モダンデータスタック カテゴリ紹介 #10 『Augmented Analytics(拡張分析)』 – Modern Data Stack Categories Overview Advent Calendar 2023
当エントリは『Modern Data Stack Categories Overview Advent Calendar 2023』 10日目のエントリです。
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データ分析、データを扱う世界では昨今『モダンデータスタック(Modern Data Stack/MDS)』という考え方、サービス構成が大きな注目を浴びています。データの収集、処理、保存、分析に使用されるツールとクラウドデータサービスを集めたソリューションを指す言葉です。クラスメソッドとしてもこのモダンデータスタック(Modern Data Stack/MDS)を推しており、下記の内容でお客様にサービスとして提供しています。
このモダンデータスタックという考え方、現在では構成するサービス群のジャンルが非常に多岐に渡ってきています。このカテゴリ分けも正直企業や個人によって定義が分かれていたりするのですが、『Modern Data Stack - Everything that you need to know !』というサイトではこのカテゴリ分類がシンプルかつ分かりやすく展開されています。このアドベントカレンダー企画では、このサイトで展開されているカテゴリ毎について内容を理解することで見識を広め、今後のサービス展開・サービス選択を検討する足掛かりとして行きたいと思います。
当エントリでは、Modern Data Stack(MDS)におけるカテゴリ『Augmented Analytics(拡張分析)』の内容について紹介します。
目次
モダンデータスタック(Modern Data Stack/MDS)における『拡張分析』とは
アドベントカレンダー企画の趣旨については1日目のエントリ内『当アドベントカレンダー企画について』をご参照ください。
拡張分析(Augmented Analytics)とは、機械学習と自然言語処理を用いて、通常はアナリストやデータサイエンティストが行う分析を自動化するデータ分析のアプローチです。機械学習やAIなどの実現技術を使用して、データの準備、洞察の生成、洞察の説明を支援し、アナリティクスやBIプラットフォームにおけるデータの探索と分析を強化します。また、データサイエンス、機械学習、AIモデルの開発、管理、展開の多くの側面を自動化することで、データサイエンティストを補強します。
拡張分析(Augmented Analytics)の内容や特徴については以下の通り。
- 拡張分析のソリューションは最新のデータスタックの2つの基本原則に従っている
- エンドユーザーによるアクセシビリティとスケーラビリティ:クラウドベースでありユーザーによる技術的な設定はほとんど必要無い
- 技術的障壁:データ探索プロセスの一部を自動化し、技術的障壁を低減
- なぜ拡張分析なのか?拡張分析が対処する組織全体の課題
- [問題] ビジネス上の質問に答えを見つけるのに時間が掛かり、行動を起こすのが遅くなってしまう
- [解決策] 洞察のスピードを上げることが出来る
- [問題] アナリストがデータのどこを見れば良いのか分からない
- [解決策] 包括的な情報の提供
- 拡張分析を用いることでデータ探索プロセスの一部を自動化し、データセット内のあらゆる要因や要因の組み合わせをテストすることで、従来の分析ワークフローを拡張することが出来るようになり、収集された大量のデータから他の方法では不可能な、詳細な分析を行うことが可能になる
- [解決策] 包括的な情報の提供
- [問題] インサイトが文脈化されておらず簡単に利用出来ない
- [解決策] ユーザーが適切で実行可能なインサイトに優先順位付けすることを可能にする結果のランク付けを行うことが出来る
- [問題] データチームによる分析への依存度が高い
- [解決策] データ民主化の改善
- [問題] ビジネス上の質問に答えを見つけるのに時間が掛かり、行動を起こすのが遅くなってしまう
- 拡張分析における、企業が理解すべき3つの主要コンポーネント
- 機械学習
- 自然言語生成
- インサイトの自動化
- 拡張分析のユースケース(例)
- ゲーム業界
- ユーザー獲得
- プレイヤーのロイヤリティ
- リテンション
- SaaS
- GTMファネル
- エンゲージメント
- リテンション
- Eコマース
- 顧客獲得
- 収益戦術
- 顧客コホート
- ゲーム業界
MDSにおける主な拡張分析系サービス
