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【営業さん必見!】iOS/Androidアプリ開発で事前に合意しておくべき7つのポイント

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こんにちは!おおはしりきたけです。スマートフォンの開発増えてきていますね!毎度言っていますが、プロジェクトの成功はスタート時にほぼ決まると言っても過言ではないと思ってます。今回は受注前に決めておくスマホアプリの開発ということで書かせていただきます。。

1.端末

iOS、Androidといっても端末がたくさんあります。特にAndroidはどのくらい発売されているのか分かりません。。。また、スマートフォンだけかと思ってタブレットは?と聞くと「ついでにタブレットもやりたい」というお客様も多々いらっしゃいます。スマートフォンとタブレットは別物ですのでついでではできません。対象とする端末を明確に決めておきましょう。

■iOSの端末

端末 種別
iPhone iPhone
iPhone 3G
iPhone 4
iPhone 4S
iPhone 5
iPad iPad
iPad 2
新しいiPad
iPodtouch 第1世代
第2世代
第3世代(8GBモデル,第2世代Late 2009)
第3世代(32/64GBモデル)
第4世代
第5世代

■Androidの端末

Androidは多すぎるので、Android端末一覧を参照してください。おそらくこれでも網羅はできていないと思います。

2.OSのバージョン

端末同様にどのOSのバージョンまでを開発の対象とするかを決めておく必要があります。明確に決めずに開発中に新しいOSが発表されることもありますし、OSのバージョンも決めておきましょう。

■iOSのバージョン

バージョン
6.X 6.0
5.X 5.1.1
5.1
5.0.1
5.0
4.X 4.3.5
4.3.4
4.3.3
4.3.2
4.3.1
4.3

■AndroidのOSバージョン

バージョン APIレベル シェア率
4.X Android 4.1 16 1.2%
Android 4.0.3 - 4.0.4 15 20.8%
Android 4.0 - 4.0.2 14 0.1%
3.X Android 3.2 13 1.6%
Android 3.1 12 0.5%
Android 3.0 11
2.X Android 2.3.3 - 2.3.7 10 57.2%
Android 2.3 - 2.3.2 9 0.3%
Android 2.2 8 14%
Android 2.1 7 3.7%

※1.X系は開発対象になることがほとんどないため、表から除外しています。

3.ネットワーク

オフライン、3G、wi-fi、LTEとスマートフォンではネットワークの種類がいくつかあります。何もここまでと思う方もいらっしゃると思いますが、3Gとwi-fiで動きが異なるということも実際あったので、開発対象のアプリがどのネットワークを対象としているのかは明確にしておく必要があります。

4.テスト範囲

端末とOSのバージョンを組み合わせただけで相当数のパターンができます。全ての端末、全てのOSのバージョン、全てのネットワークの組み合わせでのテストは現実的には不可能ですので、開発でのテストの範囲を決めておきましょう。またテスト範囲には、弊社諏訪が書いた記事「Androidの結合テスト」で書いていましたが、どこまでテストを深くやるのかも決めておくべきです。

5.リリース

開発までで終わりなのか?ストアの申請まで行うのか?これにより作業内容が変わってきます。この作業も受注前にグレーになっている事がありえますので、どこまでの作業が必要なのかを明確に決めておきましょう。プロビジョニングは?お客さんのデベロッパーライセンスを使うのか?ストアの登録も画像は用意してもらえるのか?ストア公開用のテキスト含め全て受注側でやるのかでも作業量が異なりますので、細かく確認しておきましょう。塵も積もれば何とやらですので、ここはしっかり決めておくポイントです。

6.作業分担

デザインは別会社やサーバーサイドは別会社ということはよくあります。デザインの場合提供してもらうべき素材の種類、提供形態、サーバーサイドであれば通信方式や想定されるAPIの種類などを意識合わせしておく必要があります。弊社は社内にデザイナーやデザインツールを使えるエンジニアが多数いるため、細かい調整は弊社側でやることもありますが、Androidだと9patchでの提供、iOSではサイズ別の画像などのより具体的に提供方法を最初から決めておくことでグレーな部分をより明確にしておく必要があります。

7.利用技術

iOS/Androidアプリの開発は、ネイティブ以外にもPhoneGap、Titanium、AIRなど様々な技術で開発が可能です。「マルチデバイス対応を考えています!」というお客様は多いです。PhoneGapなどは確かにマルチデバイス対応(動くという意味で)は対応できると思いますが、ネイディブで出来る事がそのままできるわけではありません。PhoneGapは、Webアプリケーションをラップして実現する方式ですし、TitaniumMobileもネイティブのコードに書き出さるとはいっても、完全にネイティブ同等の速度が出るわけではありませんし、細かい部分で対応できないこともあります。利用技術は作るものに対して適切に決める必要がありますので、とりあえず受注してから決めましょうでは危険です。

まとめ

iOS/Androidアプリの開発は、数百万円という規模のものが多いです。規模が小さい分、万が一発火したら、瞬時に大炎上になりますので勢いだけで受注せず、しっかりと上記のポイントを確認しながら受注しましょう。発注側も上記のポイントを押さえておくことで予算を用意しておくべきか、どれ位使えるかが目安になると思います。「なんでもできます!やってみせます!」という開発会社さんは発注者側からするとやる気もあるし魅力的に見えるかもしれません。。しかし初期費用は安いけど追加開発費用が高くて依頼ができないであったり、安かろう悪かろうアプリができてしまったりという話を度々聞くこともあります。受発注側のお互いが良い開発を進められるように受注前に明確にするべきところは明確にし進めていくことが大切です。受発注という行為は結婚に近いと私は思っております。受発注も結婚も勢いでしちゃダメです。どの開発会社に頼んでいいか分からない!というお客様がいらっしゃったら、お客様の人生設計をしっかり考えている理想のパートナークラスメソッドにお声掛けください。