
Kiro個人プランの超過課金がアドオンクレジット(前払い制)に変更されたので確認してみた
はじめに
2026年7月1日、Kiroの個人プラン向け超過課金モデルが変更されました。
従来の後払い従量課金(Pay-as-you-go overage)が廃止され、前払いのアドオンクレジット購入制に置き換わっています。対象は個人プラン(Pro / Pro+ / Pro Max / Power)です。
Kiroの個人契約はAWS請求ではなく、Stripe経由のクレジットカード決済です。

旧モデルと新モデルの比較
| 項目 | 旧(Pay-as-you-go overage) | 新(Add-on credits) |
|---|---|---|
| 課金方式 | 後払い(月末に実使用分請求) | 前払い(購入時即時課金) |
| 有効化方法 | Settingsでoverageをオンにする | Kiroポータルでパック購入 |
| 単価 | $0.04/credit | $0.04/credit |
| 上限 | なし(オンにすると上限なし) | 最大5パック($500相当) |
| 繰り越し | なし(月次の利用量に応じて後払い請求) | 購入日から12か月有効(月をまたいで繰り越し可能) |
| 消費順序 | プランクレジット → overage | プランクレジット → アドオン(有効期限が早い順) |
| クレジット切れ時 | 自動的にoverageとして加算 | クレジットを消費する操作ができなくなる(追加購入またはプランクレジットの翌月付与まで) |
単価は$0.04/creditで変わっていません。大きな違いは、クレジットを使い切った時の挙動です。旧モデルでは自動的に超過課金が積み上がりましたが、新モデルではクレジットを消費する操作ができなくなり、継続するにはアドオンクレジットを自分で購入する必要があります。
アドオンクレジットの仕様
- 1クレジットあたり$0.04、購入時に即時課金(Stripe経由)
- パックサイズは$5(125クレジット)から$100まで
- 同時に最大5パックまで保持可能
- 有効期限は購入日から12か月。未使用分は月をまたいで繰り越し
- 有効期限が早いパックから消費される
- Freeティアではアドオンクレジットを購入できない
購入手順の詳細は上記の公式ドキュメントを参照してください。
プラン選択への影響
アドオンクレジットの単価は$0.04/creditです。一方、各プランの付帯クレジット換算単価は$0.02/credit(月額 ÷ 付帯クレジット数)です。アドオンクレジットはプラン付帯の倍額になるため、毎月の超過量が損益分岐点を超える場合は上位プランへのアップグレードが引き続き有利です。
損益分岐点の計算自体は変わりません。以前の記事で試算した分岐点(Pro→Pro+: 1,500 / Pro+→Pro Max: 3,500 / Pro Max→Power: 7,500クレジット)は、そのまま有効です。
新モデルでは超過時に自動課金されず、自分でアドオンクレジットを購入する行動が必要になります。毎月安定して超過し分岐点を超えるなら、プランアップグレードが合理的です。超過が散発的な月のみであれば、都度購入して12か月の繰り越しを活用する運用が向いています。
また、IAM Identity Center経由でKiroを利用する場合はエンタープライズ扱いとなり、従来通りのPay-per-use overage(後払い・AWS請求統合)が継続します。非Organizations環境やOrganizationsのメンバーアカウントでもIAM Identity Centerの設定は可能なため、AWS請求への統合やAWS料金クレジットの適用を重視する場合は検討の価値があります。
まとめ
予期せぬ超過課金が自動的に積み上がるリスクがなくなり、必要なときだけ前払いでクレジットを追加できるようになりました。毎月の超過量が損益分岐点を超えるほど安定して発生する場合は上位プランへのアップグレードを、超過が散発的または分岐点未満であれば12か月繰り越し可能なアドオンクレジットの都度購入を検討してください。











