[2026年5月13日号]個人的に気になったModern Data Stack情報まとめ
さがらです。
Modern Data Stack関連のコンサルタントをしている私ですが、Modern Data Stack界隈は日々多くの情報が発信されております。
そんな多くの情報が発信されている中、この2週間ほどの間で私が気になったModern Data Stack関連の情報を本記事でまとめてみます。
※注意事項:記述している製品のすべての最新情報を網羅しているわけではありません。私の独断と偏見で気になった情報のみ記載しております。
Modern Data Stack全般
BI's Second Unbundling
dbt LabsのTristan Handyが、dbt RoundupにてBIのUnbundling(機能分離)について論じる記事を公開しました。
2015〜2022年にかけての第一次Unbundling(Fivetran・dbtなどによるBIインフラの分離)に続き、エージェント型コーディング環境の台頭によって今まさに第二次のUnbundlingが進行中だと主張しています。
次世代BIはReact+YAML+MCP+ADBC/Arrow Flightで構成されるフロントエンドエンジニアリングに収束していくという分析が展開されており、「ダッシュボード」という形式そのものが問い直される時代に入りつつあることを示唆しています。
Data Extract/Load
Airbyte
Airbyte AgentsがGA
Airbyte AgentsがGAとなり、「AIエージェントのための統一データコンテキスト基盤」として3つの新機能を同時発表しました。
- Context Store:Salesforce・HubSpot・Zendesk・Jira・Slack等のCRM・サポートデスク・請求システムなど複数ソースのビジネスデータを構造化・インデックス化し、エージェントが自然言語で横断検索できる統一コンテキスト層
- Airbyte MCP:15以上の個別ベンダーMCPの代わりに単一接続でビジネス全体のコンテキストを提供。Claude・ChatGPT・Cursor等のAIコーディングエージェントから接続でき、最大90%のトークン削減効果を実証
- Agent SDK:50以上の本番対応コネクタでリアルタイムデータアクセスと監査可能な書き込みを提供するPythonインターフェース。ツール呼び出し40%削減・トークン消費最大80%削減を実現
Data Warehouse/Data Lakehouse
Snowflake
Cortex Search Serviceの自動一時停止・再開機能がパブリックプレビュー
Snowflake Cortex Search Serviceに自動一時停止・再開(Auto-suspend and resume)機能がパブリックプレビューとして追加されました。
クエリが一定期間発生しない場合にサービスを自動で一時停止し、新しいクエリを受け取ると自動で再開します。AUTO_SUSPENDプロパティを1800秒(30分)以上で設定でき、アイドル状態のサービスへの手動操作が不要になることでコスト削減につながります。
Apache Iceberg v3のサポートがGA
SnowflakeがApache Iceberg v3仕様のサポートを一般提供しました。
主なサポート内容は以下です。
- geography / geometry / nanosecond timestamp / variant 型
- デフォルト値
- Deletion Vectors
- Row Lineage
- 外部エンジンからHorizon Iceberg REST Catalog経由の読み取り
AI_PARSE_DOCUMENTが2,000ページ対応・画像抽出もGAに
SnowflakeのAI_PARSE_DOCUMENT関数に2つのアップデートがありました。
- 2,000ページ制限への引き上げ:LAYOUTとOCR両モードで大規模文書を分割なしに処理可能に
- 画像抽出機能のGA:LAYOUTモードでテキストとレイアウト情報に加え画像も抽出できるようになり、Cortex AI関数と連携したマルチモーダルな文書処理が実現
AI_COMPLETEでビデオ・オーディオのマルチモーダル分析がパブリックプレビュー
SnowflakeのCortex AI_COMPLETE関数がビデオとオーディオのマルチモーダル分析に対応しました(パブリックプレビュー)。
ブランド感情分析・製品トレンド発見・スポンサー広告監視・コンテンツ安全性チェックなど、マーケティング・コンテンツインテリジェンス・コンプライアンス領域での活用を想定しています。
Databricks
Catalog CommitsがGA
2026年5月11日、DatabricksはCatalog CommitsのGAを発表しました。
これにより、外部エンジンによるUnity Catalog管理のDeltaテーブルに書き込み、複数ステートメント・複数テーブルトランザクション、が可能となりました。
DuckDB
DeltaおよびUnity Catalog拡張がexperimentalタグを外し、新機能もリリース
DuckDBのDeltaおよびUnity Catalog拡張がexperimentalタグを外し、機能アップデートがありました。
- 書き込み機能:
BEGIN/COMMITブロックでDeltaテーブルへの直接書き込みが可能に。複数挿入を単一バージョンとしてコミット - タイムトラベル:
VERSION =>指定で過去バージョンのデータを参照可能に - Unity Catalogサポート:DatabricksのUnity Catalogと直接統合し、ガバナンス機能を備えたデータカタログとの連携が実現。Catalog Managed Tablesによる並行書き込みの調整も実装
Dremio
SAPがDremioの買収を発表
2026年5月4日、SAPがDremioの買収に合意したことが発表されました。
DremioはApache Iceberg・Apache Polaris・Apache Arrowといったオープンソースデータ基盤の主要プロジェクトを牽引してきたプレーヤーです。SAPのBusiness Data Cloudとの統合により、SAP基幹系データと外部あらゆるシステムのデータをオープンなレイクハウス基盤で統一的に扱えるようになることを目指します。