ここではモダンデータスタックにおける『拡張分析』のカテゴリで主だったサービスについて幾つか言及していきたいと思います。(ここでの評価はユーザーによるサイト内でのLIKEの数が多いものを中心に見ていきます。
ThoughtSpot
ThoughtSpotは最新のデータスタックに安全で信頼性の高いセルフサービス分析を提供する、検索とAI主導の分析プラットフォームです。主に以下の特徴があります。
- クラウドプラットフォームとネイティブに統合し、数十億行まで拡張できるため、誰でも独自のデータ質問を行うことができる
- ユーザーはThoughtSpot Everywhereを使って、検索、Liveboards、ビジュアライゼーションをデータアプリケーションに埋め込むこともできる
その他ThoughtSpotに関する基本的(初歩的)な情報は以下の通り。
- Getting started | ThoughtSpot Software
- Pricing | ThoughtSpot
- ThoughtSpot(@thoughtspot)さん / X
- ThoughtSpot - YouTube
graphext
Graphextは、強力なデータサイエンス・プロジェクトの構築を支援するビジネスインテリジェンスのためのノーコード・プラットフォームです。フロントとバックでハイブリッドに動作し、WASMの利点を最大限に活用して、思考のスピードでデータを分析するための新しいタイプのインターフェイスを作成します。
データ・プロファイリング、ラングリング、エンリッチメント、ビジュアライゼーション、相関、エンベッディング、クラスタリング、予測モデルのロールアウトを瞬時に行い、視覚的/ローコード/AIアシストが特徴となっています。
その他ThoughtSpotに関する基本的(初歩的)な情報は以下の通り。
Adverity.com
Adverityは、データドリブンなマーケティングチームがより良い意思決定を行い、より迅速かつ容易にパフォーマンスを改善できるようにすることに特化した、インテリジェントなマーケティング分析プラットフォームです。以下のような特徴を備えています。
- サイロ化したデータを実用的なインサイトに変換することで、マルチチャネルキャンペーンの投資対効果を実証する際の複雑さを軽減
- 複数のソースからのデータを1つのアプリケーションに統合することで、マーケティング担当者はインサイトを生成し、相関関係を特定
- 広告サーバーデータ、Eメールデータ、eコマースデータ、小売データ、ソーシャルデータ、複雑なエクセルシート、その他あらゆるデータソースのデータを統合
その他Adverity.comに関する基本的(初歩的)な情報は以下の通り。
- Get started with Adverity - Adverity Documentation
- Explore Adverity’s pricing and payment plans
- Adverity(@myadverity)さん / X
- Adverity - YouTube
Sisu
Sisu Decision Intelligence Engineは、企業がAIと機械学習のパワーを活用して大規模なクラウドデータを分析し、より良いビジネス上の意思決定を行えるよう支援します。このプラットフォームは、機械学習と強力な統計分析を組み合わせることで、サムスン、アップワーク、メジュリ、コルセアなどの企業がより良い意思決定を行い、より果断に行動し、競合他社よりも早く成長できるよう支援します。Sisuの使命は「世界中のデータを運用化し、誰もが可能な限り最善の意思決定を行えるようにすること」です。
Mastercard、Autodesk、Upwork、Wayfair、Equinox、Udacity、Gusto、HomeToGoなどのデータ先進企業は、カスタマージャーニーの最適化、収益成長の加速、インシデントの削減のための意思決定にSisuを活用しています。
という触れ込みでSisuの情報を調べてみていたのですが、Sisuは今後Snowflakeに買収されるようです。(2023年10月のX投稿より) 今後のSnowflakeの展開がより一層楽しみになってきましたね!
Sisu is joining forces with Snowflake https://t.co/5kdNUO4qGT
— Sisu (@sisudata) October 16, 2023
買収アナウンス後のサイト情報は諸々見れなくなってしまった?っぽいですが、その他Sisuに関する基本的(初歩的)な情報は以下の通り。
まとめ
という訳で『Modern Data Stack(MDS) Categories Overview Advent Calendar 2023』10日目の記事、拡張分析に関する紹介エントリでした。
明日11日目は『Operational Analytics(運用分析)』に関する内容となります。お楽しみに!