サービスの「価値」ってなんだろう
お料理大好きかめです。
独身時代は、スパイスからカレーを作ったり、鶏ガラからだしを取ってみたり…と色々やってましたが、結婚してからのご飯作りは 15 分前後でできるちょっぱやメニューが多くなりました。
というのも、私の旦那様は、お腹がすくと胃が痛くなってしまうので、なるべく待たせずにご飯を用意したいなと思ったからです。
さて、今回はサービスの「価値」とはなんぞや?というところについて、私が好きな ITIL(Information Technology Infrastructure Library) をベースに考えてみたいと思います。
ITIL とは?
過去に弊社ブログ 【社内勉強会】クラメソでのITILの取り組みについて語ってみた | DevelopersIO でも紹介されていますが、簡単に言うと、英国政府が主導し、色んな会社の人が集まって、より良いサービスを提供するためには、こんなことすると良さそうだ!という考え方や仕組みなどをまとめたものです。
私の前職の上司が日本に ITIL を輸入した先駆者たちの1人だったので、機会と元上司の了解があれば、 ITIL が生まれた背景などについて、元上司が現地で聞いてきた生の声をブログにしてみたいと思います。
サービスの「価値」とは?
お客様に価値あるサービスを提供する
色々なところでよく見聞きする文章ですね。
ちなみに、皆さんは、サービスの「価値」ってなんだと思いますか?
十人十色の答えになりそうなので、機会があったら色々な方の答えを聞いてみたいのですが、 ITIL では、サービスの「価値」のことを「有用性」と「保証」と表現しています。
「有用性」と「保証」
有用性とは?
皆さんも普段、色々なサービスを利用されていると思うのですが、その際に何か目的を持ってサービスを利用されていませんか?
例:食事をするために飲食店を利用する
ITIL では、サービスが利用するお客様の目的に適していることを「有用性」と表現しています。
保証とは?
下図のような状況の時、皆さんは A さんにどちらのレストランをおすすめしますか?
おそらく、レストラン 2 をおすすめした方が多いのではないでしょうか?
お腹が空くと胃が痛くなっちゃう A さんにとって、どんなに美味しくても料理が出てこないこともあるレストラン 1 は辛いですよね。
逆に、注文したら必ず速攻で料理が出てくるレストラン 2 なら安心して利用できそうですね。
ITIL では、サービスがお客様の利用に適していることを「保証」と表現しています。
改めて、サービスの価値とは?
サービスを利用する人にとって、目的に適していて、ちゃんと使えること
これが ITIL でいうところの価値です。
価値を提供するためには、
サービスを提供する相手が誰か?(どんな人で目的は何?どういう状態なら使えると思ってもらえる?)
というのがとても重要だと、私は考えます。
今携わっているサービスやプロダクトのお客様がどんな人で何を目的としていて、どんな状態なら使えると思っていただけるかをより具体的にイメージできて、かつ、実際のお客様の考えと合致していること、ここがうまくいってないとお客様の期待とすれ違いが起きて、選ばれないサービスになってしまうと思います。
余談:自分が好きなものをおすすめするときが一番危険な気がする
このブログを書いたきっかけとして、私は、自分が好きなものをおすすめする時に、よさを伝えたいあまりに相手の目的に適しているかやちゃんと使えると思ってもらえるかという配慮が欠けてしまうことがあるなーと思うことがありました。
なんというか、「何これすげー!超便利!ちょっとあなたも使ってみてよ!」とハイになってしまう感じです。
なるべく、自分がいいと思ったところを伝えて、使う使わないの選択は相手に任せる(ただし、選んでもらえるよう魅力は全力で伝える!)ように心がけてはいるのですが、自分が良いと思った時ほど、視野が狭くなるというか、同じ感動を伝えたい!と夢中になってしまうようです ^^;
相手の価値観や感想が同じとは限らないですもんね。
対お客様はもちろんですが、友人や同僚に対しても、自分が好きなサービスは、相手にとって「価値」があるものなのかをしっかりと考えて、その上で押しつけにならない(けど選ばれる)ような提案をしていきたいと思った今日この頃です。