Data Transform
dbt
dbt platformにおいてdbt FusionがSnowflake利用時のみGA
dbt platformにおいて、Snowflakeでのみdbt FusionエンジンがGAとなりました。
こちらの機能については弊社でもブログを執筆しております、ぜひこちらも併せてご覧ください。
Data Catalog
Atlan
MCP機能がGA
AtlanのMCPがGAとなり、Claude / ChatGPT / Cursor / Windsurf / VS Code / n8n / Microsoft Copilot Studio / Glean / Databricksなど28以上のツールへのネイティブ統合が実現しました。
データカタログがAIエージェントへのコンテキストを届けるレイヤーとして機能する時代を象徴するGAだと感じました。
Conversational AIがGA
Atlanの自然言語でデータを探索できるConversational AIもGAとなりました。テーブル・カラム・ダッシュボードを自然言語で検索し、リネージのトレース・定義の要約・オーナー検索が可能です。Slack / Microsoft Teams / ブラウザ拡張機能からも利用できます。
DataHub
Analytics Agent OSSをリリース
DataHubが「Analytics Agent」をオープンソースで公開しました。MCPサーバーとAgent Context Kitを経由して、DataHubのメタデータを参照したText-to-SQL+自動可視化エージェントを提供します。
Collate
AI AnalyticsがGA
OpenMetadataのマネージド版であるCollateが「Collate AI Analytics」をGAしました。アナリストがチャット形式でデータと対話し、自動でSQL生成・可視化・ダッシュボード化できる機能をOpenMetadataの上に構築しています。
Knowledge Graph / Ontology Explorer / Glossary Terms & Relations / Hybrid Searchも同時リリースされています。
Business Intelligence
Looker
26.8のリリースノートが公開
Looker 26.8のリリースノートが公開されました。
LookerのConversational Analyticsについて、Gemini Enterpriseへの統合や、DevelopmentモードのExploreを参照できるようになるアップデートが気になりました。
Tableau
Tableau Conference 2026が開催:Agentic Analytics Platform発表
Tableau Conference 2026にて、Tableau Cloud・Server・Desktop・Nextの全製品にまたがる「Agentic Analytics Platform」が発表されました。以下の機能が発表されています。
- Auto Knowledge Graph:データスタック全体のメタデータを統合し、AIエージェントが自律行動するための「ビジネスの文脈」を提供する知識エンジン。ユーザーの問いかけをもとに継続的に自己学習する設計となっている
- Tableau MCP:ガバナンスされたTableauの知識をあらゆるAI(Claude等のLLM、カスタム音声エージェントなど)に対してMCP経由で公開。音声で指標を確認できる「MCP Voice」も提供
- Tableau Agent(Conversational Analytics):複雑なチャートを自然言語でサマリーし、SQLや手動フィルタリングなしにフォローアップ質問が可能
- Agent Actions:インサイトと行動のループを閉じる機能。サポートケース作成・在庫の再振り分けなど、ビジネスロジックに基づいた自律アクションをエージェントが実行
- Agentic Analytics Command Center:数百のアナリティクスエージェントを一元管理・監視し、コンプライアンスと精度を担保するハブ機能
- Composable Data Sources:ガバナンスされたアナリティクス資産の再利用・拡張により、セマンティックの乱立を排除
- Semantic Modeling with AI:AIによるセマンティックモデルの自動生成と最適化。矛盾するメトリクス定義の検出・解決も自動化
以下はナレッジグラフについて紹介しているXの投稿です。
Data Quality・Data Observability
Great Expectations
Great Expectationsの買収とGX Cloudの廃止を発表
Great Expectationsが買収されたことを公式ブログで発表しました。買収企業はGX Cloudを自社プラットフォームに統合するため、2026年6月1日をもってGX Cloudの一般公開を終了します。GX Core(OSSコミュニティ版)は継続されます。
参考までに、買収した企業はFair Isaac Corporation社であることが以下のリンクからわかっています。
Great Expectations has been acquired by Fair Isaac Corporation. We acted as Exclusive Financial Advisor to Great Expectations.
Data Activation (Reverse ETL)
Hightouch
Series Dで1億5,000万ドルを調達、評価額27.5億ドルに
HightouchはGoldman SachsとBain Capital Venturesが主導するSeries Dラウンドで1億5,000万ドルを調達したと発表しました。評価額は27.5億ドルです。
調達資金は「マーケターのためのAIプラットフォーム」構築に充てるとしており、ブランド知識・クリエイティブ・市場シグナルを統合するマーケティングコンテキスト層の構築と、AIエージェントによるコンテンツ生成やパーソナライゼーションの自動化を目指します。







