Looker Studioで新しいグラフ『タイムライン』が利用できるようになりました。
先日2024年04月25日に更新されたLooker Studioのリリースノートにて、新しい可視化オプション「タイムラインチャート」が利用出来る旨がアナウンスされていました。
タイムラインチャートを使うと、イベントグループ間の関係を視覚化し、これらのイベントが起こったタイムスパンを比較することができるようになります。
当エントリではこの「タイムライン」チャートについて、必要な要件を確認し、実践データを使って可視化してみるところまでを紹介したいと思います。
目次
必要条件
タイムラインチャート作成には以下の情報が必要です。
- 行ラベル:各行のラベル文字。
文字列型
のディメンション
として指定。 - 開始日: タイムラインの開始日付。
日付型
のディメンション
として指定。 - 終了日: タイムラインの終了日付。
日付型
のディメンション
として指定。
取り得るバリエーションとしては以下のものが可能です。
- 終了時間フィールドを使用しない場合は、期間フィールドが必要
- タイムライン・チャートの長さを秒、分、時、日、月、または年で指定する数値型ディメンジョンとして用意
- 終了時間フィールドと期間フィールドの両方を同時に使用することは出来ない
- 例). Durationフィールドを使用している時にEnd timeフィールドを設定すると、既存のDuration設定はクリアされる
- Timelineチャートに追加のコンテキストを追加するために設定できるオプションのフィールドは他にもある
- 詳しくはXXXを参照
その他タイムラインチャートに関するポイントは以下の通り。
- 値に対応する行ラベルや開始時間がない場合、その値はTimelineチャートに表示されない
- 開始時間、終了時間、期間が無効な場合(または指定された期間が未来の日付を計算した場合)、Timelineチャートはエラーとなる
- 終了時間フィールドと継続時間フィールドの両方が指定された場合、Timelineチャートは終了時間フィールドを使用し、継続時間フィールドを無視する
Looker Studio: タイムラインチャート実践
まずはシンプルなタイムラインチャートの作成を試してみましょう。手っ取り早く実装を試すために、Googleスプレッドシートで以下のようなデータを用意してみました。最後の行の在籍年(終了)は現時点での"予定"を入れています。(細かい年月日の数字についてはざっくりなので多めに見てくださいm(_ _)m)
Looker Studioのメニューから[作成]→[データソース]を選択。
データソースのConnectorで[Googleスプレッドシート]を選択。
参照させたいファイル名とシート名をそれぞれ指定。ここでデータソースそのものの名前も設定しておきます。
データの定義もそれぞれ以下の形でそのまま活用します。
ここもそのまま[レポートに追加]を選択。
レポート作成画面に遷移。初期表示されているグラフは一旦削除してしまって構いません。
[グラフを追加]ボタンから[タイムライン]を選択。
[行ラベル]に文字列データである『球団名(地域)』、[開始日時(開始)]に『在籍年(開始)』、[開始日時(終了)]に『在籍年(終了)』をそれぞれ指定。すると以下のようなタイムラインチャートが表示されるようになりました。
もう少し細かい表示タイプも試してみます。新しいデータ列として『在籍年数』という数字項目を追加しました。算出にはDATEDIF関数を用いています。
データの情報を更新し、『在籍年数』が追加されていることを確認。
アップデートしたデータを活用する形で(一旦グラフを削除→再作成で臨みました)以下の項目をそれぞれ指定。すると以下のような表現方式を持つタイムラインチャートが表示されるようになりました。この辺までいくとより実用的な形でのグラフとなる気がします。
- 行ラベル:『在籍年数』(数値項目)
- バーラベル:『球団名(地域)』(文字列項目)
- 開始日時(開始):『在籍年(開始)』(日付項目)
- 開始日時(終了):『在籍年(終了)』(日付項目)
その他、Looker Studioにおけるタイムラインチャートの設定詳細は公式ドキュメントをご参照ください。
まとめ
という訳で、Looker Studioにおける新しいグラフ表現方式である『タイムラインチャート』に関する実践内容の紹介でした。Looker Studioで新しい表現方法が1つ増えたのは勿論ですが、やはりこの手軽さでデータの可視化を試せるLooker Studioは良いですね。既存の可視化方式も多数利用可能なものがあるので、どこかで一度Looker Studioの可視化及び可視化に至るまでのステップを踏んだ実践手法を紹介出来れば...と思いました。