ルートテーブルあたりの最大エントリ上限数が100から1000に増えてました
VPC のドキュメントを眺めていたら、VPC のルートテーブルあたりの最大エントリ数が増加していることに気づいたのでご紹介します。
この update に関するリリースは見た記憶がなく、ドキュメントヒストリーを見ても記載が無かったので、いつから up されていたのか判りませんが、従来の 100
から 1000
に引き上げられたようです。
(デフォルトの上限は 50
ですので、必要に応じて上限緩和申請をしてください)
これまでの常識
これまでルートテーブルあたりのエントリ数といえば、みなさんご存知のとおり 100
でしたので、経路指定が膨らむ大規模なオンプレネットワークとの接続では、以下のような対応が必要でした。
- ルートのエントリ数を 100 以下に調整する
- デフォルトルートを VGW に向ける
後者の場合、オンプレ拠点または(キャリアのサービス次第ですが)キャリア網からインターネットへ抜ける形となります。
今回の update によって、100 を超える経路でも柔軟な指定できるようになった、ということですね。ただし、公式ガイドの記載のとおり、多数のルートエントリはパフォーマンスに影響を与える可能性があるため、むやみやたらに増やすものではない。という点はこれまで同様のようです。
non-propagated routes と propagated routes
表を見て、「おや?」と思ったかもしれませんが、"BGP advertised routes per route table (propagated routes)" は上限値が 100 のままです。
では、non-propagated routes
と propagated routes
の違いは何?ってことですが、これはユーザ拠点側ルータからの BGP 広告によって動的ルート追加をするか否かになります。
ルートテーブル設定の「ルート伝播(Route Propagation)」を有効すると、動的ルート追加が出来ますが、「動的ルート追加できるのは 100 まで」となります。
よって、101 以上の経路を使用する場合、BGP による動的ルート追加は出来ず、静的ルート追加で対応する必要があります。
さいごに
100 を超えるルートテーブルで引っ掛かるケースはそれほど多くないとは思いますが、知っていて損はないかと思います(たぶん。。)
ちょっと小ネタ感はありますが、誰かのお役にたてば幸いです。
以上!大阪オフィスの丸毛(@marumo1981)でした!