情シスのOJTを振り返る

情シスのOJTを振り返る

約2ヶ月の情シスOJT研修を通じて、普段使っているツールの管理者側の視点や、セキュリティ設計、運用ルールなど、情シス業務の奥深さを学びました。ゼロトラストセキュリティから実際のPC操作まで、得た学びを振り返ります。
2026.09.28

はじめに

こんにちは。約 2 ヶ月間、情シス(Tier1 ユニット)の OJT 研修を受けました。

普段使っているツールを管理者側から見る機会はなかなかないので、新鮮な 2 ヶ月でした。学んだことを振り返ってみます。これから OJT を受ける方や、情シス業務に興味のある方の参考になれば幸いです。

OJT の概要

初日は、チームの役割分担と研修日程の説明から始まりました。社員からの問い合わせを受けるフロント側が T1U、より高い権限が必要な作業は T2U が担当する、という形になっています。

定例会で進捗と翌週の予定を報告する流れもこの時点で把握できたため、以降の研修に落ち着いて臨むことができました。

ゼロトラストセキュリティ

最初の大きなテーマがゼロトラストでした。ネットワークのどこにいるか(社内か社外か)を信頼の根拠にせず、アクセスのたびに検証する、という考え方です。リモートワークが広がったことで、「社内は安全」という従来の前提が成り立たなくなった背景も合わせて教わりました。

具体的には、通信元の PC、経路となるインターネット、通信先のシステム・サーバーの 3 つをそれぞれ保護します。この後に聞いた各 SaaS の話も、どれかの層に位置づけられるものでした。

印象に残ったのは SSO の話でした。セキュリティを強くすると使い勝手は落ちるものだと思っていたのですが、SSO は認証を IdP に集約するぶん管理する情報そのものが減るので、ユーザーにとっても管理者にとっても楽になります。セキュリティの強化と利便性の向上が両立する例を早い段階で学べたのは、大きな収穫でした。

管理者から見た SaaS

Microsoft Entra ID では条件付きアクセスを学びました。「誰が」「どこから」「どのデバイスで」アクセスするかに応じて、許可や MFA(多要素認証)を自動で制御する仕組みです。管理画面を見るのは初めてでしたが、組織全体の ID をここで束ねているのは素直にすごいと思いました。

デバイス管理は Jamf と Microsoft Intune です。Jamf の管理画面は設定項目が想像以上に細かく、macOS の管理でできることの幅広さに驚きました。Windows 側は Intune で同様の管理を行っており、こちらは後述のセットアップ研修で実際の画面を確認しました。

Google Workspace と Slack は日常的に使っているだけに、管理者視点の話が新鮮でした。Gmail の誤送信防止や不審メール判定など、知らないうちに働いている機能がいくつもあることを知りましたし、共有ドライブやチャンネルの設計にも、情報を見せる範囲をコントロールする意図があることが分かりました。

ここで何度も出てきたのが最小権限という考え方です。ドライブの共有設定からクラウドの権限管理まで、形を変えて一貫して出てくるので、IT 全般で効く原則なのだと再認識しました。

全社ネットワーク

IP アドレスやプロトコル、ルーティングといった基礎を振り返ったうえで、実際のオフィスネットワークの構成について伺いました。

基礎の部分は知識としては持っていたつもりでしたが、実運用での使われ方やメリット・デメリットを交えて説明していただくと、理解の深さがまったく違うと感じました。構築して終わりではなく、保守や冗長化まで含めてセットなのだと理解しました。

あわせて Terraform による IaC(Infrastructure as Code)についても説明を受けました。コードで構成を管理できるのは便利な反面、マネジメントコンソールから直接変更すると、実際の構成とコードの間にドリフト(差分)が生まれてしまいます。定期的な差分の確認や、手動変更を避ける運用ルールがセットで必要になる、という点が印象に残っています。

PC セットアップ研修

Mac と Windows のセットアップも実際にやってみました。

Mac は手順書どおりに問題なく完了しましたが、Windows では手こずる場面がありました。原因を調べると管理者側の事前設定に行き着き、ユーザーがわずかな手順で終えられる裏にはその下準備があるのだと実感しました。Jamf と Intune の管理画面で登録の様子をリアルタイムに見られたのも、座学だけでは得られない理解につながりました。

この回では、ミスをしたときにすぐ報告することの大切さも強く言われました。影響範囲が読みにくい作業ほど、隠さず共有するのが結局は一番早い、という話です。

問い合わせ対応

研修の後半では、Slack の問い合わせチャンネルでの一次回答を模擬的に経験しました。

最初は何をどこまで書けばいいのか正直つかめませんでしたが、回を重ねるうちに感覚がつかめてきました。

最も大きな学びは、質問文だけを見て回答しないことでした。その人がどういう状況で何に詰まっているのかを想像したうえで組み立てる必要があり、ここは技術力とは別の力が求められる部分だと感じました。

まとめ

約 2 ヶ月を通して、情シス業務の幅広さを実感しました。普段何気なく使っているツールの裏側に、さまざまなセキュリティ設計や運用ルールがあることを知れたのが最大の収穫です。

これからは、それがなぜ当たり前に使えているのかにも目を向けていきたいと思います。OJT を実施してくださった皆さま、ありがとうございました。

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