FinOps hub
概要
FinOps ハブを使用すると費用の削減状況をモニタリングし、可視化することができます。
さらに新しい費用の最適化の提案もあり、基本的にはGoogle Cloudの利用状況に応じた費用削減に重点を置いた機能となっております。
機能
下記に箇条書きで、大まかな機能についてまとめます。
- 費用の削減状況のモニタリングと報告機能
- 提案された新しい費用最適化の機会に基づく最適化目標の設定
- 費用削減と最適化の機会が1つのダッシュボードで表示
- Cloud BillingとRecommenderによる使用状況のダッシュボード自動生成
- アイドル状態のリソースの無効化による費用削減の提案
- インスタンスのサイズ適正化によるコスト効率の向上提案
- 確約利用割引（CUD）の購入による長期的な費用削減提案
- 最適化達成状況を反映するハブ全体の指標
- 費用削済みやFinOpsの改善に繋がる新たな機会の特定支援
Recommenderと統合して、費用に関する推奨事項をダッシュボードで確認できるなどの強みがありますね。
必要な権限
次からは、実際に画面を確認していきたいと思いますが、その際に操作に必要な権限を一通りまとめてみます。
下記の権限は、Billing Adminロールがあれば事足りつかと思いますが、組織で最小権限の原則などを採用している場合には、さらにロールを絞らなければなりません。
- billing.accounts.get
- billing.accounts.getSpendingInformation
- recommender.costRecommendations.summarizeAll
- recommender.costRecommendations.listAll
- billing.finOpsBenchmarkInformation.get
- billing.finOpsHealthInformation.get
実際の画面
実際に、コンソールからFinOps hubを見てみます。
全ての機能を詳細に解説すると記事が長くなってしまうので、今回は概要程度の紹介をさせていただきます。
- 検索窓から[課金]を検索し、2番目に出てきた[課金]を押下します。
- 通常の契約の場合、そのままBillingコンソールへ遷移します。
- 請求代行サービス（リセラー）を利用の場合には、[リンクされた請求アカウントへ移動]を押下し、遷移します。
- コンソールに移動後、概要ページの右側にFinOps hubが確認できるので、[FinOps hub の詳細の表示]を押下します。
- ダッシュボードには、現在の費用の最適化の概要とGoogle Cloud が推奨する最適化の概要などが表示されます。
- 最適化の概要（Optimization summary）
- 現在の費用節約の結果と推奨事項、さらなる最適化案による追加節約の可能性を示す情報です。内容としては、先月の実際の費用削減額、使える推奨最適化案の数、追加最適化実施による月間の削減見込みが含まれています。
- 削減可能な費用
- サービスごとの費用削減についてグラフで可視化ができます。このグラフは、費用最適化の機会をすべて実施した場合に削減可能な総額を関連するサービスごとに示しています。
- 下記の画像では、GCEインスタンスで費用の削減が見込めると、グラフにて表示されています。
- FinOps スコア
- Google Cloud上での費用管理と節約の効果を評価する指標です。このスコアは次の最適化ベストプラクティスの遵守度に基づいています。
- Cloud Billingツールを活用し、費用をモニタリングする。
- アイドル状態のリソース無効化やインスタンスの最適化を実施する。
- 確約利用割引（CUD）やGoogle Cloudが推奨するCUDを積極的に購入する。
- BigQuery Exportの有効化やAPIの使用など、自動化プラクティスを採用する。
- スコアの改善を押下すると、Inform、Optimize、Operateのような3段階に分けて、スコアを向上させるための情報を提供してくれます。
- 上位の推奨事項
- 上位の推奨事項には、費用削減額の上位10件の推奨事項が表示されます。各推奨事項には、1か月の削減見込みや関連するサービス、推奨事項の概要が表示されます。
- 表示されている推奨事項を押下すると使用していないが、費用が発生しているリソースなどを特定してくれます
- 画像は外部固定IPに対する課金が発生していることを教えてくれています。
まとめ
今回は比較的新しい機能であるFinOps hub について概要を解説しました。
実際に触るとそれぞれの機能で確認できることが多いので、Billing コンソールから費用の削減を検討してみてください。
特に、 最後に解説した使用していないリソースが残っている場合の推奨事項は、すぐに費用削減効果が見込めるので確認することをお勧めします。
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