NotebookLMのAudio Overviews機能で英語の技術書をポッドキャスト化(日本語)してみた

NotebookLMのAudio Overviews機能で英語の技術書をポッドキャスト化(日本語)してみた

GoogleのNotebookLMの「Audio Overviews」機能が日本語対応しました!今回はオライリーの英語技術書「FinOps」をAIポッドキャストに変換し、自然な日本語の対話形式で技術書の理解が深まる新しい学習方法を試してみました。
Clock Icon2025.04.30

こんにちは!AWS事業本部のおつまみです。
GoogleのNotebookLMの「Audio Overviews」機能が日本語対応しましたね!

早速使ってみようとのことで、今回はオライリー本の電子書籍をポッドキャスト形式の解説音声に変換してみた内容をご紹介します。

Audio Overviewsとは

本日、GoogleのNotebookLMの「Audio Overviews」機能が日本語に対応しました。
この機能は、PDFやウェブページなどのソースから情報を抽出し、2人のAIホストによるポッドキャスト形式の解説音声を生成してくれるものです。
単なる音声読み上げではなく、対話形式で内容が整理されるため、理解が格段に深まります。

詳細はこちらのブログをご参考ください。

https://dev.classmethod.jp/articles/notebooklm-audio-overviews-ja/

やってみた

今回は、オライリーの電子書籍「FinOps」の英語版PDFファイルを使って試してみました。

https://www.oreilly.com/library/view/cloud-finops-2nd/9781492098348/

  1. NotebookLMを開き、「新規作成」を選択します。
  2. NotebookLMにソースを追加するため、ソースの追加ボタンからPDFファイルをアップロードしました。オライリーの電子書籍はテキスト抽出可能なPDFなので、問題なく読み込めます。全部で16MBほどのファイルで、読み込みまでは大体30秒ほどかかりました。
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  3. ソースが追加されたら、右側のメニューから「音声概要の生成」ボタンをクリックします。書籍の内容によっては処理に時間がかかるので、少し待ちます。私の場合は約5分ほどで処理が完了しました。

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実際に聞いてみた感想

実際に解説音声を聞いてみて、日本語の自然さに驚きました!
イントネーションが非常に自然で、AIが話しているとは思えないほど流暢でした。専門用語(クラウドコスト最適化やFinOpsフレームワークなど)も正確に発音されており、技術的な内容でも違和感なく聞くことができました。

また、単なる読み上げではなく、2人のホストによる対話形式で内容が整理されている点が非常に優れていると感じました。

例えば、「この章ではFinOpsの実装フェーズについて説明されていますね」「そうですね、特に重要なのはクラウドコスト可視化の概念です」というように、自然な会話の中で書籍の要点が整理されるため、内容の理解が格段に深まるなーと感じました。

音声ファイルの内容について

どのような音声ファイルが作成されたか気になる方も多いと思いますので、全体7分のうち冒頭の1分を文字起こしサービスのTurboScribeで音声をテキストファイルに変換しました。

(0:00) こんにちは。今日のテーマはフィンノプスです。
(0:04) はい。
(0:05) これクラウドのコスト管理で、最近よく聞くようになった比較的新しい概念ですよね。
(0:11) そうですね。
(0:12) 単にコストを削るっていう、そういう話ではないんですよね。
(0:15) そこがポイントでして、エンジニアリングとか財務、それからビジネス部門、こういったところが連携してデータを見ながら意思決定して、
(0:25) ビジネス価値を最大化する、そういう文化的な取り組みという側面が強いんです。
(0:30) 文化的な取り組み、なるほど。今回のこの深掘り解説では、フィンノプスファンデーションの方とか、アトラシアンのプリンシパルエンジニアとか、
(0:39) そういう専門家の方々の知見をもとに進めていきたいと思っています。
(0:43) はい。
(0:44) 数多のフィンノプスに対する理解を深めるというのが今回のミッションです。
(0:49) 補足しますと、フィンノプスっていうのはクラウドが持つ変動費モデルってありますよね。
(0:56) 使った分だけかかるという。
(0:58) それに対して、組織としてちゃんと財務的な責任責任、アカウンタビリティを持つための枠組みなんです。

このテキストファイルからも分かりやすさが伝わるのではないでしょうか。

カスタマイズについて

初期設定では全体の概要が生成されますが、カスタマイズオプションを使うとより焦点を絞った音声を作れます。

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例えば「CHAPTER 14 Optimize Phase: Adjusting to Hit Goalsを詳しく説明して」といった指示を与えることも可能です。こちらも同じように冒頭の1分を文字起こしサービスのTurboScribeで音声をテキストファイルに変換しました。

(0:00) こんにちは。今回はですね、クラウドフィノプス第2版から第14章
(0:06) 最適化フェーズ、目標達成のための調整について掘り下げていきたいと思います。
(0:11) はい。
(0:12) このフェーズって、目標を設定した後に、じゃあどうやってそれを達成していくかというかなり実践的な段階ですよね。
(0:20) そうですね。単にコスト削減の機会を見つけるだけじゃなくてですね、具体的な目標をちゃんと立てて、
(0:26) それに向けて行動を調整していくというところが重要になります。
(0:32) 調整ですか。
(0:33) はい。実は最初の最も重要な目標っていうのは、コスト削減そのものじゃないんですよ。
(0:39) えっと、そうなんですか。
(0:40) え、適切なコスト配分を実現すること。これが最初にやるべきことなんです。
(0:45) 適切なコスト配分?
(0:47) つまり、誰が何にコストを使っているのか、それをはっきりさせるということです。
(0:53) これが全ての最適化活動の、なんていうか、土台になりますね。
(0:56) なるほど、なるほど。まず、誰が何にお金を使っているかを見える化する。そこがスタート地点だと。
(1:03) その通りです。

まとめ

今回はNotebookLMの「Audio Overviews」機能を使って、英語の技術書をポッドキャスト形式の解説音声(日本語)に変換してみました。

これから自分が学びたい書籍の内容をポッドキャスト形式で聴けるようになり、学習効率が大幅に向上しそうです。
特にPDF形式で入手できるオライリーの書籍は、この機能との相性が抜群です。忙しいエンジニアにとって、新たな学習スタイルになりうる素晴らしい機能だと思いました!
ぜひみなさんも試してみてください!

最後までお読みいただきありがとうございました!

以上、おつまみ(@AWS11077)でした!

補足

今回とりあげたオライリーの電子書籍は、2025/3に日本語版のものが出版されています。
https://www.oreilly.co.jp/books/9784814401086/

こちらの書籍、GWの宿題として現在読み進めているのですが、英語版に比べ、非常に読みやすいです。
ぜひこちらもお読みください!

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