Nutanix Cloud Clusters on AWSのハイバネーション機能を試してみた
こんにちは、AWS事業本部 コンサルティング部の荒平(@0Air)です。
Nutanix Cloud Clusters (NC2)では、EC2のベアメタルインスタンスにNutanixのソフトウェアをインストールし利用するという分離課金モデルがあります。
Nutanix Cloud Clusters on AWSにおいて、ライセンスを差し引いたAWSの料金の中で、最も割合を占めているのは、EC2インスタンスの利用費です。
表. Nutanix Cloud Clusters on AWSのリソース利用料の代表例
項目 | 月額 | 割合 | 備考 |
---|---|---|---|
EC2 (z1d.metal) 1host | $ 3,977 | 76.2% | |
Nutanix Cloud Clusters (NCI Pro) - 12month | $ 1,152 | 22.0% | z1d.metal(24pCore) 1host分 |
NAT Gateway | $ 45 | 0.8% | |
EBS | $ 24 | 0.4% | 管理マシン用に250GB |
Network Load Balancer (NLB) | $ 17 | 0.3% | Prismを公開する場合 |
計 | $ 5,215 | - |
※ 執筆時(2024/8)の価格。あくまで概算です
大体3/4くらいをEC2インスタンス料金が占めている ことが分かります。もちろんホスト数やコア数によって変動はあるのですが、大概のパターンでEC2インスタンスを停止することができれば、検証時などのコストを大きく抑えることができるでしょう。
ハイバネートの挙動を確認してみる
NC2コンソールから、「Actions」 >「Hibernate」を実行することでクラスター内部のデータ(インスタンスストア)をS3へアップロードし、コンピュート部であるEC2が停止します。
ハイバネートする前に注意事項をよく読み、クラスター名をタイプします。
また、事前にPrismからユーザーで作成したゲスト仮想マシンを全てパワーオフにしておく必要があります。
(CVMは起動していても問題ないようです。ユーザー側でパワーオフにする方法もないため)
ステータスがHibernating Cluster
となり、S3へのデータ転送が始まります。
ハイバネート1回につき、S3およびEBS スナップショットがそれぞれアカウントに残されます。
(クラスター再開操作を行っても、自動で消えない模様)
クラスターを再開する際には、「Actions」>「Resume」をクリックします。
Resume Clusterを実行すると、数十分でクラスターが再開します。
AWSの状況やインスタンスタイプ、台数にもよりますが、z1d.metal/1hostのみの場合は約15分で復旧できました。
おわりに
本番運用時には必要ない機能かもしれませんが、開発用のクラスターを運用する際には非常に便利な機能です。
復旧時にはEC2インスタンス割当てができずにコケることがありましたので、再開は注意が必要です。(そのため、AWSの状況に左右されてしまうことが分かりました)
このエントリが誰かの助けになれば幸いです。
それでは、AWS事業本部 コンサルティング部の荒平(@0Air)がお送りしました!
参考