[iOS 10] 大幅に改良されたマップアプリが、かなり良い
マップアプリは大きく改良されました。
今回の改良では単純な見た目の変更だけではなく、他アプリとの連携等やユーザーのコンテキストを考慮した自由度の拡大により操作の幅が広がっています。
UI刷新による利便性の向上
マップアプリの刷新は単純なUIの変更だけではなく、コンテキストを考慮した操作が可能になったので利便性が向上しました。
これらの操作を実現しているのが画面下からスワイプによって(最大)3段階に可変可能な領域です。
以前のバージョンでは操作中に別の操作がしたくなった場合に操作を中断したり画面遷移が伴いましたが、この可変領域をスワイプして出したり引っ込めたり広げたり閉じたりするだけで、地図を見ながら経路のリストの表示数を増やすことや、経路案内中に近くのガソリンスタンドやレストランを探す、といった操作ができるようになり、ユーザーの行動の幅が広がりました。
インタラクションとして、地図の手前に領域が重なるように出てくることでレイヤー構造が理解しやすく、その領域をスワイプで隠せば元の状態に戻れることが容易に想起できるデザインになっています。
また、1段階目、2段階目の状態では背後にある地図を操作できる点が自由度が高く融通が利いています。
このスワイプ領域は重なって表示できるようになっており、一つを閉じてもその前に表示していた領域が状態保持されており、うまい具合に整合性が保たれているようです。
iOSのデザインガイドラインに従う場合、ドリルダウン等の線形・リニア構造の遷移や階層・ツリー構造の遷移には強いですが、放射状・ネットワーク構造の遷移には弱い印象がありますが、このスワイプ領域によって弱かった部分が補強されています。
UIのギミックがよくできています
ステータスバーのぼかし
よく見ると、ステータスバーにぼかし効果が使用されています。 これは他のアプリではあまり見られない実装であり、頑張っている感があるそうです。(弊社開発者談)
さりげない天気(&気温)表示が表示地域によって変化する
画面右下付近にさりげなく天気と気温が表示されています。 しかも、この表示は位置の移動に伴ってさりげなく変化します。
ちょっとまだ残念な点
ダブルタップからのドラッグによるズームイン/アウトがない
Google Mapアプリではダブルタップした状態からドラッグすることで、片手での操作でもズームイン/アウトすることができます。 この機能は非常に役に立つので、有ると無いでは使い勝手に大きな差を生じます。
日本の交通機関検索はまだ利用できない
日本での交通機関検索はまだ利用できないようです。 現時点では利用しようとすると経路Appの起動を促されるようになっています。 ただし、ご安心ください。10月からは利用できるようです。
まとめ
アップルのマップアプリの歴史で忘れられない思い出は、iOS 6でGoogle マップとの決別を果たした結果生まれた「パチンコガンダム駅」や新次元現実湾曲マップで巻き起こった衝撃でしょう。
こういった事故により強い批判を浴びてきたアップルのマップアプリですが、それらを払拭するべく今回のアップデートでは気合いが感じられます。