【Salesforce】Force.comの開発用にEclipseを導入してみよう

2016.09.23

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はじめに

こんにちは植木和樹@上越妙高オフィスです。SalesforceでVisualforceやAPEX(Javaに似た言語)の開発をするにはいくつかの方法があります。

  • ブラウザの開発者モードを有効にして編集する
  • ブラウザで「開発者コンソール」を利用する
  • 好きなエディタ + Mavenなどのデプロイツールで環境を構築する
  • Force.COM IDE(Eclipse)を利用する

まずはブラウザで開発者モードを使って作業するのがお手軽で良いです。入力補完もそれなりにやってくれるので、お試しで使うには特に不自由なく使えます。しかしgitでのバージョン管理がしたいなー、でも毎回ファイルをダウンロードしてgit commitするのは面倒だなーということで、ローカルに開発環境を整えてみたくなりました。

今回はForce.COM IDEというEclipseプラグインを使った環境を用意してみたいと思います。

Eclipseのインストール

Eclipseのインストールは割愛します。公式サイトからダウンロードしてファイルを展開し、中にあるインストーラー(Eclipse Installer.app)を実行すれば簡単にインストールできるかと思います。

今回はEclipse Neon(4.6.0)を使用しました。インストール時はEclipse IDE for Java Developersを選択してください。Java Developersに含まれているプラグインは下記が参考になります。他に必要なものがあれば適宜追加してください(日本語化とか)。

Force.COM IDEのインストール

EclipseにForce.COM IDEのプラグインをインストールします。手順はSalesforceサイトの"Installation Steps"に書かれている通りです。なおバージョンは Summer ’16 (Force.com IDE v37.0) となっています。

Ecipseを起動し、[Help] - [Install New Software]を選択します。

Available Software の画面が表示されたら[Add]ボタンをクリックします。

20160922_ForceCOM_001

Add Repository dialog の画面が表示されたら、 Name"Force.com IDE"Locationhttps://developer.salesforce.com/media/force-ide/eclipse45 を入力して[OK]します。

20160922_ForceCOM_002

リストアップされたパッケージをすべて選択して[Next]

20160922_ForceCOM_003

確認画面がでてくるので[Next]

20160922_ForceCOM_004

ライセンス確認画面がでてきたら[Finish]

20160922_ForceCOM_005

インストールが始まるのでしばらく待ちます。

20160922_ForceCOM_006

Security Warning の画面がでてくるかもしれないです。「署名されてないコンテンツが含まれてるけど本当にインストール続けてよい?」と聞かれるので[OK]をクリックします。

20160922_ForceCOM_007

Eclipseが再起動を求めてくるので[Yes]をクリックします。

20160922_ForceCOM_008

Eclipseが再起動したら [Window] - [Open Perspective] - [Other][Force.COM]をクリックします。

20160922_ForceCOM_009

文字化け対策

UTF-8で作成したVisualforceページを開くと文字化けしてしまいます。これはEclipseがShift_JISで認識してしまうのが問題のようです。

下記ブログを参考に、[環境設定] - [General] - [Content Types] - [Text] - [XML]を選択し、[File Associations]に *.page*.component を関連付ければOKでした。

Force.COM IDEでできること

Force.COM IDEでできることはリリースノートのまとまっています。

Eclipseでできること

Eclipseによるコーディング支援がもちろん使えます。

  • シンタックスハイライト
  • HTML/CSS/JavaScriptのコード補完
  • git 等でのバージョン管理
  • コードフォーマッティング ([Source] - [Format])

Force.COM IDEのコンテキストメニュー

Force.COMプラグインをインストールすると、"Package Explorer"のフォルダやファイルのコンテキストメニュー(右クリック)に"Force.COM"メニューが追加されます。

20160922_ForceCOM_101

項目からは次のような操作が可能です。

  • Refresh from Server
    • Salesforceのサーバー環境から選択したファイル(またはフォルダ配下のファイル)を取得する
    • ローカルの変更はすべて上書きされるので注意!
  • Save to Server
    • localの選択したファイル(またはフォルダ配下のファイル)をSalesforceのサーバー環境へアップロードする
  • Synchronize with Server
    • サーバー環境とローカルを同期(マージ)する
    • サーバーとローカルで変更が衝突している場合は TEAM Synchronizing パースペクティブが開いて、どちらを採用するか求められる
  • Deploy to Server
    • 主に本番環境へデプロイする時に使用する
    • Save to Serverと同様、ローカルのファイルをサーバーへ保存すると共にテストも実施される
    • テスト結果が基準に達していないとデプロイは失敗する
    • 参考: Force.com IDE | Deploy to ServerとSave to Serverの違い

Force.COM IDEで "できない" こと

・・・あれ? APEXのコード補完(Auto-complete, Intellisense)が使えないとなるとあまり使う意味ない?

まとめ

がんばってインストールしてみたんですが、色々使ってみると機能的にちょっと微妙かも・・・ VisualforceページのタグやAPEXのコードを補完してくれないのは痛いですね。

リリースノートをみるとAPEXのデバッグや、コードカバレッジの結果を表示してくれる機能があるみたいなので「硬い」コードを書くならこの辺の支援はぜひほしいところでので、しばらくこの環境で開発を進めてみたいと思います。

なお補完については Rich Visualforce Editor というプラグインもあるようです。(3年近く更新されていないようですが)

バージョン管理などが不要で、コード補完などの恩恵を受けつつ楽にコーディングしたいなら開発コンソールを使うのが一番良いかもしれません。実際Webベースとは思えないほど良く出来てます。

あと世間的には「Sublime Text 3 with MavensMate」が好評のようなので、そちらも試してみたいと思います。