勝手にマーケティング大学でMA(Marketing Automation)ツールの使い所を聞いてきた

世界NO1のCRMプラットフォーム企業、日本最大級の教育NPOやWEBマーケメディアに学ぶデジタルマーケ200%活用術として、Salesforce(Pardot)、ライフネット生命株式会社、ferret、認定NPOカタリバさんが登壇していました。MAはB2B向けだと思われがちですが、そうでない使い方も紹介されているので、ぜひ一読ください。
2018.02.07

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勝手にマーケティング大学「世界NO1のCRMプラットフォーム企業、日本最大級の教育NPOやWEBマーケメディアに学ぶデジタルマーケ200%活用術」に参加してきました。

内容的には、MAをどう活用していくか? が多かったので、そちらにフォーカスして、特に気になったところをご紹介していきます。

登壇者兼目次

  • 株式会社セールスフォース・ドットコム Salesforce - Pardot 担当マネージャー 広瀬 佑貴 氏
  • ライフネット生命株式会社 マーケティング部長 岩田慎一氏
  • WEBマーケティングメディア『ferret』 編集長 飯高 悠太 氏
  • 認定NPOカタリバ ファンドレイジング部 本村もも氏&和氣英一郎氏

Salesforce - Pardot

  • マーケティング界隈では、4枚の名刺をもらったとしても、そのうちの1つしか商談につながらないと言われている
  • MAなどを利用して「つながらなかった」75%を生かすか殺すかで成果は変わってくる
    • 実際に、それを活かしたことで、Salesforceも成長してきた
    • たとえば、名刺獲得後、アポが取れなければ「失注リスト」として、インサイドセールスに戻す。その後、ナーチャリング電話などをして、顧客に戻すことで、失注金額の一部を掘り起こしている。

ライフネット生命株式会社

  • 割と初期からSFを利用開始し、MAにはマルケトを利用している。
  • そもそも、MAツールはB2B向けだと思われがち。
    • でも、保険は利用する時期が決まっているし、保険会社を決定する際には、本人以外の意思も重要となってくる。
    • こう考えると、フローはB2Bと似ているのでは? MA向きだよね!
  • 会社での課題は「あらゆる手段を駆使して、いかにサーチコストを下げるか」だった。
    • サーチコスト、つまり、調べる手間。これを下げる工夫が必要になる。
    • サーチコストは2種類
      • 「保険」固有のサーチコスト(内容の複雑、選択肢の多さ、比較情報の少なさ、etc...)
      • 「会社」固有のサーチコスト(認知度の低さ、信用の無さ、etc...)
  • また、MAは、各チャネルの情報をつなぎ、ワンメッセージに統一できるのがいい
    • そのポイント・タイミングによって、相手がどんな対応を望むか察知し、ピタッと合うものを提供するのが大事
  • MAを利用する際のチームの体制
    • あくまでMA導入は「(チャネルを)横串できるツールができた」という認識をすること。
      • 休眠の掘り起こしは、行いやすくなった
    • 機械化できるようになった、だけなので、「空いた時間での施策検討」に活かす のが大事
      • 施策として出したものも、MAを使って対象数を検証した上で、やる・やらを決める
      • 自動化できるところは自動化した上で、メールの中身を考えたり、別の施策を考える時間にあてるなど、別のことができることこそ重要。
  • Q.MAの肝はシナリオになりがちですが、よかったものでたとえば何がありますか?
    • 保険は年齢=誕生日で料金が変わるので、誕生日がトリガーになる。
      • 検討には長期間かかりがちだけど、締め切り効果はでかかった
      • 「そろそろ誕生日ですが、検討いかがですか?」のようなメッセージを送ったりする
    • または、コンテンツのクリックを測定しながら、ユーザーの行動を想像し、シナリオを作成〜計測したりもする。

ferret

  • リストを腐らせないうちに、いかに相手にアクセスするのが大事だと思っている
    • 顧客のファネル(認知、興味・関心、比較検討、購入など)を見つめるうちに、その移動を促すシナリオを描けると思っている
  • リテンション(既存顧客との関係を維持していく)施策として、コンテンツがどれだけ閲覧されているのか、退会・解約につながる原因は何か、探るために、MAを利用していたりもする
    • たとえば、1週間ログインやアプローチがなかったら、そのユーザにアクセスする(メールを送ってみる)とか
  • MAは手段でなく、その目的を考えるのが大事だと思ってる
    • どのツールもやるまでは面倒くさいけれど、使っていれば慣れるので、慣れが大事だと思って使うべき。
  • (SFとMAを連携するのであれば)数値として、契約数を見るべき!
    • 問い合わせの「質」を、どう上げるか?はSFとpardotだからこそわかる
    • ナーチャリングのメールをする際も、そのお知らせする資料によってシナリオを変えて、問い合わせをどうあげるか考えたりする
    • MAといっても、アナログとの組み合わせも大事で、ログインした状態で、広告ページを見たら、担当に通知を飛ばし、電話させたりもする
    • 資料請求されたら、インサイドセールスが即電話もする
  • マーケティングは地味な作業の繰り返し。
    • ゆうても、すべては1to1、face to faceなので、声の感覚が大事
    • MAに頼るところは頼るけど、肝心なところは人間がやるのが大事だと思っている

APPENFIX

  • (pardotのかた)ホットなリードだけを営業に渡すのは古いと思っている
    • 料金ページを見た人には、ナーチャリングではなく、営業が電話したほうが早いっす
    • つい、MA経由でメールしがちだけど、シンプルに電話するのが良い。
    • その手段が取れない場合に限って、メールに振るほうがいい

認定NPOカタリバ

  • カタリバの活動
    • 「どんな環境に生まれ育っても、未来を生き抜く力を育める社会を」
  • NPOの活動収益を担う寄付等は企業と個人が半々となっている
    • このうち、個人に向けて、MA (SF+マルケト) を利用している。(ツールには、NPO割引適用を活用されているとのこと
    • 1回きりの寄付をいかに、継続させるかが大事
  • SFは、7年前から利用してきた
    • 寄付者はもちろん、ボランティアスタッフやイベントの集客管理も行っている
  • Marketoは、2年前から導入。1年半前ぐらいから本格派。
    • メインはメールの自動配信、CRM施策に活用
    • 1回寄付してくれた方を対象にステップメールを送ったりしている
  • 導入にあたって、手作業には限界があったことがある。
    • 寄付者は、2010年に比べて、2016年には15倍に急増していた。
    • 当時、お礼メールは手作業だったので、1ヶ月遅れになることもあり、到底太刀打ちできなかった。
    • 今は自動メールの上に、引き上げ施策にも利用できている。

ラストメッセージ

  • ぜひ、熊本に寄付を
  • ぜひ、熊本に寄付を
  • ぜひ、熊本に寄付を
  • 寄付しても、確定申告で4割ぐらい帰ってきますよ

ということで、本イベントは、熊本震災のチャリティイベントでもありました。
報道はされていませんが、熊本にはいまだに仮設住宅のかたがいて、昨年、1年の延長が決まったとのことです。ぜひ、ご協力お願いします。