Ginza.rb 第27回 Web APIの四方山話の参加レポート
Ginza.rb 第27回 Web APIの四方山話に参加してきました!
内容を簡単にレポートしたいと思います。
Ginza.rbとは
銀座周辺のRuby技術者たちのmeetupイベントです。最初はソースコードリーディングの会が多かったそうです。
そこから今回までに開発環境の話やAPIの話など沢山の面白い企画が作られてきました。
自己紹介
各自作成したmarkdownのプロフィールを写して、自己紹介を簡単にしていきました。
自己紹介タイムでは参加者の最近気になることが知れて面白いです。やはりJSはReactが人気、サーバサイドはElixirが注目されていました。
JSON APIのお話
講演者として今回招かれた川村 徹(@tkawa)さんのお話からスタートしました。
川村さんはRESTful Web APIs 読書会、Sendagaya.rbの主催者の方です。
当日の資料です
川村さんがるびまに書いたRails APIについての記事です
JSON API
JSON APIとは自由すぎるJSONのフォーマットを定義することを目的として作成されたものです。
json apiの公式サイト
以下のようなフォーマットです(当日の資料から使わせていただきました)。
GET /articles
{ "links": {"self": "/articles"}, "data": [{ "links": {"self": "/articles/1"}, "type": "articles", "id": "1", "attributes": { "title": "JSON API paints my bikeshed!", "body": "The shortest article. Ever.", "created_at": "2015-05-22T14:56:29.000Z", "updated_at": "2015-05-22T14:56:28.000Z" }, "relationships": { "user": { "data": {"id": 42, "type": "users"} } } }] }
GET /articles?include=user
{ "links": {"self": "/articles"}, "data": [{ ... "relationships": { "user": { "data": {"id": 42, "type": "users"} } } }], "included": [{ "links": {"self": "/users/42"}, "type": "users", "id": 42, "attributes": { "name": "John", "age": 80, "gender": "male" } }] }
JSON APIのメリット
JSON APIを使うことで以下のメリットがあります
- GETだけでなくPOST/PATCH/DELETEの仕様も定義している
- リンクをサポートしている
- includeによる複合ドキュメント、field指定、コレクションのsort、page、filterの仕様を定義している
- エラー時のフォーマットを定義している
すでに上記のフォーマットが定義されていれば、独自仕様のJSONを作成することなくすでに存在するフォーマットを元にJSONを作成できます。クライアント、サーバサイドともに共通認識ができるので設計、実装がやりやすくなります。
JSON APIに対応しているgem
現時点でJSON APIに対応したgemは以下のものがあります
- active_model_serializers
- roar
- rabl
JSON API以外のJSONフォーマットは次のものがあるそうです
- Collection+JSON
- HAL(最近AWSで採用されたとのこと、有力候補?)
- Siren
- UBER
今後JSON APIのようなフォーマットが普及すれば、クライアントサイド、サーバサイドの開発者に共通認識ができることやアプリケーションのFW側でもフォーマット通りのJSONを出力出来るような実装が進み開発が簡単になるように思いました。
APIのドキュメントについて
JSON APIではドキュメントの生成は定義していないということから、APIドキュメントについての話になりました。参加者のみなさんは基本的にサーバサイドでAPIを作る側の人たちなのですが、クライアントサイド(開発者、デザイナーなど)にどうやってAPIのインターフェースを伝えるのがよいか意見が沢山出ました。
参加者の一人は「grape-swagger」というgemを使いRailsアプリケーションからドキュメントを生成し、デザイナーの方に展開しているそうです。
swagger-uiを使えばドキュメントを見るほかに実際にAPIを叩いて結果を受け取ることも出来るので、クライアントサイドの開発者には非常に便利なツールだと思います。
他にもapiaryというツールの話もありました。こちらはAPI BlueprintというマークダウンでAPIのインターフェースを記述するフォーマットを利用したサービスです。
api blueprint公式サイト
apiary公式サイト
ドキュメントからswaggerと同じくモックサーバが作れます。マークダウンで記述するというところが敷居が低くてプログラマ以外も触れるので面白いと思いました。
RailアプリケーションにAPIを追加した話
続いてGinza.rb主催者の@y_yagiさんが、もともとあったRailsのWebサービスにAndoroidアプリ用のAPIを足していったときの四方山話をしました。
当日の資料です
言語の選択
最初、Rails以外にGo、Elixirを使うことも検討したそうです。既存のmodelを流用できることを優先しRailsをそのまま使うことにしましたが同時アクセス数が多いサービスであればGoを使っていたかもとのことです。
構成
model/controllerの中にapiディレクトリを作成してAPIに関するファイルをまとめています。routes.rbもapiのnamespaseをつけて分けています。
使用したGEMについて
認証処理の実装を0からするのが大変だったことから、cookpadさんが作成した「Garage」を使用したとのことです。
Garageについての説明
Garageの特徴として次のことを挙げていました。
- responseはクラスで定義する(jbuilderのようにviewで作成しない)
- アクセス制御をinitilizerで定義できる
使ってみた感想として認証部分とJSONのレスポンスをまとめて管理できることが楽で良かった、一方で情報源が少ないことが辛いことだったそうです。
APIつくってきた今までの思い出
最後に参加者の@takeyuwebさんが今までAPI開発をしてきた中で辛かったことなどを話しました。
当日のスライドがないので詳しく書けなくて申し訳ないのですが、以前勤めていた会社でXML-RPCをつかったシステムを開発したこと(今も動いているそうです!)やActiveResouceの話をされました。現在はAPIの負荷テストに興味をもっているとのことです。
まとめ
最後に全員で今回の会を振り返りました。今回は参加者から多くの意見が出て非常に活気があったとの感想が多かったです。やはりみなさんAPI好きなんですね。RESTの話になった時は熱い議論が繰り広げられていました。
主催者、参加者の皆様お疲れ様でした!