[アップデート] Amazon Lightsail インスタンスのネットワークタイプで「IPv6 のみ」が追加され、2024 年 5 月からの料金値上げについても発表されました
いわさです。
もうすぐ、AWS の IPv4 有料化が迫っていますね。
様々な AWS リソースやサービスでパブリック IPv4 アドレスについて料金が発生するようになるのですが、実は Amazon Lightsail についてはまだ続報を待っている状態でした。
Amazon Lightsail では、これまでも IPv6 がサポートされていたのですが、IPv4 と IPv6 のどちらもサポートするデュアルスタックというネットワークタイプでした。
しかし、今朝ついてにこのあたりの情報が更新されました。
まず次のアップデートアナウンスがありました。
Amazon Lightsail で IPv6 のみのインスタンスが作成出来るようになりました。
また、今回は上記アップデートだけでなく、将来的な Lightsail の値上げについても実は発表されています。
今回は新しく使えるようになった IPv6 のみのネットワークタイプと料金改訂情報について紹介します。
「IPv6」のみネットワークタイプ
まずは通常どおりインスタンスを新しく作ってみます。
インスタンスプランの選択時にネットワークタイプを選択出来るようになっています。
ここでは「デュアルスタック」と「IPv6 のみ」が選択出来るようになっていますね。
デュアルスタックは IPv4 と IPv6 がどちらも割り当てられるタイプで従来のものです。
料金はこれまでと同様ですが、$3.5 からとなっています。
一方で、IPv6 のみの場合はその名の通りですがパブリック IPv4 アドレスが割り当てされません。
また、本日時点では一部の機能はネットワークタイプ IPv6 のみを選択すると使えなくなります。これらは実際に移行するとなると、結構厳しいと思いますので早期に解消されるのではないかと予想しています。
料金は本日時点でデュアルスタックと同じです。
さらに注意点として、どの設計図(ブループリント)でも IPv6 のみを選択出来るわけではありません。
例えば Lightsail よく使われる WordPress セットアップ済みのイメージだと次のようにデュアルスタックのみ選択可能です。
どのイメージが使えるのかどうかは公式ドキュメントの英語版ページに記載されていました。
IPv6 で作成してみた
実際に作成してみるとパブリック IPv4 が割り当てられていないことが確認出来ます。
ただしプライベート IPv4 については割り当てされています。
また、本日時点の制限事項でもあったブラウザベースの SSH 接続は次のように使用出来ない状態でした。
IPv6 のみからデュアルスタックに切り替えたい場合ですが、切り替え機能はありません。
Lightsail ではスナップショットから新規インスタンスを作成する方法でインスタンスサイズの変更などを行います。同様の方法でネットワークタイプの変更が必要です。
デュアルスタックの値上げ
今回の IPv6 のみの登場にあわせて料金改訂が発表されています。
本日時点の公式の Lightsail 料金ページでは、IPv4 と IPv6 で料金表が分かれて表示されているのですが同じ料金が表示されています。
しかしそこには次の注記がされています。
Revised prices for plans that include a public IPv4 address will be effective starting May 1, 2024. To learn more, please read this blog post.
2024 年 5 月 1 日からデュアルスタックの料金が改訂されるということですね。
上記で言及されているブログ記事は以下です。
2024 年 5 月 1 日以降も IPv6 のみについては料金は同じです。
デュアルスタックについては料金が値上げされます。
例えば Linux の 0.5 GB だと現在は $3.50 ですが、改訂後は $5.00 となります。
値上げを許容して IPv4 を使い続けるか、IPv6 のみへ移行するか検討しましょう。
さいごに
本日は Amazon Lightsail インスタンスのネットワークタイプで「IPv6 のみ」が追加されたので実際に作成方法などを確認してみました。
また、2024 年 5 月からの料金値上げについても発表されていたのでこちらの内容も確認しました。
IPv4 の値上げについては既に他のところで議論され尽くされている感じがするのでまぁそうかという感じな気がしますが、現状だと IPv6 に移行することによって使えなくなる機能があるなどが少し気になりますね。
2024 年 5 月よりも前に解消されると良いのですが。