学習する方法を学習する
こんにちわ。従業員体験( EX )の向上がミッションのエンジニアリング統括室に所属しているてぃーびーです。
変化が激しい昨今。多くの仕事において新しいことを学習し続ける必要があります。
このような状況の中、学習の質と速度が重要になってきます。
そこで、「学習する方法を学習すること」についてまとめます。
成人学習の特徴
前提として、小中学校などで行われる子供教育(ペダゴジー)と成人を対象として行われる成人学習(アンドラゴジー)は特徴が異なります。
成人学習においては以下がポイントになります。
- 自己概念 - 必要な物を自分で考え、探し、自ら学ぶ。学習を自己管理する
- 経験 - 過去の経験値が新たな学習の土台になる
- 必要な前提(レディネス) - 業務上の役割、立場
- 方向づけ - 現実の問題を解決するためのもの
- 動機付け - 内発的な動機。自分自身が行いたいこと
自分が何をしたいのか?
自発的な学習を行うためには、自分がどのような方向に進みたいのかを把握する必要があります。
そのためには、自己の価値観、強みなどを把握する必要があるでしょう。
自分がやっていきたいと思えることがあるからこそ、内発的な動機を持って学習に向き合うことができます。
なお、自分が進みたい方向は必ずしも壮大な夢や目的である必要はありません。
例えば、ウェブエンジニアリングの分野をひたすら掘り下げたい、という好奇心でも構いません。
学ぶ対象を把握する
学ぶ方向性、理由が整理できたら、次は「何を学ぶか?」です。
例えば、
- ウェブ領域でのアプリケーション開発を極める
- エンジニアリングマネージャーを極める
のどちらを目指すかで必要となる学習対象は変わっていきます。
自分の目指す方向ではどのような知識、スキルが必要になるのか?
それはハードスキルなのか、ソフトスキルなのか?
などを調べ、把握していきます。
既存の職種であれば、本・ウェブ・上級者などからの情報によって学ぶ必要のある対象は見つかりやすいでしょう。
日本には先駆者がいないが、海外では見本がいる場合は海外文献を漁ることになるでしょう。
どこを探しても先駆者がいない領域においては自ら考えていくことになります。
学ぶ方法
練習としての実践
成人の学習はできるだけ実践に近いほうが身につけやすくなります。
実戦形式での学習が可能な場合は、できるだけ実戦形式にしましょう。
また、実践機会が得にくい場合は、擬似的な実践環境を作ることができないか検討しましょう。
例えば、マネジメントの現場で発生する問題は実際に担当しないと経験することが難しい面があります。
一方で、社内のタスクフォースや社外のコミュニティなどでリーダーとして動き機会を得ればマネージャーに近い経験をする場を得ることができます。
習得後の実践
元々実際に使うために身につけることが主目的になるため、学んだらすぐに実践で試せると理想です。
その意味で、「このあとすぐに必要になるが、今の時点ではまだできないこと」にフォーカスして学習するのが有効です。
ストレッチな目標を持つことは、その意味で良い学習機会になります。今の自分では成し遂げることのできない目標をおいた場合、必然的に自らが新たな知識、スキルを身に着け、それを実践で発揮しなくては成果に結びつかないためです。
例えば、私が前職で評価制度の設計、運用を引き継ぐことが決まった際に、急いで制度関連の書籍を複数買いあさり、社外の評価制度の関係者から情報を集め、実際に現場の業務に向き合うことでキャッチアップしていきました。
教える
人に教えると知識が整理されます。曖昧だった点を明確にしていかなければ、人に教えることができません。
そのため、
- 人に直接教える
- ブログを通して読者に教える
- 登壇を通して参加者に教える
などは学習効果を高めます。
協同学習
学習のコミュニティを作る
同一分野を学んでいる社内外の人たちとつながると、
- 相手から教えてもらう
- 相手に教える
などが自然に発生し、一人で学習するよりも広い知識を素早く獲得しやすくなります。
関係性は様々なあります。
- フラットにやりとりする相手
- 師匠
- 弟子
- コーチ
それぞれにそれぞれの良さがあるでしょう。
まとめ
「学習する方法を学習すること」についてまとめました。
学習の方法というと個別の学習Tipsを連想しそうですが、むしろ肝は自己理解と自身の動機を知ることです。
よく、義務感で学習する人と楽しんで学習する人の対比の話題を目にします。成人学習において楽しんで学習できる状態をいかに自分で作ることができるか、という話です。