Amazon 製ゲームエンジン「Amazon Lumberyard」をインストールしてみよう!
Amazon Lumberyard とは
Amazon Lumberyard (以下 Lumberyard) は、ハイクオリティな3Dゲームを開発するためのツールです。ゲームのエンジンは Crytek社 の「CryEngine」をベースにしています。バックエンドに AWS の各種サービスを使用する制約はありますが、 完全無料 で提供されています。
以下は Lumberyard の概要が書かれている日本語の紹介記事です。
- Amazonが無料ゲームエンジン“Lumberyard”を発表。CryEngineベースのグラフィック技術を持ち、AWSやTwitchとも連携 - ファミ通.com
- Amazon、無料ゲームエンジン「Lumberyard」を正式発表。ロイヤリティやサブスクリプション一切無し、Crytek社の「CryEngine」ベースに | AUTOMATON
- Amazonが高品質な無料ゲームエンジン「Lumberyard」を正式アナウンス、ベータ版と多数のサンプルもリリース « doope! 国内外のゲーム情報総合サイト
本記事では事始めということで、Lumberyard のインストール手順について解説します。
システム要件
Lumberyard をインストールするには、次のような性能のマシンが必要です。
- OS : Windows 7 以上 (64-bit)
- メモリ : 8GB RAM 以上
- CPU : Intel Quad-Core (I 2300), AMD Octo-Core (FX810) 以上
- グラボ : NVIDIA GeForce 660Ti, Radeon HD790 以上
- 容量 : 8GB 以上
ドキュメントにはディスク容量は 8GB 以上と書かれていますが Zip を解凍すると 40GB 程度になリます。 容量に余裕を持たせておくようにしましょう。
また、次のソフトウェアが必要になるため事前にインストールしておきます。
- Visual C++ 再頒布可能パッケージ for Visual Studio 2013
- Visual Studio 2013 [Community/Pro/Ultimate] with update 4
Amazon.com アカウント
Lumberyard を利用するには、Amazon.com アカウントが必要です。AWS でも Amazon.co.jp でもなく Amazon.com です。アカウントを持っていない場合は作成しておきましょう。
Lumberyard のインストール
まずは以下のページから Lumberyard のインストーラをダウンロードしましょう。10GB 近くあるので、高速なネットワーク環境で行うようにしましょう。
ダウンロードした Zip ファイルを解凍します。フォルダ名を Lumberyard
に変更したのち、Cドライブ直下に移動します。
最終的に C:\Lumberyard
となれば OK です。C:\Program Files\Lumberyard
ではない点に注意してください。フォルダ名にスペースが入ると動作しないらしいです。スペースが入らない場所であればどこでも良いと思われます。
Lumberyard の起動
Lumberyard
フォルダの中にある LumberyardLauncher.bat
を実行しましょう。
はじめに「Get started」画面が表示されます。この画面では Lumberyard のインストール先の検証と、Lumberyard で行いたい作業が行える環境かどうかを検証します。
ここでは、次の2つを選択します。
- Run the game
- Run the Lumberyard Editor and tools
次に、必要なソフトウェアがインストールされているかチェックする画面が表示されます。
インストールされていない場合は、赤く表示されます。「Install it」と表示されている場合はその場ですぐインストール可能、「Get it」と表示されている場合はインストールページを開くことができます *1。
一部 Optional なソフトウェアもありますが、全てインストールすると下図のようになります。
次に、連携ツールのプラグインを選択する画面です。今回は何も選択しません。
最後にサマリー画面が表示されるので、設定した項目を再確認しましょう。問題なければ、画面右上の「Launch editor」ボタンををクリックし、いよいよ起動です!
ビーバーみたいなキャラクター、シュールでかわいいですね。
初回起動時は画面が表示されるまで、少し時間がかかります。また「Asset Processor」というアプリケーションも同時に起動します。こちらはゲーム開発に必要なアセットファイルを自動的にダウンロードするアプリケーションです。自動で次々とアセットをダウンロードしてくれます。詳しくは [こちら] (https://docs.aws.amazon.com/lumberyard/latest/userguide/asset-pipeline-processor.html) をご参照ください。
はじめに起動したときは、Amazon.com アカウントへのログインが求められます。
スタートラインに立てました!
まとめ
以上、ひとまず Lumberyard のインストールまでの手順でした。ちなみに、私は Visual Studio も入れていなかったので、必要なソフトのインストールの時間がかなりかかってしまいました…。ダウンロードもインストールもそこそこ時間がかかるので、お時間の許すときにお試しください。
また、スピーディにゲーム開発を行う場合は、それなりのマシンスペックがもちろん必要になります。本格的に開発を行う場合は、ハイスペックのマシンを用意するようにしましょう。
これからもチュートリアルに沿って、いろいろと試してみたいと思います。改めて見ると、このチュートリアルやっぱり長いです…。が、 これもゲームなのかもしれない ですね。皆さんも一緒に、ミッションをクリアしていきましょう!
参考
- Tutorial: Installing and configuring Lumberyard (PDF)
- Amazon Lumberyard と Twitch の連携を試してみる (Lumberyardセットアップ編) - Qiita