:
今月の7日に、5万円と記録されています。

エージェント:
こちらで確認した記録では、ギフトの購入として記録されています。

顧客:
おかしいですね、この店では買い物をしたことがありません。購入した商品は何ですか?

エージェント:
電化製品と記録されています。

顧客:
私はこの商品を購入していませんし、この取引を認識していません。

エージェント:
承知いたしました。カードを解約して新しいカードを発行する手続きをお勧めします。

顧客:
では、手続きを開始してください。

エージェント:
承知しました。手続きを開始いたしますので、そのままお待ちください。

エージェントは顧客との通話を保留する(5秒待機)

エージェント:
お待たせしました。お客様のカードは解約されました。本日より5営業日以内に新しいカードをお届けします。その他に、お手伝いできることはありますか?

顧客:
いいえ、大丈夫です。ありがとうございました。

エージェント:
それでは失礼いたします。

スーパーバイザーのリアルタイムメトリクスの画面ではルールで設定したフレーズに反応してアラートマークが表示されます。

赤いアイコンをクリックすると、リアルタイムの通話内容を確認できるページに遷移します。
連絡先の詳細では顧客感情が否定的なことや文字起こしされた記録も確認可能です。

この間、スーパーバイザー側の CCP にも着信があり「タスクの受諾」をクリックすることで通話記録へのリンクが提供されます。

スーパーバイザーでタスクの受諾や通話記録の確認ができたら顧客側から通話を切断してください。

アラートアイコンが表示されない場合は何回かキーワードを繰り返したり、ゆっくり発音してみてください。
また、スーパーバイザー側に着信がない場合は CCP のステータスが Available かどうかを確認してください。

5.Contact Lens による通話内容の要約

通話記録には文字起こしされた内容も記録されますが、この通話内容を機械学習で要約できる機能があります。
しかしながら、本ブログ執筆時点では英語のみサポートされているため、日本語はサポートされていません。

ワークショップでは以下のようなイメージが紹介されています。

一方で、私が実施した日本語でのテストでは要約は表示されていませんでした。

日本語対応は今後のアップデートに期待します!
なお、アップデート情報については以下のようなページをご確認ください。

6.クリーンアップ

以上で本ワークショップでの実践は完了です。
ここから先はリソースの削除なので、まだ検証を続けたい方は実施しなくても OK です。

なお、リソースが見つからない場合はリージョンを変更して確認してみてください。
今回のワークショップでは Amazon Connect インスタンスと同じリージョンに SNS と EventBridge ルールを作成しているので、Amazon Connect インスタンスと同じリージョンでリソースを探してください。

削除するリソースは以下の通りです。

  • SNS トピックおよびサブスクリプション
  • EventBridge ルール
  • Amazon Connect インスタンス

SNS の削除

SNS コンソール > サブスクリプションから、サブスクリプションを削除します。

続いて、トピックから「EmailNotification」を選択して削除します。

EventBridge ルールの削除

EventBridge コンソール > ルールから、「FraudRule」を選択して削除します。

Amazon Connect

Amazon Connect コンソール > インスタンスから対象のインスタンスを選択して削除します。

これでリソースの削除も完了です。

まとめ

今回は Contact Lens for Amazon Connect Workshop のうち以下の内容を実施しました。

  • 4.Contact Lens のルール設定
    • 4.3. Contact Lensリアルタイム分析ルールの追加
    • 4.4. Contact Lensリアルタイムルールのテスト
  • 5.Contact Lens による通話内容の要約
  • 6.クリーンアップ

今回で Contact Lens for Amazon Connect Workshop の内容は完了です。
お疲れさまでした。

次回からは Amazon Connect and Amazon Lex Integration をやっていく予定です。

参考資料

アノテーション株式会社について

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