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[レポート] Maximize business impact with Amazon Q Apps: The Volkswagen AI journey に参加してきました! #AIM201 #AWSreInvent
こんにちは! AWS 事業本部オペレーション部の平根です。
re:Invent 2024 の Breakout session「Maximize business impact with Amazon Q Apps: The Volkswagen AI journey」に参加してきましたので内容をご紹介します。
セッション概要
セッションタイトル
AIM201 | Maximize business impact with Amazon Q Apps: The Volkswagen AI journey
説明
フォルクスワーゲンがどのように生成AIを活用して、最適化されたジョブマッチングとキャリア成長を実現しているかを、Amazon Qを通じて発見しましょう。AWSプロダクトマネジメントチームから、Amazon Q Businessの利点やAmazon Q Appsの最新イノベーションについて学びます。その後、フォルクスワーゲンがこれらのツールを活用してジョブロールマッピングプロジェクトを効率化し、数千時間を節約した事例を探ります。フォルクスワーゲン・グループ・オブ・アメリカのシニアディレクターであるマリオ・デュアルテ氏が、フォルクスワーゲンの人事部門が学習エコシステムを構築し、従業員の成長を促進する最初のQ Appに向けた取り組みについて詳しく語ります。このセッションを通じて、Q Appsを活用してチームの生産性エンジンを強化するインスピレーションを得ましょう。
スピーカー
- Nupur Bansal
- Sr. Product Manager - Tech, Amazon Web Services
- Sriram Devanathan
- Dir, Software Dev, App Studio, amazon web services
- Mario Duarte
- Sr. Director, Learning, Training and Development, Volkswagen Group of America
本セッションでは、以下の内容について紹介されていました。
- 一般的な生成 AI の課題
- AWS の生成 AI 基盤
- Amazon Q Apps の概要
- Volkswagen での Amazon Q Apps 活用事例
以下に、各内容の概要をご紹介します。
一般的な生成 AI の課題
- モデルは企業の独自のデータや業務プロセスを理解しておらず、企業のニーズに適した回答を生成できない可能性がある
- 全ての生成 AI サービスがエンタープライズに適したセキュリティを有しているわけではない
- 機密データや重要データの扱いにセキュリティリスクがある
AWS の生成 AI 基盤
- インフラ層 では Amazon SageMaker とカスタム設計チップを活用し、コスト効率の高いパフォーマンスを実現
- Amazon Bedrock により、Amazon およびパートナーの業界最先端の AI モデルに安全にアクセス可能
- Amazon Q は Bedrock の上に構築された完全マネージドサービスであり、企業向けの安全な生成 AI アシスタント環境を提供
Amazon Q Apps の概要
- Amaozn Q Apps は Amazon Q Business 内の機能で、日常的なタスクを自動化する最も軽量な方法である
- 40 以上ものコネクタを持ち、企業で利用しているさまざまなアプリケーションと接続が可能
- Amazon Q Business で利用可能なアクセス制御やガードレールが備わっている
- Data Collection 機能により様々なビジネスユースケースに関する情報を組織内の複数ユーザーと共有可能
- 例:チームアンケートの回答データ、全社的な会議に関する質問データなど
- プライベート共有機能により、特定のユーザーグループとのみアプリを共有できる柔軟性を有している
Amazon Q Apps のプライベート共有機能について解説した弊社記事がありますので、以下にご紹介します。
Volkswagen での Amazon Q Apps 活用事例
Amazon Q Apps 導入の背景
- Volkswagen Group では各地域毎に独自の異なる HR システムが 100 以上存在しており、それらを統一することが決定された
- 各地域の従業員の職務記述書をグローバル務役割にマッピングする必要があったが、これが複雑な業務であった
- Volkswagen Group of America の場合、4000 の職務記述書を 3200 のグローバル職務役割にマッピングする必要があった
- 手作業では時間もリソースも足りず、正確性と一貫性を確保するのが困難であった
- これらの課題を解決する手段として、既に社内の他プロジェクトで導入実績のあった Amazon Q Apps の活用を検討した
Amazon Q Appsの活用方法
- 約 3000 種の職務記述書を Amazon Q Apps に学習させ、適切な職務役割に自動マッピングさせる
- Python を活用した ETL 処理により、職務記述書からアプリへのコピー・ペースト、プロジェクトに必要な正確なフォーマットへの結果の変更を自動化
- 5 回の反復テストで同様の結果を得ることができ、高い精度と一貫性を実証できた
セッション中、以下のように実際に職務経歴書の情報を入力すると該当する職務役割が出力されるという様子が紹介されました。
導入の成果
- 既に何百時間もの作業時間の短縮を実現、今後は数千時間もの削減へと発展させていく見込み
- 多言語に対応しているため、他国でも展開可能
- 非常に短期間で導入を完了し、高 ROI(Return on Investment)を実現
- 社内承認プロセス等の影響で 2 ヶ月時間を要したが、技術的には1週間以内で実現可能であった
感想
Amazon Q Apps を利用することで、迅速にアプリケーションを作成できる点が非常に魅力的だと感じました。
特に、Volkswagen Group の人事データのような大規模データを扱うアプリケーションも、技術的には わずか 1 週間程度で開発可能 とのことで、そのスピード感には驚かされました。
実際に Amazon Q Apps を使用してアプリを作成する記事 [1][2] を拝見しましたが、自然言語の指示だけでアプリを開発することも可能であり、確かに手軽に実践できそうです。
従来のアプリ開発では、データ処理やインフラ構築に相応の時間と高度な技術的専門知識が求められました。しかし、Q Apps では高度なプログラミングスキルが必須ではなく、現場で即座に利用可能な生成 AI アプリを作成できるという点が特に印象的でした。
Amazon Q Apps のようなサービスが普及することで、ビジネスサイドの人たちが自らアプリ開発に携わる機会が増え、アプリ開発の在り方そのものが大きく変わる可能性 を強く感じました。
[1] 誰でも使えるノーコード生成 AI アプリ ! Amazon Q Business と Amazon Q Apps とは ?!
[2] Amazon Q Apps で大喜利アプリを作ってみた | DevelopersIO
動画
セッション全体の動画が公開されているので興味のある方はご覧ください。
この記事がどなたかのお役に立つと幸いです。
以上、ヒラネでした!