
Jamf で Apple アカウントを追加できないよう制御してみた
はじめに
立神です。Jamf で管理しているデバイスにおいて、業務利用とは無関係な個人の Apple アカウントでサインインされてしまうと、会社デバイスに個人データが紐付いてしまう、アクティベーションロックがかかってしまう(監視対象デバイスでは MDM 経由で解除可能なケースもあります)などのリスクがあります。
今回は、構成プロファイルとスマートデバイスグループを組み合わせて、Apple アカウントを追加・変更できないように制御する方法を紹介します。
ゴール
本記事で実現する挙動は以下の通りです。
- 一度サインインした後は、サインアウトおよびアカウントの変更ができない
検証環境
- Jamf Pro バージョン:11.27.1
- iPad (iPadOS 26.3.1)
- Apple Business (AB) で Jamf Pro に登録済み
手順
1. 事前登録 (PreStage Enrollment) で Apple アカウントの設定をスキップ
今回は Apple アカウントにサインインする前の挙動を確認するために、セットアップ時にサインインしないよう、スキップする設定を入れました。

なお、最初から指定のアカウントでサインインしても、以降の設定には影響しません。
誤って個人のアカウントでサインインしてしまうと、アカウントの変更ができなくなりますので注意が必要です。
2. アカウント制限の構成プロファイルを作成
アカウントの設定変更を制限する構成プロファイルを作成します。なお、本制限は監視対象(Supervised)デバイスでのみ機能します。
新規ボタンより作成を開始し、名称には任意の名前を入力します。
ペイロードから「制限」→「機能」を選択し、「アカウント設定の変更」で「制限」を選択します。

3. 構成プロファイルを全デバイスに適用
この構成プロファイルをデバイスに適用する必要があります。
構成プロファイルの Scope より、ターゲットモバイルデバイスですべてのデバイスを選択します。
ここまで完了したら保存をクリックします。

4. デバイスをセットアップして動作確認
想定通り Apple アカウントへのサインインがブロックされるか確認します。
iPad を用意し設定を開くと、Apple アカウントの部分がグレーアウトしてサインインできなくなっていることが確認できます。

会社管理下のアカウントにはサインインさせたい
このままでは、会社のアカウントにもサインインできなくなってしまいます。
そのため、未サインインのデバイスは設定を適用しないよう、除外する必要があります。
5. スマートデバイスグループを作成
スマートデバイスグループを作成して Apple アカウントにサインインしていないデバイスを抽出します。
新規ボタンをクリックして作成を開始し、表示名には任意の名前を入力します。
「クライテリア」のタブに移動し、抽出の判定条件を設定します。
Apple アカウントにサインインしているかどうかを判別するクライテリアは iTunes Store アカウント です。
今回はサインインしていないアカウントなので、オペレータに is not を指定し、値に Active を指定します。
なお、オペレータに is を指定して、値に Not Active を指定するのと同様の挙動になります。
設定が完了したら保存ボタンをクリックします。

6. 構成プロファイルの Scope で除外を設定
作成したスマートデバイスグループを、構成プロファイルの適用外に設定します。
先ほど作成した構成プロファイルの編集ボタンをクリックし、Scope タブに移動します。
構成プロファイルの Scope から除外を選択し、追加ボタンをクリックします。
デフォルトでは「モバイルデバイス」が選択されているため、「モバイルデバイスグループ」をクリックします。
作成したスマートデバイスグループを探し、追加ボタンをクリックします。
完了ボタンをクリックします。

画像のようになっていることを確認し、右下の保存ボタンをクリックします。
7. サインインできることを確認
iPad を再度確認すると、グレーアウトしていた部分が選択できるようになっています。

タップして Apple アカウントにサインインします。
8. サインイン後、アカウント変更が不可になることを確認
サインイン直後は制限が適用されていませんが、インベントリ更新のタイミングで再びグレーアウトし、変更ができなくなります。

以上で設定は完了です。
注意点
前述の通り、すでに個人アカウントにサインインしている場合、サインアウトも実行できないため注意が必要です。
その場合は、構成プロファイルの除外設定に個別で対象デバイスを追加する必要があります。
また、サインイン直後は制限が適用されません。インベントリ更新を待つか、管理者が手動で更新する必要があります。
Mac での設定について
今回はモバイルデバイスを対象に設定を適用しました。
Mac についても同様に制限をすることが可能です。
構成プロファイルから「制限」のペイロードを選択し、システム設定でインターネットアカウントの変更を許可のチェックを外します。

この構成プロファイルを適用すると、アカウントのサインイン / サインアウトができなくなることが確認できます。
適用前

適用後

サインイン後

おわりに
今回は、Jamf Pro の構成プロファイルとスマートデバイスグループを組み合わせて、Apple アカウントのサインイン後にアカウント変更を制御する方法を紹介しました。
業務利用デバイスに個人アカウントが紐付くリスクを抑えつつ、会社管理下のアカウントには問題なくサインインできる運用を実現できます。
ぜひ活用してみてください。
参考資料
モバイルデバイス構成プロファイル • Jamf Pro ドキュメント 11.27.0 • Jamf Learning Hub
デバイスの制限 • Jamf Now ドキュメント • Jamf Learning Hub
コンピュータ構成プロファイル • Jamf Pro ドキュメント 11.27.0 • Jamf Learning Hub
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