[レポート]「Instrument Your Serverless Apps for Full Visibility」というセッションに参加しました #TNC304 #AWSreInvent

[レポート]「Instrument Your Serverless Apps for Full Visibility」というセッションに参加しました #TNC304 #AWSreInvent

2025.12.10

こんにちは、クラスメソッド製造ビジネステクノロジー部の田中聖也です。
re:Inventのセッション「Instrument Your Serverless Apps for Full Visibility」に参加しました!
Hands On形式でしたが、講義が1時間ほどあり、その内容が個人的に印象が強かったので、本ブログでは講義の内容をまとめます。実際のAWSサービスを使った検証は別ブログにまとめます。

セッション概要

タイトル

Instrument Your Serverless Apps for Full Visibility
0

概要

This bootcamp is for AWS Partners only. Gain comprehensive visibility across your entire serverless architecture. Learn to monitor AWS Lambda, API Gateway, and supporting services through hands-on exercises. Practice implementing end-to-end observability using CloudWatch and X-Ray for complete application awareness. You must bring your laptop to participate.

サーバーレスアーキテクチャ全体を包括的に可視化する方法を習得します。ハンズオン演習を通じて、AWS Lambda、API Gateway、および関連サービスの監視方法を学びます。さらに、CloudWatchとX-Rayを活用してエンドツーエンドのオブザーバビリティ(可観測性)を実装し、アプリケーション全体の状況を完全に把握する手法を実践します。

スピーカー

  • Emiliano Espinoza Otero, Partner Trainer, AWS
  • Eric Tolentino, Senior Partner Trainer, Amazon Web Services

セッション情報

  • Type: Bootcamp
  • Level: 300 – Advanced
  • Features: Hands-on, Interactive

セッションで学んだこと

オブザーバビリティの重要性

オブザーバビリティの定義と目的

定義

オブザーバビリティとは、メトリクス、ログ、トレースの収集を通じて、システム内で何が起きているかをどれだけ理解できるかを示す指標である。

目的

単なる監視にとどまらず、運用上の卓越性を達成し、ビジネス目標を満たすためにシステムのパフォーマンスを理解することが重要である。

重要な視点

ワークロードが顧客やビジネスにどう貢献しているか」「ビジネスKPI/SLA/SLOは何か」「何をもって『良い』状態とするか」を定義し、計測することに焦点を当てる。

オブザーバビリティの成熟度モデル

AWSでは4段階でオブザーバビリティを定義している。

  1. Foundational(基礎): テレメトリデータの収集。
  2. Intermediate(中級): テレメトリの分析とインサイトの獲得。
  3. Advanced(上級): 相関関係の把握と異常検知。
  4. Proactive(プロアクティブ): 自動化およびプロアクティブな根本原因の特定。

AWSのオブザーバビリティサービス

熟練度を上げていくためにも、ビジネス要件をしっかりと理解して適切なサービスを利用する必要がある。

  • デジタル体験監視: Synthetics, RUM, Internet Monitor。
  • インサイトと分析: Container Insights,Lambda Insights, Logs Insights など。
  • 可視化: Dashboards, Grafana (Managed Service)。
  • オープンソース対応: Prometheus, OpenTelemetry, OpenSearch Service などのマネージドサービスも提供。

モダンアプリケーションの課題

  • マイクロサービスアーキテクチャへの移行は、柔軟性、拡張性、アジリティをもたらす一方で、「大量のデータ」「短命なワークロード」「相関関係の分析の難しさ」といった課題も生み出してしまう。
  • 従来の「リアクティブ(受動的)な監視」では、アラーム発生から原因特定までに混乱やストレスが生じ、解決までに時間がかかるという悪循環(Blissful ignorance から Desperation へのサイクル)に陥る可能性がある。

セッションを受けて感じたこと

このセッション受ける前までモニタリングとの違いをきちんと理解できていませんでした(今、思うと本当に恥ずかしい)
サーバーレスは単に「アプリの開発に専念できる」という開発者目線の「作って終わり」という感覚で取られていましたが、非常に狭い視野で見ていたと実感しました。
ビジネスの成長に追従できるようにシステムのパフォーマンスを常に把握できる状態を初期段階から作りこんでいく必要があると感じました。
また、「マイクロサービス化がいいんだ」と無条件に信じるのではなく、常に何かしらの技術的な制約や課題が課せられていることを常に意識する必要があると感じました。
今回のセッションでサーバーレスを使って、いかにしてビジネス要件を達成するかという視点を得ることができたと感じています。

この記事をシェアする

FacebookHatena blogX

関連記事